17日(日)。わが家に来てから今日で2654日目を迎え、北欧フィンランドのトゥップライネン欧州問題相は15日、英スカイニューズ・テレビに出演し、ロシアによるウクライナ侵攻は「われわれすべてに対する警鐘だ」と強調し、フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟申請の可能性は「高い」と明言した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ウクライナ侵略はNATOの加盟国を増やす原因になりそうだ どこまでも考えが甘い
15日(金)19時半から東京芸術劇場コンサートホールでNHK交響楽団「4月度池袋Cプログラム1日目公演」を聴きました プログラムはマーラー「交響曲第5番 嬰ハ短調」です 私はCプロ2日目の会員ですが、新国立オペラ「魔笛」初日公演と重複するためN響を前日に振り替えたものです
振り替え先の席は3階A列35番、何と3階ながら1列目のど真ん中の席です チケットにはD席の表示がありますが、D席でこの席なら申し分ないと思いました
開演前に室内楽の演奏がありました 伊藤亮太郎、横溝耕一(以上ヴァイオリン)、中村洋乃理(ヴィオラ)、藤村俊介(チェロ)によりウェーベルン「緩徐楽章」が演奏されましたが、初期の作品らしく、ちゃんと調性があり、安心して聴くことが出来ました
さて本番です。楽団員が配置に着きます オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置。コンマスは伊藤亮太郎です
「交響曲第5番 嬰ハ短調」はグスタフ・マーラー(1860ー1911)が1901年から翌02年にかけて作曲、その後何度か改訂を加え、1904年10月にケルンでマーラー自身の指揮でにより演されました 第1楽章「葬送行進曲:規則正しい歩みで厳格に、葬列のように」、第2楽章「嵐のように激動して、非常に激烈に」、第3楽章「スケルツォ:力強く、速すぎずに」、第4楽章「アダージェット:極めてゆっくりと」、第5楽章「ロンド・フィナーレ:アレグロ」の5楽章から成ります
ピアニスト出身の指揮者クリストフ・エッシェンバッハが登場し指揮台に上ります N響に客演する指揮者でスキンヘッドが”サマになっている”のは彼と、2年後に引退を表明している井上道義の二人です
エッシェンバッハの指揮で第1楽章がトランペットのファンファーレで開始されます 長谷川智之のソロが素晴らしい エッシェンバッハはこの楽章に限らずクラリネットにベルアップ奏法を求めていましたが、楽譜通りなのでしょう 第2楽章では弦楽器の渾身の演奏が光りました チェロの辻本玲などはスケートを滑っているように足を動かし、全身で弾いている姿が印象的でした 第3楽章では今井仁志のホルンが心地よく鳴り響きました 全楽章を通じてホルン・セクションの分厚い演奏が冴えていました 第4楽章では、弦楽セクションのアンサンブルが美しく、ヴィスコンティ監督「ヴェニスに死す」のシーンを思い浮かべました 第5楽章は、アルマと出会い結婚した幸せの気持ちが音楽として表れているかのような底抜けに明るく喜びに満ちた演奏が繰り広げられました 全体的にエッシェンバッハはN響の各セクションを思う存分鳴らしていました
終演後、何度かカーテンコールが繰り返され、楽団員が引き揚げた後も拍手が続きました 「これは『一般参賀』があるな」と直感したので、「分散退場のお願いアナウンス」が入る前に引き上げました 「一般参賀」とは指揮者を天皇に見立て、指揮者だけをステージに呼び戻し拍手喝さいを浴びせるものです 多くの場合、内外の高名な指揮者の公演で見られる現象です。この現象で困るのは、なかなか拍手が止まないので、正直に分散退場に協力しようとする良心的な聴衆がいつまで経っても帰れないことです 熱心なファンは、指揮者への賞賛の思いを伝えたいという気持ちで拍手を続けるのだと思いますが、「正直者」にとってはいい迷惑です 早く帰りたい聴衆と「一般参賀」で拍手を送りたい聴衆の双方を満足させる唯一の方法は「分散退場のお願いアナウンス」を止めることです コロナ前のように自然に任せておけば、早く帰りたい人と「一般参賀」に参加する人で分散退場になるのではないか、とも思います どこのコンサート会場でも「マスクの着用」の協力依頼をしています。退場にはそう長い時間はかからないので、マスクさえしていれば罹患は避けられるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか 主催者側・会場側のご検討をお願いしたいと思います