瞑想や読経は最強にして最短の心理療法

2016年09月04日 20時15分01秒 | 社会・文化・政治・経済
心の起動には絶えず段取りが必要である。
人間の精神と肉体には「なだらかな起伏の時間が必要。
(つまり心にもストレッチが不可欠)
一見非効率的に思える音楽や物語、映像のシャワーを浴びることによって、人の心と脳は起動する。
「一見意味がないことにこそ意味がある」
合理主義に走ってロボットのように動き続けていたら、心も脳もうまく起動しなくなり、人の心はどこかでポキッと折れてしまう。
精神科の病気の半分以上は、孤独にあえぐ“孤独病”といってもいいかもしれない。
ただそれは、「孤立していて誰とも、何とも繋がっていない」というわけではない。
孤独な人はいわば、“暗い世界”に繋がっているのだ。
人間の心は皆が考えているより何倍も周りと繋がりやすく、絶えず周りの影響を受けている。
できるだけいい環境に身を置くことが大事だ。
自我にとらわれ、自分を尊大に見せることに必死になる。
人の行動ばかり気にしてジメジメと自分を卑下する。
このような心の状態を私は「β状態」と呼んでいる。
このβ状態が99・9%の自分だったとしても、自我にとらわれず心も軽々生きられる「α状態」こそが、本来の自分の姿だ。
私は全国各地で講演するとき、いつも読経を勧めている。
読経は人間が生み出した最高の智慧であり、瞑想や読経は最強にして最短の心理療法だ。
喉だけでなく体全体がひびくように声を出せば、深層筋さえ活発に動き始めて体も心も元気になると考えている。
清新科医・名越康文さん

例外者への転身

2016年09月04日 06時38分58秒 | 日記・断片
ダイヤモンドのようなキラメキを男は求めていた。
鉄のような堅い意志と柳の枝のような柔軟で繊細な思考と精神を身につけて―
だが、男は酒に溺れ、ギャンブルにのめり込んでいった。
「例外者」への転身。
男は、父親が味わった挫折、悔しい思いに報いるという決意を胸に秘めていた。
「一日、5時間はなにがなんでも机に向かう」と友人が言っていた。
男は、友人の姿勢に創作に携わる人の意志の堅さと求めてやまない激しい情熱のたぎるを見る思いがした。
夏目漱石のような精進・求道心は、男の青春のシンボルでもあった。

「心の劣化」

2016年09月04日 06時01分37秒 | 沼田利根の言いたい放題
人類滅亡の危機は、科学の進歩によってもたらされたのは、実に皮肉なことである。
核兵器の開発と使用がそのことを現実のものとした。
冷戦時代、米国とソ連による核兵器使用の危機は何とか回避された。
当時の世界のトップは危機に対して、冷静に対応したのである。
だが、人類の危機として「心の劣化」にも目を向ける必要がある。
テロ組織の台頭はまさに人命軽視の顕著な表出である。
自爆テロの背後にあるのは、「心の劣化」である。
理性的であるはずの21世紀の人間が、近代以前には見られなかった非理性的な行動を見せているのである。
悲寛容、憎悪の連鎖はまさに人類の「心の劣化」そのものである。