人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ハーゲン・クァルテットでモーツアルト「弦楽四重奏曲第21番,第22番,第23番」を聴く

2015年10月04日 08時48分29秒 | 日記

4日(日).環太平洋経済連携協定(TPP)交渉が大詰めを迎えた中,わが家に来てから372日目を迎えたモコタロです

 

          

           TPP交渉で ぼくのおやつに影響なければ それでいいや

 

  閑話休題  

 

昨夕,一昨日に続きトッパンホールでハーゲン・クァルテットのモーツアルト「弦楽四重奏曲」を聴きました プログラムは①弦楽四重奏曲第21番ニ長調K.575”プロシア王第1番”,②同第22番変ロ長調K.589”プロシア王第2番”,③同第23番ヘ長調K.590”プロシア王第3番”です 4夜連続モーツアルト「弦楽四重奏曲」連続演奏会の第3夜です

 

          

 

自席は前日と同じE列20番,この日も全席完売です この日演奏される第21番から第23番までの弦楽四重奏曲が”プロシア王”と呼ばれるのは,モーツアルトが弟子のリヒノフスキー侯爵とベルリンを訪ねた時,プロシア王フリードリヒ・ヴィルヘルム2世から依頼を受けて作曲したことによります 王はチェロを弾くアマチュア演奏家だったことから,モーツアルトはチェロが活躍するようこれらの曲を書きました 依頼されたのは6曲でしたが,3曲しか書けないまま他界しました

 

          

 

4人が登場し,スタンバイします.ヴィオラのヴェロニカ・ハーゲンの衣装は前夜の鮮やかな衣装と違い,上がベージュ,下がブラックのシンプルなものですが,デザインは先日バッハ・コレギウム・ジャパンの定期演奏会でソプラノを歌ったモイツァ・エルトマンと同じであることに気が付きました こんなこともあるものかな,と感心したりしました

1曲目の第21番ニ長調K.575は,今から30年以上も前に,ウィーン・フィルのコンマスを務めたワルター・ウェラー率いるウェラー・クァルッテットのLPを聴いてハマってしまいました.23曲のクァルテットの中でも最も好きな曲の一つです

さて,ハーゲン・クァルテットの演奏ですが,前日の演奏会でも感じたように「ノーブルな」演奏です 激情することなく”抑え気味の”上品な演奏を展開します この日の3曲は1789年から90年に完成していますが,この頃は晩年のモーツアルトが借金まみれになっていた時期です 苦しい状況の中,彼は精一杯の力を尽くして3曲を作りました.経済的な苦しみを一切感じさせない,おおらかで伸び伸びとした音楽が展開します

4人はカーテンコールを繰り返し,アンコールにモーツアルト「弦楽四重奏曲第20番K.499]から第2楽章「メヌエット,アレグレット」を演奏しました 一昨日のコンサートのアンコールは昨日の演奏曲目の一部でしたが,昨日のアンコール曲は今日の演奏曲目の一部でした(今日は全曲演奏会の最終日で「弦楽四重奏曲第20番K.499」ほかが演奏されます).このように,連続演奏会の時には,翌日に演奏する曲目の一部をアンコールとして演奏し,来場を促すことがよく見受けられます アンコールは単なるサービスではなく周到な計算の上に成り立っているのです もっとも,ハーゲン・クァルテットほどの人気も実力も世界レヴェルのグループになると,計算しなくても会場は満席になることは必至ですが

本当は今日の最終公演も聴きたかったのですが,藝大オペラ「フィガロの結婚」を聴く予定が入っているので,聴きに行けません

ハーゲン・クァルテットに臨むのは,モーツアルトやベートーヴェンばかりでなく,メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲も演奏してほしいということです

 

          

 

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