預託商法(よたくしょうほう)とは

2020年08月20日 07時08分22秒 | 事件・事故

預託商法:飼育栽培土地開発などの事業を専門家に委託し、その売り上げを分配する事を名目として出資者を募る商法

和牛の飼養を預託する和牛預託商法が代表的なもので、特に特定生物の養殖に関する事業委託を装い出資を迫る詐欺については、これを養殖詐欺といい変えることもある。

募集時には元金保証や高金利やノーリスクなどを謳っていたものの、出資者は説明通りの利益を得る事ができず、やがては出資者から出資金返還を迫られ破綻する事態が多発している。

そうした企業はたいていが専門家への委託はおろか、栽培場や養殖場すら用意すらしておらず、単に新しい出資者から集めた資金を古くからの出資者への配当に、残りは経営陣の給与に充てるといった自転車操業をしていたことが露見している。

養殖詐欺においては、商材に用いられるのはブラックタイガーマダイクロマグロマツタケなど水産物を中心とした一般に高級食材とされるものが多い。

特にクロマグロやマツタケについては、低廉なコストで済む養殖技術が未だ確立されていないため、バイオテクノロジーを用いた新技術で安価な養殖が可能になった、といった根拠のない触れ込みで出資を迫るものが多い。

最近では和牛の飼育事業に出資を募ったものの約束された配当が支払われないという和牛預託商法や、フィリピンに大規模な養殖場を確保した、などと嘯いていたエビ養殖詐欺のワールドオーシャンファーム社会問題になった。

主な事件一覧

名称 商材 被害者数 被害額 摘発/破綻時期
安愚楽牧場 和牛預託商法 7万3356人 4207億6700万円 2011年8月
ジャパンライフ 磁気ネックレス 7000人 2405億円 2018年3月
ワールドオーシャンファーム エビ養殖 3万5千人 849億円 2008年9月
ふるさと牧場(旧ふるさと共済牧場) 和牛預託商法 14000人 387億円 2008年11月

関連項目[編集]


消費者庁、販売預託商法を禁止へ 「反社会性がある行為」と判断

2020年08月20日 06時55分59秒 | 事件・事故

消費者庁、販売預託商法を禁止へ 「反社会性がある行為」と判断
8/19(水) 19:01配信

共同通信

預託法と特定商取引法の改正に向けた有識者検討会に出席する衛藤消費者相(手前左から2人目)。左端は河上正二委員長=19日午後、東京都千代田区

 消費者庁は19日、預託法と特定商取引法の改正に向けた有識者検討会の報告書を公表した。預託法は、安愚楽牧場やジャパンライフなど大規模な消費者被害を起こした販売預託商法を原則禁止とし、特商法は、顧客の意に反して「定期購入契約」させる行為に対し刑事罰を導入する方針などを盛り込んだ。同庁はそれぞれ改正案を作成し、来年の通常国会に提出する。

 報告書は販売預託商法の特徴について、実際には預けた商品が存在せず、消費者が支払った契約金を以前の顧客への配当に回す「自転車操業」になっていても発覚しにくい点を挙げ、「甚大な財産被害を及ぼす反社会性のある行為」と判断した。

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大阪 病院で患者ら23人感染…クラスター

2020年08月20日 01時53分51秒 | 医科・歯科・介護

8/19(水) 7:13配信

大阪府では18日、185人の新型コロナウイルスの感染が確認され、貝塚市の病院ではクラスターが発生しています。

大阪府内で新たに感染が確認されたのは185人です。死者は、1日としては最も多い6人で、合わせて117人となりました。

貝塚市にある水間病院は、患者と職員あわせて23人の感染が確認されたと発表しました。

この病院での感染者は40人となり、府はクラスターが発生したと認定しました。

ほとんどが60代以上で、軽症か無症状だということですが、府は、高齢者はのちに重症化するケースが多いとして、警戒を強めています。

 

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大阪でコロナ感染の5人死亡

2020年08月20日 01時43分10秒 | 社会・文化・政治・経済

8/19(水) 20:40配信

 大阪府は19日、新型コロナウイルスに感染した60~80代の男女5人が死亡したと発表した。

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熊本県内で新たに10人感染 新型コロナ
最終更新:8/19(水) 20:52
共同通信


なぜ日本では「溺れる犬を棒で叩く」という冷血人間が大量発生するのか

2020年08月20日 01時26分37秒 | 社会・文化・政治・経済

8/19(水) 9:16配信

プレジデントオンライン

日本人は「上が決めたことなら仕方ない」と考えがちだ。

生物学者で早稲田大学名誉教授の池田清彦氏は「結局、強い相手には口をつぐむ。

一方、いじめてもよさそうなやつは徹底的に叩いて憂さを晴らそうとする。それが日本人の国民性だ」という――。

 ※本稿は、池田清彦『自粛バカ』(宝島社)の一部を再編集したものです。

■敗戦でも「はい、そうですか」、占領されても「はい、そうですか」

 アジアには一神教を信じる国がけっこうたくさんあり、韓国は人口の約30%、フィリピンは90%以上の人がキリスト教を信仰している。

中国でもすごくキリスト教徒が増えた時期があり、共産党が教会を建築法違反で取り壊したりして弾圧したんだけれど、宗教には弾圧すればするほど信者集団が大きくなるという背理があるから、信者が10%ぐらいいる。マレーシアとインドネシアはイスラム教。だから、アジアには一神教が普及しやすい文化がないわけじゃない。

 ところが、日本は仏教国でもない。

法事や墓参りでお寺には行くけれど、単に葬式仏教をやっているだけで、「私は仏教徒です」なんて人は少ない。

日本は世界でもかなり珍しい部類に入る無宗教の国で、それが日本の特性なんじゃないかと思う。

だから、すべては八百万(やおよろず)の神(森羅万象に宿る無数の神々)による自然現象で、どんなことでも受け入れてしまうのかもしれない。

 明治維新が起きたら「はい、そうですか」、戦争に負けたら「はい、そうですか」、アメリカに占領されても「はい、そうですか」。

もし憲法が改定されて緊急事態条項が追加され、何かの間違いで日本に反米独裁政権がつくられたとしても、多くの日本人は「はい、そうですか」ってそのまま受け入れるんじゃないかしら。

■中国の属国になってもレジスタンスなんか起きない

 多くの日本人はそういった感性をもつので、日本では上に立つ人間が責任を取ることは滅多にない。

そうなったのは、敗戦時に多くの戦犯が責任を逃れようとしたことも大いに関係していると思う。

B級戦犯は現地でたくさん殺されたけれど、上の人間で処刑されたのは東京裁判で裁かれたA級戦犯だけで、しかも裁判では「私は戦争には反対だったんだが、いやしくも上が決めた以上、従わないわけにはいかなかった」とA級戦犯の多くは揃って同じようなことを言っていた。

この「いやしくも上が」っていうのも、言ってみれば自然現象のことだ。自然現象だから仕方がなかったと言いたいわけだ。

 ノモンハン事件の参謀・辻政信も責任を取らなかったし、史上最悪の作戦と言われ、作戦に参加した9万2000人の兵士の60%以上が戦死と戦病死したインパール作戦の指揮官・牟田口(むたぐち)廉也(れんや)も結局責任を取らず、77歳までのうのうと生き延びた。

 今の中央省庁の官僚もまったく責任を取ろうとしないけれど、それは上が決めたことをやっているだけだから、自分たちは何も悪くないと思っているんだよね。そういうシステムが明治時代からずっと続いている。

 だから、日本人は政治体制が大きく変わってもびっくりしなければ反抗もしない。

極端なことを言えば、仮に中国が侵略してきて属国にされても、ご主人様がアメリカから中国になっただけの話なので、日本人は「はい、そうですか」って受け入れるんじゃないかと思う。

おそらくレジスタンスなんか起きないし、日本を取り返そうと死に物狂いで頑張るやつもほとんどいないと思う。

■自分が正しいと思っていても、反論しない学生たち

 ところが、ちょっと前の香港のデモを見ればわかると思うけれど、中国人ならものすごく抵抗するわけだよ。

日本軍が撤退したあとに起きた第二次国共内戦は3年も続き、その血みどろの戦いの結果、蒋介石が追い払われて現在の中国が生まれたわけだ。

 韓国も血の気が多いし、台湾なんて一時期、議会で取っ組み合いの喧嘩をしていた。

日本では罵声が飛び交うこともあまりなく、せいぜいヤジを飛ばす程度。

大学で教えていても学生たちに覇気がなく、教師に反論することもあまりない。自分が正しいと思っていても、反論せずに、その場をやり過ごそうとする学生が多い。そのほうが楽なんだよ。

 そう考えると、日本人を根本的に変えるのは難しいかもしれないな。今の支配階級は、戦後何十年もかけて、ろくでもない法案でも通してしまえばこっちのものということを経験的に学んできた。

 だから憲法改定に関しても、国民的議論を巻き起こそうとは思っていなくて、デタラメな内容でも数の力で変えてしまえばいいと考えている。ウソでもなんでも法案を通してしまえば勝ちなんだよ。

ウソをついたって韓国や台湾のようなことにはならないから、今や政権は国民にウソつくことをまったく躊躇していないようだ。

■日本人がいちばん気に入らないのは「上手くやってるやつ」

 ただ、いくら日本人が不思議な感性をしていると言っても、あきらめてばかりいたらフラストレーションがたまる。そこで、いじめてもいい相手を見つけ出して攻撃し、うさ晴らしをしようとなるわけだ。

それが自粛期間中のパチンコ叩きであり、自粛警察であり、コロナ患者や医療従事者への嫌がらせであり、亡くなった女子プロレスラー木村花さんへの誹謗中傷であったわけだ。

 このときにストレスをぶつける対象にされやすいのは多くの人と違うことをするマイノリティなんだけれど、実は日本人がいちばん気に入らないのは、自分が我慢しているのに、楽しそうにしていたり、上手くやっていたりするやつなんだよ。

 自分はコロナで仕事が減ったりクビになったりしているのに、隣のやつが儲けたりするとすごく腹が立つ。

それは嫉妬なんだけれど、孫正義や三木谷浩史のような大金持ちが儲けるのはそれほど気にならない。あまりにも経済格差がありすぎるんだよね。

■溺れる犬を棒で叩いたうえで、石まで投げつける

 最近で言えば、東京高検前検事長の黒川弘務が典型だった。

そもそもこの人は政権に忖度する検察幹部と言うのだけれど、安倍政権に尻尾を振る官僚はほかにもいっぱいいる。

検察官の定年延長問題も安倍政権が画策しただけで、黒川自身は関与していない。

 しかし、賭けマージャンが発覚して辞任せざるをえなくなり、しかも、その処分が懲戒ではなく退職金の出る訓告だったことで多くの人の反感を買った。

要は「賭けマージャンをしたのに退職金をもらうのはけしからん」というわけだよ。

 テンピンの賭けマージャンなんてたいした額じゃない。

株のインサイダー取引で20億~30億円儲けているやつのほうがよっぽど悪党だと思う。

けれども、そこは国民は怒らないんだよね。20億~30億円もの金なんて見たことがないし、巨額すぎるからリアリティがあまりない。

それに比べれば、黒川弘務が受け取る5900万円の退職金は多くの人が怒りをぶつけるのに程よい額の金なのだ。

そういう意味では完全にいじめだよ。

 日本人の感性がヘンだなと思うのは、こういうところだね。

日本以外の国の人なら、検察官が賭けマージャンをした程度の話なんて些末な出来事だと考えるはずだよ。

そんなことより、国のシステムや法律が変わるようなときにこそ大騒ぎをする。

それは国家安全法をめぐってとんでもないことになった香港を見ればわかる。

でも、日本人は国を揺るがす大きな問題には反応しない。仕方がないと思って腹も立てない。

 どう考えたって、本末は逆だと思うよ。消費増税には文句ひとつ言わないのに、なぜ公務員が退職金を受け取ることをあれほど騒ぎ立てるのか。緊急事態宣言中に出歩く人のことも極悪人のようにバッシングし、石田純一なんかめちゃくちゃ叩かれていたけれど、彼も出発する前に発症していたら沖縄に行かなかったと思う。

 結局、強い相手には口をつぐむけれど、いじめてもよさそうなやつをターゲットにして、みんなで徹底的に叩きまくるんだよね。

溺れる犬を棒で叩いたうえで、石まで投げつける。

日本人っていうのはそういう国民性なんだ。そうやって、日頃のフラストレーションを解消しているんだな。

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池田 清彦(いけだ・きよひこ)
早稲田大学名誉教授
早稲田大学名誉教授。1947年、東京都生まれ。東京教育大学理学部生物学科卒。東京都立大学大学院理学研究科博士課程単位取得満期退学。専門は、理論生物学と構造主義生物学。フジテレビ系「ホンマでっか!?TV」への出演など、メディアでも活躍。ビートたけしとは同じ小・中学校の出身。
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早稲田大学名誉教授 池田 清彦

池田清彦『自粛バカ』(宝島社)

 

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藤井聡太棋聖へのAI形勢判定に名物棋士・橋本八段「神レベルに強いということに」。史上最年少二冠かかる木村王位との第4局は2日目へ。

2020年08月20日 01時14分58秒 | 社会・文化・政治・経済

配信

木村一基王位に挑んでいる藤井聡太棋聖(写真は第1局のもの)

 第61期王位戦第4局は8月19日、福岡県福岡市の「大濠公園能楽堂」にて午前9時から対局が始まり、現在3連勝中の藤井聡太棋聖(18)が史上最年少となる二冠獲得と八段昇段に向けて、木村一基王位(47)と熱戦を繰り広げている。

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 本局はカド番で迎えた先手番の木村王位が1分ほど考慮したのち、初手を2六歩と指すと、木村王位が得意とする「相掛かり」で進んだ。

木村王位は23手目で2五飛と中段に飛車を引き、そこから29手目で1五飛と回るなど、この一局に懸ける姿勢を感じさせる指し回しを見せた。  

その後は藤井棋聖が1時間27分の長考から32手目の8六飛を着手すると、木村王位も37手目を1時間8分の長考の末に8五歩と打つなどの展開ののち、42手目で藤井棋聖の封じ手となった。

「もぞもぞする」クセも見抜く。

 1日目の対局を放映した「ABEMA」で、解説者として視聴者を楽しませたのが橋本崇載八段(37)だ。午前中の解説では「今日はあまり藤井くんをほめないようにしたい」と宣言したものの、気づけば藤井棋聖を称賛。

 また画面上に表示されるAIによる形勢判断が「藤井棋聖45-55木村王位」となった際、橋本八段はそれまでの展開を踏まえたうえで「この形勢だとしたら(藤井棋聖は)神レベルに強いということになりますね」と評し、藤井棋聖が一手指して互角になると「(形勢を)50-50にするのを知ってるとしか思えない」とも表現していた。  

そして藤井棋聖の指すタイミングについて、直前に「もぞもぞする」クセを見抜き、時に指し手までズバリ当てるなど、その観察力は抜群だった。

NHK杯で残した2つの逸話って?

 忌憚のない言動で将棋ファンから「ハッシー」のニックネームで愛される橋本八段は、数々の逸話を残している。  

代表的なのは2012年度のNHK杯テレビ将棋トーナメント、羽生善治九段に挑んだ時のこと。対局前のインタビューで「羽生さん? 強いよね。序盤、中盤、終盤、スキがないと思うよ」などと発言。同年の対局で佐藤紳哉七段が豊島将之竜王に挑んだ際に「豊島? 強いよね。序盤、中盤、終盤……」とコメントした際の動きを“完コピ”したことが大きく話題となった。  その一方で2014年度のNHK杯準決勝、行方尚史九段戦では終盤にまさかの「二歩(※成っていない歩を2枚、同じ筋に配列してしまうこと)」で反則負けする悪夢を味わったこともある。

 もちろん橋本八段は屈指の実力派だ。今期は竜王戦1組在籍で、順位戦B級2組では藤井棋聖にこそ敗れたものの、「光速の寄せ」が代名詞の谷川浩司九段相手に勝利を挙げている。橋本八段のような個性派棋士がいるのも、将棋界の面白さと言えるだろう。  

対局は20日朝に再開し、同日夜までに決着するとみられる。

(「Number News」NumberWeb編集部 = 文)

 

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阪神27回連続無得点 2試合連続完封負けで屈辱の東京ドーム5戦5敗 4位転落

2020年08月20日 01時14分58秒 | 野球

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7回、投手交代を告げる矢野監督(撮影・田中太一)

 「巨人8-0阪神」(19日、東京ドーム)

 次々とスコアボードに0が刻まれていった。阪神は10回延長引き分けに終わった16日の広島戦初回に2点を取ってから、前日の完封負けも合わせて18イニング無得点で今日の一戦を迎えた。

【写真】2番手・望月が大炎上  

この日も巨人先発メルセデスを前に2イニング無失点に抑えられ、今季ワーストの20イニング無得点に並んだ。さらにメルセデスが左肘のコンディション不良で降板後も三、四回を2番手・田中豊から得点ができず。その後も大江、大竹、高梨、中川、ビエイラと小刻みな継投となった巨人の7投手を前に無得点に終わり、実に27イニング無得点。2試合連続の完封負けとなった。

 一方、阪神先発のガルシアは初回、岡本に先制適時打、丸に犠飛を打たれて2失点。さたに六回にはまたしても岡本に外角のツーシームを右翼席に運ばれ、点差を3点に広げられる。  

七回には2番手・望月が坂本に中越え適時打、松原にプロ初打点となる適時打を左前に運ばれ、さらに丸には3ランを浴びて、この回5点を献上してしまい、完敗となった。

 これで阪神は今季、東京ドームで開幕から5戦5敗。前日に1988年の東京ドーム開場以降、初となる4戦4敗を喫したが、さらなる屈辱となった。また2試合連続完封は昨年の6月30日・中日戦~同7月2日・DeNA戦で喫して以来。巨人戦での2試合連続完封負けは昨年4月20、21日(甲子園)以来となった。

 中日が勝ったことで阪神は4位に転落。何とも厳しい敗戦となってしまった。

 

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【指揮官一問一答】阪神・矢野監督「あまりにも無抵抗で監督としてファンの皆さんに申し訳ない」

2020年08月20日 01時11分37秒 | 野球

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6回 本塁打を放った巨人・岡本を見つめる阪神・矢野監督ら=東京ドーム(撮影・中井誠)

 (セ・リーグ、巨人8-0阪神、9回戦、巨人7勝2敗、19日、東京D)阪神は巨人に0-8で敗れ、2試合連続で完封負け。東京ドームでは今季勝ちなしの5連敗となり、首位・巨人とのゲーム差は今季最大の7・5差に広がった。以下、矢野燿大監督の一問一答。  

 --ガルシアは立ち上がりに苦しみながらも試合を作った  「うーん…まあね。どうかな。難しいけど。粘ってくれた部分もあるしね。(点の)取られ方がちょっとやっぱり…課題は残るというか。まあその、コーナーにビシビシ決める投手じゃないんでね。よく頑張ってくれたなというところと、取られたところはもうちょっと粘って欲しかった部分もあるし、両方あるかな」  --打線の援護があれば違ったかもしれない

 「もちろん打線がゼロじゃ。昨日から。打線が何もできなかったというのは一番大きな原因かな。ガルシアだけのせいではなんでもないんで。次回頑張ってくれたらなと」  

--打線は紙一重なところもあると思うが、個々の状態を上げていってほしい  

「紙一重とは思わないけどね。我慢の時期だと思うし。1年間の中で色々あるとは思うけど、あまりにも無抵抗で監督としてファンの皆さんに申し訳ないし。1人1人が。誰かが目立った活躍してというよりは全員で戦っていくのがうちの野球だと思うので。1人1人が状態を上げながらつなげていかないと。情けない試合をしてしまったなと」  

 

--東京ドームで悔しい結果(5連敗)。明日に向けて  「まあね。状態悪くても明日の試合は来るんでね。その中で俺らがどうしていけるかというのがプロとして一番大事な部分だと思うので。しっぽまいて帰るわけにはいかない。全員でいくしかないと思っています」 

 

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ヒグマ頻出も「撃てない…」 駆除のハンター、銃を奪われる「警察側は早く返して」

2020年08月20日 01時05分10秒 | 事件・事故

8/19(水) 10:30配信

弁護士ドットコム

養鶏場の監視カメラに映ったヒグマ(猟友会砂川支部提供、7月16日未明)

暗闇に光る2つの瞳ーー。今年7月、北海道中部の養鶏場にある監視カメラが大きなヒグマの姿を捉えた。夜な夜な倉庫を訪れては、鶏の飼料を食い荒らしていたようだ。

【写真】罠にかかった実際のヒグマ

同エリアでは今年、ヒグマの出没があいついでいる。地元には「相当ヤバい」との危機感があるが、打つ手が限られており、頭を抱えている。

というのも、駆除にあたっていたハンターが公安委員会に不可解な形で銃を取り上げられ、だれも撃てなくなっているからだ。

ハンターは現在、銃を取り戻すべく、裁判で争っている。地元雑誌『北方ジャーナル』などで活躍するジャーナリスト小笠原淳さんにレポートしてもらった。

●養鶏場を襲う“招かれざる客”

騒動が治まった時、その男性(62)はホッとすると同時に「腹が立った」という。

「今回、たまたま人に被害がなかったらよかったものの、銃で撃てないと言われた時は『行政はおれたちを見捨てるのか』と思いました。歯痒いというより、腹が立ちましたよ」

自身の経営する養鶏場をたびたび訪れた“招かれざる客”は、およそ1カ月間にわたって地域を騒がせ続けた。食欲旺盛な訪問者の目当ては、倉庫に保管されていた鶏の飼料。最終的に、30キロ入りの魚粕7袋と約1トンの麦がその胃袋に収まった。

●「体重270キロ」のヒグマ、なぜ銃が使えない?

北海道・砂川市。札幌と旭川を結ぶ国道のほぼ中間に位置する、旧産炭地の町だ。市街地には1万7000人ほどの市民が暮らすが、市域の東側には緑深い山が拡がり、ヒグマやキタキツネなどの野生動物が人里に迷い込んでくることも稀ではない。

餌不足の夏場はとくに目撃情報が増え、場合によってはそうした動物が「有害獣」として駆除の対象となることがある。

7月3日から同市一の沢地区の養鶏場に現われ始めたヒグマは、独り立ちまもないオスと思われた。被害に遭った鶏小屋の至近には経営者家族の自宅があり、通報を受けた砂川市農政課は最悪の事態を危ぶんで「箱罠」を設置、地元猟友会にも協力を仰いで足しげく現場に通い続けた。

同市の所有する罠の中で最大級という出入口1.5メートル四方、奥行き3メートルの罠にクマが捕えられたのは、約1カ月が過ぎた7月30日の夜。体長2メートル、体重270キロのオスは、それから丸2日間を鉄檻の中で過ごすことになった。

その間、動物園などの施設にクマの保護を打診し続けた市は、結果的に受け入れ先探しを断念、8月2日の午後に麻酔で眠らせて山中に移動し、関係者の手で駆除するに到っている。

市が、より確実な猟銃ではなく「罠」で捕獲したのはなぜなのか。そもそも、捕まえた時点でただちに射殺しなかったのはなぜか。撃てる人がいなかったためだ。

地区一のベテラン、猟銃を奪われる

猟銃所持許可取り消し処分に異を唱え、公安委員会を訴えた池上治男さん(前列左)=7月3日午前、札幌地方裁判所前

初めて養鶏場にヒグマが出た日、地元猟友会の役員は札幌地方裁判所の法廷(廣瀬孝裁判長)で意見陳述に立っていた。

「国民の生命と財産を守るべき警察が、緊急時のヒグマ対策をわれわれ猟友会に丸投げした挙げ句、協力者を犯罪者に仕立て上げ、行政処分を課してくるとは言語道断。決して許されることではありません」

証言台で憤りの声を上げたのは、道猟友会砂川支部長の池上治男さん(71)。砂川市の「鳥獣被害対策実施隊員」を務める現役のハンターだ。経験30年超のベテランはしかし、2年ほど前から引き金を引くことができていない。理由は、池上さん自身が法廷で語っている。

「正当な緊急有害駆除が突然、鳥獣保護法・銃刀法・火薬取締法違反と言われ、まことに心外です」

銃所持許可の所管庁である北海道公安委員会は、猟友会きっての練者が所有するライフルなどの銃4挺をすべて取り上げた。

裁判は、これを不服とした池上さんが所持許可取り消し処分の撤回を求めて公安委を訴えたもの。当初申し立てていた不服申立(行政不服審査)が棄却されたため、本年5月の提訴に踏み切った。

●「ハンターが犯罪者にされるんだったら、誰も撃たない」

処分のきっかけとなったのは、一昨年8月に起きた出来事。砂川市内の住宅近くにヒグマが出たとの通報を受け、市担当課の職員と道警砂川警察署(のち滝川署に統合)の警察官立ち会いのもとでクマを射殺した結果、鳥獣法違反などに問われることになったという。

行政・警察に協力して地域の安全を守ったハンターが犯罪の容疑者となったことで、猟友会砂川支部の主要メンバーからは疑問の声が噴出した。これを機に同支部管内(砂川など2市2町)では銃の使用が控えられ、冒頭に記した「撃てる人がいない」状態が続いているわけだ。

もとより猟友会は、クマを撃つための集まりではない。メンバーの1人(69)は「駆除はボランティア」と説明する。

「基本的にみんなクマは嫌いじゃないんで、撃たないで済むなら撃ちたくない。人間に危害が及びそうになって初めて、役所の要請で引き金を引くんです。

警察や市職員には有害獣駆除の資格がないから、うちらがやるしかないわけ。それで協力し続けてきたハンターが犯罪者にされるんだったら、そりゃあ誰も撃たなくなりますよ」

まさに所持許可取り消しのきっかけとなった現場でも、老練のハンターは撃たずに済ませるつもりだったという。

●「撃て」と言ったのは役所、警察も立ち会ったのに…

池上さんはかねてから「できる限り撃たない」を信条としている(手帖に挟んで持ち歩いている自筆のイラスト)

2018年8月21日早朝、砂川市郊外・宮城の沢地区にヒグマが出た。現場近くには民家が建つが、建物が密集する地域ではないため、猟銃は撃てる。通報を受けた市農政課と砂川署は猟友会に臨場を依頼、支部長の池上さんともう1人、計2人のハンターが現場に駆けつけ、合流した。

この時に提案した「撃つ必要はない」との一言を、池上さんは忘れていない。

「見たら、80センチぐらいの子グマなの。これは近くに母グマがいるはずだから、すぐに立ち去るだろうと。それで『撃たないほうがいい』って提案したんですよ。ところが役所は『撃ってください』と言う」

市農政課も当時のやり取りをよく記憶しており、担当者は次のように明言する。

「こちらから『撃ってください』とお願いしたのは間違いありません。現場近くでは連日のように目撃情報があったので、地域の皆さんの安全を守る必要がありました。池上さんにはいつもご協力いただいており、適切に判断してくださるだろうという信頼がありました」

市職員と警察官は付近住民に自宅待機を指示、池上さんらに対応を一任してその時を待った。

住宅が面した道の下には、高さ8メートルほどの土手。そこにいた池上さんがクマの姿を捉えた時、動揺した相手が立ち上がって向かってきた。背後の土手はちょうど、狩猟の世界でいう「バックストップ」の役目を果たす。弾丸がクマの体を貫通しても、人や建物に当たる心配はない。

ライフル銃を構えた池上さんが引き金を引くと、約16メートルの距離から放たれた銃弾は1発でクマを倒した。同行したもう1人が、至近から留めの1発。立ち会った警察官が一連の発砲行為を問題とすることもなく、駆除は無事に終わった。

●不問になったのに…猟銃を返さない警察側

公安委の処分いかんにかかわらず、地元・砂川市の池上さんへの信頼は厚い(市鳥獣被害対策員辞令書)

警察が突然これを事件化したのは、この2カ月後のことだ。同じ年の10月初旬に任意で砂川署生活安全課の取り調べを受けた池上さんは、自身が鳥獣法違反や銃刀法違反の容疑者となっていたことを知る。

自宅を捜索した同署は、所持するすべての銃を押収し、携帯電話の通信記録なども調べた。池上さんは当初から否認を貫いたが、在宅捜査を続けた警察は翌2019年2月になって事件を書類送検。同年4月に道公安委が銃所持許可の取り消し処分を決め、銃は引き続き差し押さえられることになる。

一方で、事件そのものは不問となっていた。送致を受けた検察が不起訴処分を決定したことで、池上さんは刑事罰を受けずに済んでいる。

狩猟免許を扱う北海道の環境生活部も、駆除行為に違法性が認められなかったとして免許を取り消さないことを決めた。地元の砂川市が今も池上さんを鳥獣対策隊員に任じていることは、先に述べた通り。

それでも銃は戻ってこない。警察が、あくまで違反行為があったという認識を変えようとしないのだ。

●警察側「とくにおかしくない」

所管庁によって真っ二つに分かれた判断。その理由を「狩猟免許と所持許可では欠格事由がまったく違う」と述べるのは、池上さんを調べた警察官。筆者の取材に「もう担当から外れたので何も言う立場にない」としつつ、「あくまで一般論」と前置きして次のように語った。

「狩猟免許を認められた人に対して警察が銃所持を禁じるのは、とくにおかしいことではありません。所持にかかる銃刀法が違反行為を問題としているのに対し、鳥獣法に基づく狩猟免許のほうは、それよりもハードルが低いですから」

当時の判断は、誤っていなかったということか。文字通りに問うと、遠回しに肯定の回答が返ってきた。

「判断が間違ってたとしたら『間違ってた』と言ってるだろうと思います」

●なぜ「銃刀法違反」?

駆除の現場には高さ8メートルの土手があり「バックストップ」の役割を果たしていた=砂川市宮城の沢

砂川署が銃刀法違反を指摘するのは、池上さんが「建物の方向へ撃った」という行為。先述の通り、現場には高さ8メートルの土手があり、銃弾はそこに向けて発射されている。この土手の上に住宅などが建っていたため、発砲は違法だったというのだ。

いかにも無理のある理屈だが、当初の容疑はこれとは違っていた。

警察が捜査を始めたのは、駆除行為から2カ月が過ぎるころ。きっかけは、池上さんとともに現場に赴いたもう1人のハンター(共猟者)の告発だった。先の猟友会メンバーは説明する。

「池上さんの撃った弾丸が跳弾して、彼の銃床に当たったというんです。それで警察が調べたんですが、証拠がどこにもない。銃床を壊したという弾丸はみつからず、その瞬間を目撃した者もいない。それはそうでしょう、弾はクマに当たったわけだから。

そもそも、そんな事故があったのならその場で言うべきなのに、なぜ2カ月後に突然そんなことを…」

筆者は現時点でこの共猟者に接触できておらず、当人の言い分を直接聞くことは叶っていない。

だが、のちに入手した資料などにより、砂川署が事故の疑いを裏づけられなかった事実は確認できている。その砂川署は、年を跨いで事件を検察に送致する時点で「建物に向かって撃った」と容疑を変え、併せて公安委に所持許可の取り消しを上申したというわけだ。

●現場にいた市職員、警察官への聴取はなし

容疑事実が突然変わっただけではない。警察は、充分な捜査をしていなかった疑いを指摘されている。砂川市職員の証言を、もう1つ。

「警察署に呼ばれて調書をとられた職員は1人もおりません」

砂川署は、現場に立ち会った市職員から事実関係を聴取していなかった。さらには――、

「行政不服審査の際、警察官の供述録取書の開示を求めましたが、『存在しない』という回答でした」

そう明かすのは、池上さんの裁判で訴訟代理人を務める中村憲昭弁護士(札幌弁護士会)。市職員とともに現場にいたはずの警察官もまた、聴取を受けていなかったというのだ。

駆除に立ち会った2人の重要な証人は、2人とも黙殺されてしまった。現場に足を運びさえすればすぐにわかる土手の存在も、捜査書類では顧みられなかった。捜査のきっかけとなった共猟者の告発に至っては、公安委によってはっきり「無関係」とされていた(不服申立時)。

いかにも不可解な対応に、中村弁護士は担当警察官の「異常な処罰感情」をみる。

「検察に事件送致した際の『処分意見』で、砂川署は池上さんについて『短気で傲慢』『再犯のおそれがあり、改悛の情もない』『自己中心的』などと述べているんです」

初弁論の法廷で原告の池上さんと代理人の中村弁護士は、廣瀬孝裁判長を見据えて異口同音に訴えた。

「ぜひ、現場を見てください」

●ヒグマの出没は前年以上のペース 広がる不安

ハンターならぬ警察官は、銃を不適切に扱っても容疑者にはならず、発表も免れる(北海道警察『令和2年1月 監督上の措置一覧』)※ 一部墨塗り処理は道警

「自分だけの問題じゃない」と池上さんは言う。猟友会砂川支部によれば、全国各地で駆除の資格を持つハンターは20万人以上いるものの、高齢化が進んで現在の平均年齢は60歳半ばほどという。

ただでさえ担い手が限られる中、警察の裁量次第で「撃ったら処罰される」ようなことになれば、誰も有害獣の駆除を引き受けなくなってしまうのではないか。まさに今の砂川支部が、そういう状況にある。

同市農政課によれば、本年度の市内のヒグマ目撃情報は4月から7月までの4カ月間で38件。前年度12カ月間では40件だったことから、ざっと3倍のペースで出没が増えた計算になる。ここで再び養鶏場のような被害が発生したとしても、銃による駆除ができない以上は「ケースごとに対応していくしかない」(同市農政課)。

銃所持許可をめぐる一連の問題について、道警本部は筆者の取材に「個別具体的なことはお答えを差し控える」と回答、当時の対応の適正性についての認識は明かされなかった。

蛇足ながら、道警の警察官が拳銃を不適切に扱った不祥事は昨年だけで5件あり、本年上半期にも3件あったことが確認できているが、いずれも事件捜査の対象にならず、当事者への制裁も懲戒処分に到らない「監督上の措置」に留まった。また8件すべてが報道発表されなかったため、詳細はわかっていない。

 

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障害のある娘の介護を苦に殺害か…浴槽に沈めて殺害した疑いで母親逮捕 「体力的にも限界で楽になりたかった」

2020年08月20日 01時01分28秒 | 事件・事故

配信

障害のある44歳の次女を宿泊施設の部屋で、浴槽に沈めて溺死させたとして、三重県四日市市の71歳の母親が殺人容疑で逮捕されました。
 逮捕されたのは、四日市市浜一色町の無職、山本良子容疑者(71)です。
 警察によりますと山本容疑者は6月13日の夜から翌朝までの間に、三重郡内の宿泊施設の部屋で、一緒に泊まった次女の恵美さん(44)を浴槽に沈めて溺死させた殺人の疑いが持たれています。  
チェックアウトの時間になっても出てこないことを不審に思った従業員が警察に通報し、駆け付けた警察官が浴槽内で死亡している恵美さんと、そばで朦朧としている良子容疑者を見つけました。  
その後、良子容疑者は体調を崩して入院したことから、警察は回復を待って19日、逮捕しました。  
恵美さんには障害があり、良子容疑者が介護していたということです。
 良子容疑者は調べに対し容疑を認め、「娘の世話をするのに体力的にも限界で楽になりたかった」「私も一緒に死のうと思った」と供述しています。

東海テレビ

 

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8月15日を過ぎても戦争を続けた日本兵の末路

2020年08月20日 00時46分48秒 | 社会・文化・政治・経済

8/19(水) 11:31配信

東洋経済オンライン

「帰る場所がない」。そう語った元日本兵が身を投じたのはインドネシア独立戦争だった

 「台湾民主化の父」と呼ばれる李登輝元総統が死去したのは、先月30日のことだった。

 日本統治下の台湾に生まれ、日本の教育を受けて育った李登輝は、京都大学在学中に学徒出陣として徴兵される。兄は日本兵としてフィリピンで戦死。2007年に訪日した際には、靖国神社に参拝している。

 「22歳までは日本人だった」と本人が語るように、終戦まで日本人として生きていた。岩里政男という日本名も持っていた。その後は台湾人としてのアイデンティティを貫き、国共内戦に敗れた国民党政権が移行してきた独裁体制から、台湾人による総統直接選挙を実現させるなど、民主化への彼の戦いは続いた。

 李登輝と同じように、台湾で生まれ育ち、日本人として戦地に送られた人々は少なくない。その中には、終戦後も戦地に残って“日本人”として異国の独立のために戦った元日本兵もいる。

■男性が日本に帰らなかった事情

 最初にその人物に会ったとき、私は台湾の出身であることを知らなかった。インドネシアの首都ジャカルタでのことだった。いまから15年前のことになる。

 戦後60年の節目にあたる当時、私は終戦後も復員を拒み、自らの意思で現地にとどまることを決意した元日本兵を東南アジアに訪ねていた。白髪の大柄な老人で、少しぶっきらぼうだが、はっきりした日本語を話し、自らを「宮原永治」と名乗った。

 その宮原に、なぜ日本へ帰らなかったのか、そう尋ねると「帰れないんだ」と、言った。

 「帰りたくても、帰れないんだ」「帰る場所がない」

 そして、怪訝そうな眼差しを送る私に言った。

 「台湾の生まれだ」

 それから間を置いて、こう続けた。

 「蒋介石が入ってたんだ」

 宮下が軍に入ったのは、1940年の日中戦争の真っ只中のことだった。それも志願して入隊している。

 「当時は学生だったから、社会的経験もないだろ。染められてない、純粋だったんだなぁ!  出征軍人、婦人会から戦意一色でね。『八紘一宇』だ。当時は『大東亜共栄圏』『植民地解放』の2つを標榜してな……。当時の私はそれを聞いて、地図を見たんだ」

■青年を駆り立てた理想と夢

 わざわざ開いて見たのは、学校に置いてあったアジアを示した世界地図だった。

 「地図の色が一色に染まってたんだ」

 独立国だった日本と、それにタイを除いて、あとはアジア地域が同じ色で塗られていた。

 「みんな白人の植民地。中国も半分は白人の植民地になっている。タイと日本以外は。それも、タイは両隣がもう植民地でね」

 一色に染まった日本の世情と、アジアの地図が、日本の掲げる理想である“解放”と“共栄圏”の夢へと駆り立てていった。

 「正義の戦争と信じてたんだ」

 軍属として最初に中国本土に送られ、その翌年から太平洋戦争に入り、東南アジア各地を転々としながら、最後は少尉待遇の文官として、インドネシア・ジャワ島で終戦を迎える。

 ところがインドネシアは、太平洋の島々を攻略・奪還して日本本土を目指すアメリカ軍の侵攻ルートから外れていた。そのため、本格的な戦闘もないまま、戦力が温存されていた。だから、敗戦が受け入れられなかったり、失意から自決する者も少なくなかった。

 「ここは天国だった。連合軍はここへは来ない。空襲はない。攻撃もない。それでなんで戦争に負けたのか!?」

 まだ、戦える――。その兵士たちの思いがほかの方向に向かわせる。折しも日本の敗戦で、宗主国のオランダが再び戻りつつあった。

 「日本軍政下の統治が行われた3年半の間に、日本軍はインドネシアの若者を集めて軍事教練をして、義勇軍を作った。これを『ペタ』といった。各土地の優秀な若者を集めてな。これが日本が負けると解散になった。それで各地に帰って、オランダ軍を叩かないとならないとなった。つまり独立運動なんだ」

 義勇軍を組織していたことが、インドネシア独自の独立運動を牽引していった。

 「オランダ軍が入ってきたことが発火点になったんだな。『ムルデカ!』――“独立”という意味なんだけど、これが合い言葉になって、各地で通じるんだよ、そういえば」

 すると、旧宗主国の再上陸に合わせて、今度は「ペタ」やインドネシア軍のほうから、日本兵を勧誘に来た。独立戦争を勝ち抜くための軍事指導が欲しい、一緒に戦ってほしいと言った。

この呼びかけに多くの日本兵が応え、独立戦争に参加していった。その数は1000人とも2000人ともされる。宮原もその1人だった。

■宮原が信じ続けた「正義の戦争」

 「もう帰るところがない。帰れない。それで部隊を飛び出した。残留という言葉はあてはまらない。そういう環境下に置かれたんだ。独立に賭けたんだ、明るくな! 

 インドネシアの独立が目的なんだから、独立しないと今度はオランダ軍に捕まって処刑される。敵が入ってきている台湾に帰っても処罰されるだけだろう。日本もアメリカに占領されて、どうなるかわからない。まして、部隊を離れては脱走兵だ。だから、もう、第2の人生をインドネシアの独立に賭けたんだ。言わば、賭けだ!  人生の!」

 それは宮原自身が「正義の戦争」と信じた「植民地解放」を実践する道を歩むことと、いつしか重なっていた。

 「のるか反るか、その1つだよ。そういう人生に生まれてきたんだ!」

 こうして1949年12月までの戦争を戦い抜き、翌年インドネシアは公式に独立する。

 ただ、そうなると独立戦争に賭けた日本兵たちの役割も終わり、気がつくと居場所もなくなっていた。ある者はそこから日本へ帰国し、ある者は現地での新しい生活を始めた。

 宮原は家族を持ち、日本向けの輸出で事業を立ち上げ、東京から進出してきた冷凍機メーカーと会社を設立したことが転機となって、財を成した。

 だが、残留日本兵の誰しもが成功したわけではなかった。ある元日本兵が貧困長屋で孤独死したことをきっかけに、互助会組織をつくることになった。1979年のことだった。「インドネシア福祉友の会」といった。

 当初は300人近い名前が名簿にあった。その事務をボランティアで取り仕切っていたのが宮原だった。ただ、私がジャカルタを訪れた15年前は、10人を割っていた。

 「いま生き残ってるのは、インドネシア全体で、たった9名だけだ!  あとはみんな死んだ!」

そう気丈に語っていた宮原も、もうこの世にはいない。私が一人ひとりに話を聞いた9人は戦後75年のいまは、もう誰も生きてはいなかった。(当時のインタビューは拙著『帰還せず 残留日本兵 六〇年目の証言』に詳しい)

■宮原の生きざまは「貧乏くじ」だったのか

 宮原には中国名もあった。清の時代に、移民で台湾に渡った8代目にあたる。しかし、宮原は「そのことはあまり言いたくない!」と強く首を振った。

「日本人なんだよ!  日本人として生まれてきたんだ!  アイデンティティも日本人なんだよ!」

 李登輝は生前、司馬遼太郎との会談で「台湾に生まれた悲哀」という言葉を語っていた。他方、宮原は私にこう語っていた。

 「はっきり言ってしまえば、貧乏くじを引いたんだ。生まれたとき、日本人として生まれてきた。日本人として教育も受け、国民の義務として、戦いに出された。戦争に負けて、環境が変わった。帰れないからインドネシア軍に参加し、独立を勝ち取った。愛国の志士として、誇りをもっている。それだけのことだ」

 だが、この日本人の南方の地での生きざまは「貧乏くじ」でも「悲哀」でもない。宮原だけでなく、戦後を戦い抜いた元日本兵たちの姿がなければ、いまのインドネシアもアジアもなかったはずだ。(一部敬称略)

青沼 陽一郎 :作家・ジャーナリスト

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「集団生活になじめず辞めたい」19歳女性自衛官、列車にはねられ死亡

2020年08月20日 00時42分59秒 | 事件・事故

2020/08/18 11:39

 16日午後7時55分頃、福岡県柳川市三橋町の西鉄天神大牟田線柳川―徳益駅間の踏切で、西鉄福岡(天神)発大牟田行きの特急列車(6両編成)に陸上自衛隊別府駐屯地(大分県別府市)所属の女性自衛官(19)がはねられ、搬送先の病院で死亡が確認された。

乗客約100人にけがはなかった。柳川署によると、女性は家族に「集団生活になじめず、自衛隊を辞めたい」と話していたという。

同駐屯地は「経緯は調査中」としている。事故の影響で、運休や遅れがでた。

 

学校制服姿の女性、遮断機くぐって踏切へ…快速にはねられ死亡

2020年08月20日 00時39分21秒 | 事件・事故

配信

19日午前7時45分頃、大阪府和泉市のJR阪和線の踏切で、女性が京橋発和歌山行き快速電車(8両編成)にはねられ、現場で死亡が確認された。女性は学校の制服姿で、大阪府警和泉署は自殺の可能性が高いとみて身元などを調べている。  
署やJR西日本によると、女性が遮断機をくぐって踏切に入るのを通行人が目撃。電車の運転士も踏切内に立つ女性に150メートル手前で気づき、非常ブレーキをかけたが、間に合わなかった。  
この事故で阪和線などに運休や遅れが生じ、約2万1000人に影響が出た。
 

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証人買収か 秋元議員を聴取へ 8/20(木) 0:11

2020年08月20日 00時35分27秒 | 事件・事故

 秋元司衆院議員が起訴されたカジノ汚職事件の裁判に絡み証人買収の疑いで支援者らが逮捕された事件で、東京地検特捜部が、秋元被告を事情聴取する方針を固めたことが分かりました。  

秋元司衆院議員は、カジノを含むIR(統合型リゾート事業)をめぐり、中国企業から賄賂を受け取った罪で起訴されています。

 特捜部は今月、裁判で秋元被告に有利な証言をするよう贈賄側の被告に依頼したとして、秋元被告の支援者ら3人を証人買収の疑いで逮捕していますが、その後の関係者への取材で、秋元被告本人もこの証人買収に関わった疑いがあるとして、近く特捜部が事情聴取する方針を固めたことが分かりました。  

秋元被告はJNNの取材に対して、事件への関与は「ないです」とメールで答え、事件への関与を否定しています。(19日23:21)

 

安藤優子キャスターに批判殺到、炎天下リポート巡り

2020年08月20日 00時30分09秒 | 事件・事故

配信

19日に放送されたフジテレビ系「直撃LIVEグッディ!」で、熱中症とみられる症状でリポートを続けられなくなった女性ディレクターに対し、安藤優子キャスターが笑いながら中継を続けさせようとする一幕があった。
SNSには「笑っている場合じゃない」「死んだらどうする」「鬼すぎる」などと批判が殺到し、画面からフェードアウトした女性ディレクターを気遣うツイートも多く寄せられた。
【写真】安藤優子(左)と高橋克実(2015年3月) リポートは午後2時すぎ、炎天下の京都・渡月橋の様子を伝えるものだった。
女性ディレクターは、手元の温度計が40・1度であることを示し「かなり暑くてフラフラしてきました」。
事前に取材していた街の人の「ペットボトルを凍らせる」「キュウリを持ち歩く」などの暑さ対策を紹介していたが、「あと何だったっけかな…。暑くてボーッとしています」と思考が飛び、キョロキョロと視点が定まらないまま「(スタジオに)お返ししておきますね」と、リポートを中断しようとした。
これに対し、安藤キャスターは「返しちゃうの? 私、返されたのね?」と大笑い。
詰問され「準備していた話があと3つあるんですけど、えー…」と言葉が出てこない女性ディレクターに対し、さらに「もう1回お返ししていいですかー」と陽気に中継を続けさせようとし、万策尽きた女性ディレクターが「返しちゃいますよね。そうですよね…」と棒立ちとなった。
ここで、危険と判断した高橋克実が「休憩した方がいい」と真顔で割って入り、カンニング竹山ら出演者が「早く車に入って休んで」と必死に訴えるなど、スタジオが騒然。
カメラが渡月橋の風景に切り替える間に女性ディレクターはフェードアウトした。
同じくリポートの中断を促していた倉田大誠アナウンサーが「おそらく午前中から取材して」「お返しします、という勇気もなかったほどの気温」などとフォローしたが、安藤キャスターは「関西の方はキュウリを持っているって」と話題をそらし、キュウリトークを続けた。
SNS上では「放送事故レベルのフラフラを楽しんでいるとは」「連日伝えているのに想像力がなさすぎて引く」「鬼すぎる」「危険すぎる」「倒れるまでやらせたいのかな」「死んだらどうする」などの批判が殺到。女性ディレクターに対しては「あの方、完全に熱中症で心配」「かわいそうだった」「倒れていませんように」など、心配する声が寄せられた。
また「炎天下でのリポートはやめるべき」「無人のカメラで映せばいい」など、猛暑日での中継のあり方への疑問も相次いだ。
 

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