15日(月)。わが家に来てから今日で2084日目を迎え、昨年9月に更迭されたボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)がトランプ政権の内幕を暴露した回顧録「それが起きた部屋 ホワイトハウス回想録」を23日に出版するが、その中で同氏は「私の在任中、トランプ氏の重要決断のうち大統領再選の策略と関係のないものを見つけるのは困難だった」と振り返り、政権内の混乱ぶりを詳述している というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプが 一貫して国益でなく自己の利益のために政権を運営してきた証言だ!
新保裕一著「オリンピックへ行こう!」(講談社文庫)を読み終わりました 真保裕一は1961年東京都生まれ。1991年に「連鎖」で江戸川乱歩賞、96年に「ホワイトアウト」で吉川英治新人賞、97年に「奪取」で山本周五郎賞と日本推理作家協会賞長編部門をダブル受賞するなど受賞歴多数
「行こう!」シリーズは、「デパートへ行こう!」「ローカル線で行こう!」「遊園地へ行こう!」があり、いずれも当ブログでご紹介してきましたが、本書はその第4弾です
「行こう!」シリーズは企業や団体の再生や復活を懸けて、所属する個人が奮闘し成功に導く物語を描いています 本書は「卓球」「競歩」「ブラインドサッカー」の3つのスポーツの分野で、オリンピック出場に向けて奮闘する個人を描いています
最初の「卓球」は221ページあり、3編の中では一番ボリュームがある作品になっています 主人公は卓球の名門校である明城大学卓球部に所属する4年生の成元雄貴です。学内トップの実力者だった彼も、1年後に入部してきたライバルの野瀬雅弘に抜けれてしまいます
それでも懸命にオリンピックを目指して練習に励むーという物語です
真保裕一の作品の大きな特徴は、綿密な取材に基づく緻密な構成力と筆力ですが、この作品に限って言えば、221ページを読み通すのはいささかつらいものがありました かなりの部分が卓球の対戦描写になっていて、実際に卓球の経験のある者ならともかく、まったくの素人が、対戦の1ポイント1ポイントの勝ち負けを解説されてもさっぱり頭に入ってこないのです
逆に、卓球選手にとってはこれほど面白い小説はないかもしれません
2編目の「競歩」は、32歳になる白岡拓馬がオリンピック出場権を懸けて50キロ競歩の日本陸上競技選手権に挑む物語です この作品では、拓馬の大学入学時における大人たちの思惑によって、実業団チームを移る際にはコーチの保身などによって、謂れのない扱いを受けて来た過去が描かれたり、コーチの娘との恋と別れが描かれたりして、テンポよく読めます
最後の「ブラインドサッカー」はJ1にも所属したこともある元サッカー選手の山森幹雄が、先輩の秋山の頼みでブラインドサッカーのコーチを引き受けるになり、中途失明者でサッカー経験のある青年・青柳弦と出会い、彼がパラリンピックの日本代表になれる逸材であることを確信し、彼の力になろうとする物語です
本書は、これまでの「行こう!」シリーズとはちょっとテイストが違うな、と思ったのは、オリンピックという大きな目標に向けて懸命に努力する若者たちを描いているからか、過去の3作に見られるユーモア精神が足りないということです 「行こう!」シリーズに加えない方が良かったかもしれません