人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

金聖響+神奈川フィルでマーラー「交響曲第1番(花の楽章付き)」を聴く~ミューザ川崎

2013年08月02日 07時00分36秒 | 日記

2日(金)。昨日は夏休みを取って川崎にコンサートを聴きにいきました ミューザ川崎で開催されている「ミューザサマーフェスタ」の一環で、金聖響指揮神奈川フィルによりマーラーの「交響曲第1番”巨人”」(花の楽章付き)が演奏されました

7月28日の東響のコンサートと同様、午前11時半から最終リハーサル(ゲネプロ)があり、午後3時から本番を迎えます。当日のチケットを持っていればゲネプロは自由に聴けるという特典があります。いいですね、こういう制度は

          

          

 

会場は3分の1ほどの入りでしょうか。前回とまったく同じ2階席を確保しました オケの面々は普段着で、もちろん指揮者・金聖響も黒の半そでポロシャツ姿です 神奈川フィルを聴くのは7月21日に、みなとみらいホールでの佐村河内守の「交響曲第1番」を聴いて以来です

11時半ちょうどにリハーサルが始まりました。最初に金聖響が客席を向いて

「暑いですね。そんな中をお出でいただきありがとうございます 3.11の時にこのホールが壊れたときはビックリしましたが、3年ぶりですか(聖響さん、2年ぶりです!)再びこのホールで演奏できることをとても嬉しく思っています 今日の演奏曲は、ちょっと暑苦しい曲ですが(会場・笑)楽しんでいただけたらと思います。よろしくお願いします

とあいさつし、さっそくリハーサルに入りました。コンマスは皆が半袖で涼しそうにしている中、長袖を着て目立っているあのIです メガネの縁が白でこれも凄く目立ちます。それよりも驚いたのは、彼は何と坊主頭だったのです まさか不祥事を起こして罰として頭を刈られたのでは・・・・・それではコンマスでなくコンマリマスではないか、と心配になりました

第1楽章から最後の第4楽章まで通してリハーサルをやりました。第1楽章冒頭、木管楽器によりカッコウの鳴き声などが模写される中、舞台裏からトランペットのファンファーレが聴こえてきますが、金聖響は後ろを振り返って2階中央席にいるアシスタントらしき人に「どう、大きさは?」と訊きました すると私のすぐ後ろの席にいたアシスタントらしき人が「ちょっと大きいです」と答えました。すると、それを1階の舞台袖でスタンバイしていたスタッフが舞台裏のトランペット奏者に伝えました そして、冒頭部分だけを何回も繰り返し練習しました。しばらくして、また振り返り「どう?」と訊くと2階席から「前と後ろがずれています」との声が。すると指揮者は「前と後ろで時差があるので、出だしを気をつけて」と注意を促しました

先日、ユベール・スダーンが東京交響楽団を振ったゲネプロでは、こうしたアシスタント的な人はいませんでした なぜかと考えてみると、東響はミューザ川崎が本拠地なので、いつもここで練習していることから、スダーンは会場の響き具合を十分理解しているのでアシスタントに頼る必要がないのに対し、金聖響+神奈川フィルの場合は本拠地は別(みなとみらいホール、神奈川県民ホール)なので、ミューザの響き具合をあまりよく把握できていないからだと思います

第1楽章が終わり「花の章」に入ります。弦楽器のトレロモに乗ってトランペットが癒しのメロディーを奏でます。その後、フルートやオーボエに引き継がれますが、マーラーは何故こんなに美しい音楽をカットしてしまったのか不思議でなりません 第2楽章では冒頭部分でコントラバスに多分音程のことを注意をしていました

第3楽章の冒頭、コントラバスによるソロはクリア、第4楽章に入ると、再び後ろを振り返り、多分全体のバランスについてアシスタントの判断を訊いています。そして「どう?」と訊くと「ホルンの方がちょっと遅れているようです」と答えが返ってきました ほとんど近くの席で同じ演奏を聴いているのに私にはどの楽器が遅いのかサッパリわかりません

第4楽章のフィナーレを演奏し終わった金聖響が「Kさん、どうでしたか?」と訊くと2階席のそのアシスタントは「完璧です」と答えました。それを合図にゲネプロは終了しました。時間は12時43分。1時間13分かかったことになります

3時の本番まで時間がたっぷりあるので、近くの喫茶店で本を読みながらコーヒーを飲みました

午後3時。いよいよ開演です。自席は1階1C10列31番、センターブロック右通路側です。会場はほぼ7割の入りでしょうか オケは向かって左から第1ヴァイオリン、その後ろにコントラバス、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置を採ります。坊主頭のコンマスは薄紫のネクタイ&ポケットチーフを着用、相変わらず〇〇です。

第1楽章における自然と鳥たちとの会話はなかなか聴かせました 次いで演奏された「花の章」は、リハーサルの時も思ったとおり、実に美しい音楽で何故マーラーが第1交響曲からこの楽章を外したのか理解に苦しみます。それほど素晴らしい音楽です

第2楽章は力強い”前進あるのみ”的な勇壮な音楽です 第3楽章はティンパ二とコントラバスにより送葬行進曲がゆったりと演奏されます。そして、嵐のような激しい第4楽章に突入します この楽章こそ、金聖響+神奈川フィルの真骨頂です 金管・木管楽器はもちろん、弦楽器陣も力の限り強奏します。フィナーレ近く、ホルン8人、トランペットとトロンボーンの計10人が立ち上がって演奏します これはマーラーの指示によるものです

金聖響のマーラーはいいな、とあらためて思いました これをもって8日間連続コンサート通いは終了しました。一息ついて明日は新日本フィルのマーラー「交響曲第3番」を聴きに行きます。アルミンクの新日本フィル卒業演奏会です

 

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