人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

アンナ・ネトレプコ ⇒ ヴェローナ音楽祭「アイーダ」&「トゥーランドット」に出演 ~ 月刊音楽祭より / 道尾秀介著「カエルの小指」を読む ~ 元詐欺師と女子中学生の騙し合いが楽しい

2022年04月11日 07時01分40秒 | 日記

11日(月)。月刊音楽祭は10日、「ヴェローナ音楽祭が2022年の公演ラインナップを発表」という記事をツイートしました 概要は次の通りです

「イタリアの夏の音楽祭を代表するアレーナ・ディ・ヴェローナが2022年の公演ラインナップを発表した 開幕はビゼー『カルメン』で、エリーナ・ガランチャが音楽祭デビューする アンナ・ネトレプコの出演も予定通り

6月17日 ビゼー「カルメン」 エリーナ・ガランチャ、ヴィットリオ・グリゴーロ、ロベルト・アラーニャ他。

6月18日 ヴェルディ「アイーダ」 リュドミラ・モナスティルスカ、アンナ・ネトレプコ、フェルッチョ・フルラネット、アンナ・マリア・キウリ他。

6月25日 ヴェルディ「ナブッコ」 アマルトゥブシン・エンクバット、セバスティアン・カターナ他。

7月 2日 ヴェルディ「椿姫」 エンジェル・ブルー、ヴィットリオ・グリゴーロ、ルカ・サルシ他。

8月 4日 プッチーニ「トゥーランドット」 オクサナ・ディカ、アンナ・ネトレプコ、フェルッチョ・フルラネット、ヨンフン・リー他。

上記の通り、アンナ・ネトレプコは「アイーダ」と「トゥーランドット」に出演します 記事に「アンナ・ネトレプコの出演も予定通り」とあるので、当初から出演が決まっていたのでしょう ネトレプコは3月30日付の Facebook にロシアのウクライナへの侵略を非難するメッセージを投稿しましたが(4月3日付toraブログ参照)、それが効いているように思います 気になるのは5月に上演予定の米メトロポリタン歌劇場の「トゥーランドット」です 5月7日の公演はMETライブビューイングでも上映されます(6月10日~16日)。この件に関しては、トゥーランドット役のネトレプコが降板し、ウクライナ出身のリュドミラ・モナスティルスカが代役を務めることが発表されていますが(3月6日付toraブログ参照)、今さら元に戻すことはできないでしょうね 個人的には1公演でも早くネトレプコがMETに復帰してほしいと思います

ということで、わが家に来てから今日で2648日目を迎え、5年に1度のフランス大統領選挙は日本時間の10日午後3時から投票が行われているが、再選を目指すマクロン大統領が優勢であるものの、経済政策を前面に掲げる極右政党のルペン候補が激しく追い上げている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       何度もプーチンと会談を重ねたけど 暴走を止められなかったのは お先 真っ黒ん

 

         

 

道尾秀介著「カエルの小指」(講談社文庫)を読み終わりました 道尾秀介は1975年生まれ。2004年「背の眼」で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー 2009年「カラスの親指」で第62回日本推理作家協会賞を、2011年「月と蟹」で第144回直木賞を受賞したほか受賞多数

 

     

 

武沢竹夫は詐欺師から足を洗い、口の上手さを武器に実演販売士として真っ当に生きていた しかし、謎めいた訳あり中学生・キョウが目の前に現れ、「死んだ母の恨みを晴らしたい。責任を取ってくれ」と、とんでもない依頼を持ちかける 母親・寺田未知子が残忍な詐欺被害に遭い自殺を試みたのを境に厳しい現実を生きてきたキョウを見て、竹沢は彼女の力になるべく、かつての仲間たちを再結集し、超人気テレビ番組「撲滅ヴォリアーズ」を巻き込んだ派手な大仕掛けを計画し実行に移す いったいなぜ、キョウは竹沢に話を持ちかけたのか? 果たして竹沢らはキョウの恨みを晴らすことができるのか

本作は「カラスの親指」の登場人物である竹沢、まひろ、やひろ、貫太郎、てつ(2代目) 達が再登場しています 私も10年くらい前に読みましたが、忘却力が一段と進み、内容をすっかり忘れていました したがって、ほとんどゼロベースで読んだので新鮮な感じがしました 女子中学生のキョウと竹沢の騙し合い的なストーリー展開ですが、中学生がそこまでやるか?と思う強引なところもあります そこは小説と割り切って読んだとして、複雑な仕掛けは道尾秀介ならではです

15年前、竹沢はある女性が橋の欄干から飛び降り自殺しようとするところに遭遇し、引き留めるシーンがあります その女性はクイズに3秒以内に答えられたら死ぬのを止める、と言います 竹沢は成り行きでその話に乗りますが、クイズとは「5人家族の中で、ほかの全員と円満な関係もつくれればダメな関係もつくれてしまうのは誰でしょう?」というものです 私も先を読むのを中断して考えてみました。何となく父親ではないかとは思ったもののその理由が思い浮かびません しかたなく先を読むと、竹沢が親指を見せ「父親?」と言うと、女性は「正解です」と言います その理由は「5本の指のうち、お母さん指とも、お兄さん指とも、お姉さん指とも、赤ちゃん指とも、〇 も ✕ もつくれるのは親指だけ」というものです この女性は約束通り自殺を思い止まります。しかし、彼女は15年後に別の理由で再び自殺を試みます キョウはその女性(母親)の恨みを晴らすため、15年前の母親の命の恩人である竹沢に接近したのでした

逆転に次ぐ逆転劇が楽しい小説です お薦めします

コメント
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