人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

フランソワ・トリュフォー監督「夜霧の恋人たち」&「大人は判ってくれない」を観る ~ 新文芸坐 / ペットと新型コロナウイルス

2020年06月13日 07時17分06秒 | 日記

13日(土)。昨日の日経朝刊「ニュースな科学」面に「新型コロナ  ネコ同士で感染」という記事が載っていました 記事によると、「新型コロナウイルスは身近なペットも感染する ネコは感染しやすくネコ同士でも感染が広がる一方、イヌは感染しにくい ネコなどから人間へ感染する可能性は低いとみられるが、ペットもウイルスに感染しないよう外出を避けて室内で飼う『ステイホーム』が大切である」としています ウサギのケースはどうなのか記事では触れていませんが、モコタロはわが家に来てから一貫して「ステイホーム」なのでウイルスに感染することはないでしょう

ということで、わが家に来てから今日で2082日目を迎え、トランプ米大統領が19日に南部オクラホマ州で開催する選挙集会(会場は1万9000人以上収容可能)で、新型コロナウイルスに感染しても同氏の陣営に責任はないとする免責条項への同意を参加者に求めていることが分かった  というニュースを見て感想を述べモコタロです

 

     

     トランプは「集会で空席があったことは一度もない」と豪語してるらしい  危険!

 

         

 

昨日は、夕食に「鯖の塩焼き」「マグロの山掛け」「鯨肉の刺身」「生野菜サラダ」を作りました 

 

     

     

         

 

昨日、池袋の新文芸坐でフランソワ・トリュフォー監督「夜霧の恋人たち」と「大人は判ってくれない」の2本立てを観ました

「夜霧の恋人たち」はフランソワ・トリュフォー監督による1968年フランス映画(92分)です

陸軍を除隊になったアントワーヌ(ジャン・ピエール・レオー)は、昔のガールフレンドのクリスティーヌ(クロード・ジャド)を訪ねたが、彼女はスキーに行って不在だった 彼はホテルの夜間警備の仕事を紹介されたが、アンリという私立探偵とその依頼人を、依頼人の妻が密会中の部屋に通したことからクビになってしまう 彼はアンリの紹介で私立探偵になる。訓練も終わり彼に大きな仕事が任せられる。大きな靴店を経営しているタバール氏は、全ての人に嫌われているという妄想に悩まされており、その調査をアントワーヌが引き受けることになったのだ 彼は倉庫の係員として靴店に入り込み、店員たちが主人を嫌っている理由を調べた。万事うまくいったが、タバール夫人(デルフィーヌ・セイリグ)と出会い、彼女に一目ぼれしてしまう 彼女との会話でマダムと言うべきところをムッシューと言ってしまい、そんな自分に嫌気がさしたアントワーヌは店を辞める。彼は夫人にもう会えないという手紙を書くと、翌朝 夫人が彼を訪ねて来た。二人は最初で最後の抱擁を交わした。数日後、アンリが心臓まひで死んだ   それを機にアントワーヌは探偵を辞めた。次に彼は修理人になった。そんな彼を家に呼ぶため、クリスティーヌはわざとテレビを壊し、修理店に電話した。やって来たアントワーヌとクリスティーヌはやっと結ばれた

 

     

 

この映画を観るのは今回で3度目か4度目だと思いますが、観るたびに新しい発見があり、ああそうだったと思い出します 今回は、ホテルの夜間警備をしているアントワーヌが、私立探偵を勝手に部屋に入れたことで支配人から解雇を言い渡されるシーンです アンリがアントワーヌにお礼のチップとして渡した紙幣を、支配人がどさくさに紛れて奪い取り、真っ二つに破いたと思ったら、その半分を「これは退職金」、残りの半分を「これは冬の臨時手当」と言ってアントワーヌに手渡すのです 何もわざわざ二つに破くことはないのですが、こういう演出にユーモアのセンスを感じます

 

         

 

「大人は判ってくれない」は、フランソワ・トリュフォー監督による1959年フランス映画(モノクロ・99分)です

12歳のアントワーヌ(ジャン・ピエール・レオー)はある日、授業中のいたずらで立たされ 宿題を課された しかし、親子三人暮らしのアパートでは 共稼ぎの両親が帰る前に、日課の掃除が待っていて、口やかましい母親(クレール・モーリエ)と、妻の顔色をうかがう父親(アルベール・レミー)との慌ただしい食事が済むと、その後片づけがあり 宿題をやる暇はなかった   翌朝、登校途中で親友のルネと出会うと、学校へ行くのをやめ、二人で一日中遊ぶことにした その午後、彼は街中で、母親が見知らぬ男と抱き合っているのを見たが、その時 視線が合った。その夜、母親の帰宅は遅かった。父と母との言い争いのタネは母の連れ子アントワーヌのことだった   翌朝、仕方なく登校し、教師から前日の欠席の理由を追求されたとき、彼は思わず「母が死んだのです」と答えた    しかし、学校に両親が現われ嘘がばれてしまう。父は彼を殴った。その夜、彼は家には帰らず、ルネの叔父の印刷工場の片隅で朝を迎えた。母は息子の反抗に驚き、学校から彼を連れ戻した 風呂に入れて洗ってくれた。母は精一杯優しく彼を励ますが、彼の心は閉ざしたままだった。翌日には親子で映画を観に行き、うまくやっていけそうに思えた しかし ある日、アントワーヌは作文で 尊敬するバルザックの文章を丸写しにし、教師から叱られ、それを弁護したルネが停学になった    アントワーヌも欠席して家を出て、ルネの家に隠れて住んだ。やがて金に困り、ルネとともに、父の勤める会社のタイプライターを盗み出したが、金に換えることができず、元に戻しに行った時、守衛に捕まった    父親は彼を警察に連れて行き、彼は非行少年として少年審判所へ送られた。護送車の中で初めて涙が出た   母親は面会もせず、判事の鑑別所送りの勧めに応じた。鑑別所で束縛された生活を送ったあと、やっと母親が面会に来たが、「お前を引き取らないことにした。好きなように生きればいい」と冷たかった アントワーヌは監視の隙に脱走した 野を越え川を越え海へ向かい走った 初めて見る海は大きかった。見捨てられた彼を大きく迎えた。彼は浜に立ち尽くした

 

     

    

この映画を観るのも3度目か4度目だと思いますが、何回観ても笑ってしまうのは、教師から欠席の理由を追求されたとき、アントワーヌが「母が死んだのです」と答えるシーンです いくら何でも勝手に母親を殺してはいけません 今回観て、特に印象に残ったのはアントワーヌが脱走し海へ向かってひたすら走るシーンです カメラがずっとアントワーヌの横顔を追っていきますが、まるでカメラが孤独なアントワーヌに寄り添って一緒に走っているかのようです そして、極め付きはアントワーヌが浜辺に立ち尽くすラスト・シーンです。カメラは彼の顔を写したままストップします。拘束から逃れ 自由になったものの、これからどうして生きて行けばいいのか、といった不安な少年の心が映し出されています

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