人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

松田華音のデビュー・リサイタル・アルバムを聴く~超大型新人の登場か?

2014年12月30日 08時10分44秒 | 日記

30日(火)。わが家に来てから94日目を迎えたイタズラ小僧のモコタロです 

 

          

          また座布団の綿を掘り出しましたね? 綿ボクない・・・

 

  閑話休題  

 

仕事納めの26日に風邪を引いて以降、毎日ほぼ1日中寝て本を読みながらCDを聴いています 主に今年最後のコンサートである31日のベートーヴェン「弦楽四重奏曲選集」=ラズモフスキー第1番~第3番、作品127番、作品130番をアルバン・ベルク四重奏団のCDで予習しています

 

          

          

 

そうは言うものの、いつもベートーヴェンの弦楽四重奏曲ばかりでは飽きてしまうので、何枚か別のCDを用意しています そんな中で今一番のお気に入りは松田華音(まつだ・かのん)のデビュー・リサイタル・アルバムです デビューがいきなり名門ドイツ・グラモフォンですから、よほどの実力があり将来を期待されているという証左です 彼女は4歳でピアノを始め、6歳のときに母親とロシアに渡りグネーシン音楽学校で教育を受け、今秋からモスクワ音楽院で学んでいます

 

          

          

 

CDに収録されているのは①ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第21番”ワルトシュタイン”」、②ショパン「バラード第1番」、③同「ポロネーズ第6番」、④リスト/シューマン「献呈」、⑤ラフマニノフ「練習曲集”音の絵”」より第6番、⑥同「同第5番」、⑦同「同第9番」、⑧スクリャービン「8つの練習曲~第5番」、⑨同「ワルツ変イ長調」、⑩パッヘルベル「カノン」(ピアノ編曲版)の10曲です。最後の「カノン」は想像通り松田華音の名前に因んだ選曲です

最初にベートーヴェンのソナタを聴いた時は、ちょっと大人しいかな、と思いましたが、繰り返し聴いていくと、かなり理知的に弾いているな、と感じるようになります ショパンのバラードで華麗な世界を、ポロネーズで勇壮な世界を聴いた直後、穏やかに流れてきた音楽に背筋が寒くなるような感動を覚えました シューマンの歌曲『君に捧ぐ』にリストがピアノ演奏用に技巧を施した名曲『献呈』です

この曲の持つ魅力もありますが、松田華音の演奏がその魅力を十二分に引き出しています この曲を選んだ理由について、本人がCDアルバムの中で「みなさん12年間ありがとう、という思いで選びました」と語っています。12年間というのは彼女が2002年にロシアに渡ってグネーシン音楽学校で学んできた12年間のことです。彼女の想いが込められた素晴らしい演奏です

ついでに言えば、ベートーヴェンの「ワルトシュタイン・ソナタ」は、彼女がグネーシン音楽学校の1年生の時に、グネーシン卒業演奏会で最上級生のユリアンナ・アヴデーエワが演奏したのを聴いて、深く魅了された曲だそうです アヴデーエワは言うまでもなく、ショパン・コンクールでマルタ・アルゲリッチ以来45年ぶりの女性優勝者です。したがって、松田華音はアヴデーエワの後輩ということになります これは楽しみです。私は気になるアーティストはCDだけでなく、実際に生の演奏を自分の耳で聴いてその実力の度合いを判断するようにしています CDで聴いて良かったのでコンサートを聴いてみたら大したことなかったということもあるし、反対に、CDでは大したことないと思ったのにコンサートを聴いたらすごく良かったということもあるからです。私の直感は『超大型新人の登場』です 来年の4月7日のリサイタルが楽しみです

 

          

 

コメント
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