24日(土)。わが家に来てから392日目を迎え、何やら独り言をつぶやいているモコタロです
ぼくには プレゼントこないんだけど ほしいな~ 付け届け
閑話休題
義父からワインと日本酒のセットが送られてきました 日本酒は東京の地酒「澤ノ井」です 先日、義父の家に行ったとき「普段、家では何を飲んでいるの?」と聞かれ、「夏はビール、秋・冬はワイン と日本酒 です」と答えたことが伏線になったようです このところ各方面からプレゼントが多いような気がしますが、たぶん気のせいではないような気がします きっと何かあるのでしょう
も一度,閑話休題
佐藤正午著「アンダーリポート/ブルー」(小学館文庫)を読み終わりました 佐藤正午は1955年長崎県生まれ.現在も長崎で小説を書いています.佐藤正午と言えば「身の上話」の衝撃のラストが忘れられない小説家です
「自宅マンションの隣人が何者かに金属バットで撲殺され,事件が未解決のまま15年が経った 検察事務官・古堀徹のもとに,当時4歳だった被害者の娘が訪ねて来る.娘の話によると,今は別の男と暮らす母親は15年前の出来事について自分にウソをついている.なぜ事実を隠そうとしているのか.直接母親に聞いてみても記憶違いだと言って取り合ってくれないと言う.古堀は当時の日記や調書を調べ,当時の記憶を手繰り寄せながら,ある仮説を立てる それは,もう一人の女がからむ交換殺人という普通には考えられない人殺しで、撲殺した犯人は古堀の元妻の身近な人物というものであった 果たして、この仮説は正しいのか?」
物語は,古堀がその人物を訪ねるシーンから始まりますが,この物語の最後まで読むと,読者は最初のシーンに戻されることになります さらにその後日談である「ブルー」を読むと,それを上回る衝撃を受けます こういう手法は佐藤正午ならでは,です
私の大好きな小説家,あの伊坂幸太郎が巻末の解説で次のように書いています
「難解な言葉を駆使したり,退屈なストーリーを用意して『よく分からない』小説にすることは比較的,容易だろう その反対に,シンプルな筋書きを,決して難しくない文章で描き,迷宮のように仕上げるのは至難の業だ.この作家はそれをやる エンターテインメントや純文学の区別などどうでもいい.『本物の小説家』とはこういう人のことを言うのだ(と僕は思う)」
まさにその通りです 私にとってこの「アンダーリポート/ブルー」は「身の上話」に次いで衝撃を受けた作品です 今年読んだ本の中でも一,二位を争う面白い作品で,一気読み必至の小説です.超お薦めです