人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

これがエレーヌ・グリモー?~NHK・FMで聴いたブラームスの第2ピアノ協奏曲

2013年08月14日 07時00分18秒 | 日記

14日(水)。昨日の日経朝刊「文化欄」に奈良県立医科大学名誉教授の大崎茂芳さんの「クモの糸たぐり35年~人はぶら下がれるのか?粘って独自の技編み出す」というエッセイが載りました 要約すると、

「クモの巣は粘着性のある『横糸』や、巣の骨格となる『縦糸』など様々な種類の糸からできている。人がぶら下がれるようなものを作るには、粘着性のない糸だけを取り出す必要がある クモの命綱ともいわれる、強度の高い『けん引糸』を、できるだけ長く採集するのがベストだ。試行錯誤しながら巻き取り機を自作して改良を重ねた ある日、ドライブ中にヴァイオリン曲を聴いている時に、クモの糸でヴァイオリンの弦が作れるのではないかと思い付いた ヴァイオリン教室に通い、弦の張り方やチューニング方法を学び、出来るだけ長いけん引糸を採集して2010年9月に弦を完成した。音楽家に弾いてもらうと『軟らかく深みがある。今まで表現できなかったものができるようになり、音楽が変わるかもしれない』とさえ言われた その評価は周波数分析などでも裏付けられた。ヴァイオリニストからも弦を分けて欲しいと要望が多く寄せられる。この弦は繊維間に隙間のない、独特の最密充填構造に仕上がっている。世界中の科学者や企業から、この構造に関する問い合わせも多い。オーケストラの中で、素晴らしい音色を披露するのが現在の目標だ

大崎さんはクモの糸でハンモックを作り、ぶら下がることに成功したそうです 彼の体重は65キロだそうですから、クモの糸は相当丈夫なようです。それにしても、クモの糸だけで作られた弦を張ったヴァイオリンでバッハの無伴奏とかモーツアルトのヴァイオリン・ソナタとかを聴いてみたいものです

 

  閑話休題  

 

昨夜何気なしにNHK・FMをつけたら、ブラームスのピアノ協奏曲第2番の第1楽章が聴こえてきましたしばしその演奏から耳を離せませんでした。素晴らしい演奏に・・・と言いたいところですが、「何とひどい演奏だ」というのが正直な感想です。一言でいえば「ドンシャリ」という感じ。不自然な強弱をつけて演奏するじゃじゃ馬ピアニストを指揮者が押さえきれないまま演奏が進んでいく感じです 何とか最後まで聴いて演奏家の名前を待ちました。アナウンサーが「ただ今の演奏は、ピアノ=エレーヌ・グリモー、ディビット・ジンマン指揮NHK交響楽団の演奏でした」とアナウンスしたので、「ヘエー、あのグリモーが・・・・・・」と驚きました。

グリモーはフランスのピアニストですが、オオカミと一緒に暮らしていることでも知られています 彼女はブラームスの「第1ピアノ協奏曲」を98年にCDに入れていますが、その演奏はバックに巨匠クルト・ザンデルリング+スターツカペレ・ベルリンが付けています。堂々たる演奏です。巨匠の腕の中で安心して伸び伸びと演奏しているグリモーがいます

 

          

 

2004年5月にサントリーホールでラヴェルの「ピアノ協奏曲」を演奏した時に、ブラームスのピアノ小品集のCD(95年11月録音)にサインをもらいましたが、あの時のラヴェルも指揮者がチョン・ミュンフンということもあって軽快で溌剌とした演奏でした

 

          

 

それが、今のグリモーはどうしてしまったのでしょうか。指揮者との相性が悪いのか、たまたま彼女の体調が悪かったのか、かつての実力が落ちているのか・・・・・ちょっぴり心配です。オオ・カミヨ!

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