21日(木)。昨日、フェスタサマーミューザ参加公演「真夏のバッハ」(7/24)と「洗足学園音楽大学」(7/26)のチケットを取りました 「真夏のバッハ」はオール・バッハ・プログラムで、ジャン=フィリップ・メルカールトのパイプオルガンを中心に「ゴルトベルク変奏曲」他が演奏されます 「洗足学園音楽大学」は、オール・ラヴェル・プログラムで、「マ・メール・ロワ」「ボレロ」「ダフニスとクロエ 第2組曲」他が秋山和慶指揮洗足学園ニューフィルハーモニック管弦楽団のバックのもと、谷桃子、東京シティ、牧阿佐美の各バレエ団他によるパフォーマンスが楽しめます いずれも今から楽しみです
というわけで、わが家に来てから今日で2658日目を迎え、ロシアのプーチン大統領は20日までに、ウクライナ首都キーウ近郊ブチャで多数の民間人殺害に関与したと非難されているロシアの第64独立自動車化狙撃旅団に、「軍事紛争で祖国と国益を守るため英雄的行為と勇気を示した」として「親衛隊」の名誉称号を付与した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ロシアでは民間人を殺害した軍隊が英雄になるが ほとんどの国民は真実を知らない
昨日、夕食に「真鱈のムニエル」「マグロの山掛け」「生野菜サラダ」「舞茸の味噌汁」を作りました 真鱈のムニエルは火加減が難しくて崩れてしまいましたが、味は娘から合格点をもらいました
昨日、東京芸術劇場コンサートホールで「芸劇ブランチコンサート 第35回 モーツアルトの憂い」を聴きました オール・モーツアルト・プログラムで①幻想曲 ニ短調 K.397、②ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 K.304、③ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 K.478です 演奏はヴァイオリン=周防亮介、ヴィオラ=佐々木亮(N響首席)、チェロ=辻本玲(同)、ピアノ=清水和音です
会場は、1階と2階の入場可能な席がほぼ満席状態です 休憩なし約1時間で2400円という手ごろな入場料金が効いています
開演前、自席でプログラムを読んでいると、近くの席からご婦人同士の会話が聞こえてきました 「ロシアがウクライナに侵略して、国民が国外に避難してるでしょ。残った男性たちがロシア軍と戦っているけど、酷い状況よね もし、日本がウクライナのように侵略されたらどうしたらいいのかしら」「どうしたらって、闘わなくちゃならないでしょう」「それには最低限の戦力を持たないと、何の抵抗も出来ないまま占拠されちゃうよね」「そうよね。中立のスイスだって軍隊持ってるんだから」・・・この会話を聞いていて、とくに母親の場合は、自分の息子が戦場で戦わなくてはならなくなることを考えると他人事には思えないのではないか、と思いました それと同時に、ロシアの母親たちは戦場に送られた息子はネオ・ナチからウクライナを救うために戦っているのだと国営放送を通じてプーチンから洗脳されているんだろうな、と思いました 今や、ウクライナ問題は地理的に遠い日本においても日常会話のメインテーマになっています
さて本番です。1曲目はモーツアルト「幻想曲 ニ短調 K.397」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756ー1791)が1782年に作曲しました 柴田克彦氏の「プログラム ノート」によると、この曲は「初版では最後の10小節が欠けており、1806年のブライトコプフ版の出版の際に、ライプツィヒの学長で同社の顧問だったA.E.ミュラーが補筆したとみられている」とのことです
清水の独奏で演奏に入ります。6分程度の短い曲ですが、分散和音の序奏部の後のアダージョの部分を聴いていると「悲しい」を音にしたらこういう音楽になるのかもしれないと思いました
2曲目は「ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 K.304」です この曲は1778年に作曲された6曲の「ヴァイオリン伴奏付フォルテピアノのためのソナタ」の4番目の作品で、彼のヴァイオリン・ソナタの中の唯一の短調作品です。柴田氏の解説によると、この曲は母親と共にザルツブルクを後にした「マンハイム・パリ旅行」の最中の1778年7月に、パリで母親を亡くしたため、ホ短調の曲想が母親の死と結び付けられて語られていたが、最近の研究ではそれ以前に着手されていたとの見方が有力とのことです 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「テンポ・ディ・メヌエット」の2楽章から成ります
ヴァイオリン独奏の周防亮介は2016年のヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール入賞及び審査員特別賞を受賞 現在、江副記念リクルート財団奨学生としてメニューイン国際音楽アカデミーで研鑽を積んでいます
ロングヘアに黒の衣装がトレードマークの周防亮介が清水と共に登場、さっそく演奏に入ります 周防の演奏を聴いていて、いつも思うのは何と品のいいノーブルな演奏だろうか、ということです モーツアルトの悲しさや、それを通り越した後の喜びがストレートに伝わってきます 3月28日の東京春祭における「ショスタコーヴィチ」演奏会では激しい一面を見せましたが、この日の演奏は素直にモーツアルトに寄り添っていました
3曲目は「ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 K.478」です この曲は1785年~86年に「同 第2番K.493」とともに出版者ホフマイスターとの契約に基づいて作曲した作品です ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの組み合わせによる四重奏曲は当時は稀で、その後のスタンダードになりました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「ロンド。アレグロ・モデラート」の3楽章から成ります
ヴィオラの佐々木、チェロの辻本はN響の首席コンビです 周防、清水とともに配置に着き、演奏に入ります
第1楽章冒頭の緊迫したフレーズを、音楽学者アインシュタインは「運命のモティーフ」と呼びましたが、まさに運命的なデモーニッシュな曲想が展開します ピアノと弦楽との掛け合いの形で音楽が進みます。第2楽章と第3楽章は長調ですが、それでもモーツアルトらしく短調的な陰りを感じさせるところも顔を出します
周防亮介の1678年製アマティが良く歌い、佐々木亮のヴィオラ、辻本玲のチェロの名人芸が絡みます 上質の演奏でした
この日も、演奏の合間に清水がインタビューをしましたが、例によってもごもごとしゃべるので何を話しているのかさっぱり聴き取れませんでした それとも自分だけ耳が悪いのか? かなり前から周波数の高い音域が聞こえないのは聴力検査で判っていますが、人の声は関係ないでしょう 以前から頭が悪いのは自覚していますが、聴力も悪化しているとしたら困ったものです