《愛知・半田》真夜中のレイプ魔を逮捕、12年前の事件と激しすぎる「自己陶酔」

2020年08月21日 14時29分28秒 | 事件・事故

8/20(木) 5:01配信

週刊女性PRIME

運動神経だけはよかった中学時代の西山純介容疑者(卒業アルバムより)

「えっ! あの子、また捕まったんですか」

 と容疑者を知る主婦は、ため息まじりにポツリ。

【写真】自己陶酔が激しすぎる!容疑者の卒業文集の全文

 愛知県の36歳女性宅に侵入し、

「声を出したらナイフで刺す」

 などと脅し乱暴したとして、愛知県警半田署は8月5日、同県阿久比(あぐい)町の無職・西山純介容疑者(44)を強制性交等と住居侵入の疑いで再逮捕した。

 同署によると、

「私がしたことに間違いありません」

 と逮捕時に供述しており、取り調べが進む中でもおおむね犯行を認めている。

12年前、妻子がいる身での犯行
 西山容疑者は別の27歳女性に対する強制わいせつ容疑で7月15日に逮捕(当時は派遣社員)されており、余罪が発覚したかたち。両事件とも今年5月の真夜中の犯行だった。

「まず5月1日午前3時20分ごろ、36歳女性宅に押し入って乱暴。同月27日午後11時5分ごろには県内の武豊町の路上で27歳女性に対し、両手で口をふさぐなどして身体を触るなどのわいせつ行為におよんだ。いずれも犯行は短時間。被害女性2人とは面識がなく、西山容疑者のほうから声をかけたり、後を追っている」

 と捜査関係者。

 最初の逮捕時、27歳女性への犯行について「このようなことがあったのは事実ですが、ちょっと強引なところがあったと思います」と容疑を一部否認する往生際の悪さをみせた。しかし現在では、おおむね犯行を認めているという。

 この“女性の敵”は、どのような男なのか。容疑者宅周辺や関係先などで聞き込み取材をすると、冒頭の主婦のように、前記の2件で最近、逮捕された事実を知らないケースが少なくなかった。「また捕まった」というのは、もっと過去の事件を指している。

 地元記者が振り返る。

「12年前のことです。当時31歳だった西山容疑者は、県内半田市の路上で当時21歳の女性をカッターナイフで脅し、近くの駐車場に連れ込んでわいせつな行為をはたらき、強制わいせつ容疑で逮捕されています。動機について“むしゃくしゃしていた”などと供述し、同じような手口で30件近く犯行におよんだことをにおわせました。このときの犯行も深夜だったんです」

 容疑者宅近くの住民の多くは“12年前の事件”を記憶しており、「もはや救いようがないし、一切かかわりたくない」(近所の女性)と嫌悪感をあらわにするのだった。

 近所の男性が言う。

「12年前の事件当時、西山容疑者には妻子がいたんですよ。年の近いかわいらしい奥さんと“できちゃった結婚”し、相手の親に猛反対されてもくじけなかったのに、事件ですべてを失いました。奥さんは離婚に踏み切り、子どもを連れて出ていったんです。別の男性と再婚して幸せに暮らしているので、元のサヤに収まることはもうない」

荒れていた“小悪党”時代
 何が人生を狂わせたのか。

 地元・阿久比町で左官業を営む厳格な父親と、穏やかな母親のあいだに次男として生まれた。母親のそばを離れない甘ったれだったという。

「地元の小学校に通っていたころはまだかわいかった。そのうち、やんちゃな兄(長男)に憧れたのか、次第に不良になっていった」

 と一家を知る男性。

 中学では野球部で活躍。しかし、反抗期もあってか、やたらと教師に歯向かったり、同級生とささいなことでケンカするようになった。

「マウントを取る(優位に立つ)か、取られるか、といったくだらない理由で男子生徒と取っ組み合っていましたね。小柄でお猿さんみたいだったけれども、運動神経だけはよかったんです。粗暴でケンカっ早いので教師からは目をつけられ、地元の暴走族にも入っていたはずです」(同級生の男性)

 別の同級生は、さげすんだように言う。

「いわゆる“小悪党”ですよ。どんなに偉ぶってもボスにはなれないタイプ。カッコつけても女子生徒からはモテなかったし、成績もめちゃくちゃ悪かった。いつか、どこかで、こうなる(再三の逮捕)ような気もしていた」

 頭髪は丸刈り。卒業文集には「青春」と題して次のような文章を綴っている。

《何度も期待を裏切られるかもしれない。自分は正しいと信じていてもあたりを見わたせばひとりぼっちかもしれない。それでも胸に秘めた夢に向かって歩み続けられるだろうか。時はまるで河が確実に海へ注ぎ込むように容赦なく過ぎ去っていく。そんな時にどこへ救いを求めればよいのだろう》(原文ママ)

 卒業後を《未知の世界》と表現して不安を述べているのだが、中学生にしては自己陶酔が激しい。ほかの同級生が修学旅行の思い出などを素直に振り返っているのと比べると、自己愛の強さを感じる。

 中学を卒業すると、高校には進まず、兄と同じく父親の会社で左官業として働くように。髪の毛は金髪に染めた。しかし、背中を追い続けた兄が不慮の事故で急逝する。

「会社の慰安旅行のさなか、酒を飲んで風呂に入って亡くなったんです。父親も、西山容疑者も一緒に旅行していたからショックは大きかったはず。ただ、それは人の道を踏みはずしていい理由にはなりません。奥さんがいたころから、抵抗する女性にそういう犯行を繰り返していたわけだから“病気”でしょう」(前出・近所の男性)

 12年前の犯行前後に父親は亡くなった。西山容疑者は派遣社員として働きながら、「相変わらず金髪だけど、家のゴミ出しをするようになった」(知人)と、母ひとり、子ひとりの生活を送っていた。

 自宅に残された母親を訪ねたが、何度呼びかけても返事はなかった。警察は余罪を慎重に調べている。

 

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10代娘にわいせつ疑い 徳島県内の50代男を再逮捕

2020年08月21日 14時26分25秒 | 事件・事故

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徳島県警は19日、同居する実の娘に対する強制わいせつの疑いで、県内の無職の50代の男を再逮捕した。

男は7月、被害者の姉に当たる別の実子への強制わいせつの疑いで逮捕、送検されていた。

 逮捕容疑は2018年7月ごろ、自宅で10代の娘の手首をつかんで引き寄せ、胸を触るなどのわいせつな行為をしたとしている。  捜査1課によると、姉妹の母親から今年6月に相談があり、姉と妹それぞれの供述などを基に立件した。

 県警は、男の氏名や住所は被害者の特定につながる恐れがあるとして非公表としている。男の認否についても明らかにしていない。

 

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9歳女児の裸動画を撮影した疑い…44歳の母親らを逮捕

2020年08月21日 14時22分26秒 | 事件・事故

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9歳の女の子の裸の動画を撮影した疑いなどで、44歳の母親らが逮捕されました。 児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕されたのは、新潟県長岡市に住む無職の女(44)と神奈川県鎌倉市に住む鴫原一博容疑者(34)です。
女は今年7月、9歳の娘の裸の動画や写真をスマートフォンで撮影し、動画投稿アプリ「TikTok」を利用して、鴫原容疑者に送った疑いがもたれています。
警察によると、2人は6月にTikTokを通じて知り合い、鴫原容疑者の要求に応じて、女が娘の裸の動画などを送っていました。
金銭のやり取りはなかったということです。
鴫原容疑者は別の児童買春事件で逮捕・起訴されていて、スマートフォンにあった画像などから今回の事件が発覚しました。
警察の調べに対し、女は「やったことに間違いありません。脅されてやったのではありません」と容疑を認めていて、警察は詳しい動機などを調べています。

関西テレビ

 

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13歳未満の女の子にわいせつ行為した罪で起訴…26歳小学校教師を「懲戒免職」処分 示談成立し保釈

2020年08月21日 14時18分07秒 | 事件・事故

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13歳未満の少女にわいせつな行為をした罪に問われている、三重県の小学校教師の男に懲戒免職処分です。
 懲戒免職となったのは、鈴鹿市に住む小学校の教師、黒野聖矢被告(26)です。  三重県教育委員会によりますと黒野被告は今年5月、県内で13歳未満の少女に対してわいせつな行為をした強制性交の罪で逮捕・起訴されています。  
黒野被告は教育委員会の聞き取りに対して、「深く反省している」と話していて、少女とはすでに示談が成立し、8月11日に保釈されているということです。
 三重県教育委員会は「教職員としてあるまじき行為として、被害者・保護者の方に深くお詫び申し上げます」と謝罪し、20日付けで黒野被告に懲戒免職の処分を下しました。

東海テレビ

 

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「償いようがない」少女にみだらな行為をした小学校教諭を懲戒免職 三重 8/21(金) 6:51配信

2020年08月21日 14時15分26秒 | 事件・事故

7月、10代の少女にみだらな行為をした疑いで逮捕された三重県いなべ市の小学校教諭の男について、教育委員会は20日付で懲戒免職としました。  

20日付けで懲戒免職となったのは、いなべ市立員弁東小学校4年生の担任を務めていた黒野聖矢被告(26)です。  

黒野被告はことし5月、三重県内に住む13歳未満の少女にみだらな行為をしたとして逮捕、起訴されていました。  

黒野被告は教育委員会の聞き取りに事実を認めた上で、「被害者や家族、教育関係者らに申し訳なく思っています。これからどう償ったらいいのか、償いようがありません」と話しているということです。

 

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生徒ら24人を無断で動画撮影 60代男性教諭を停職

2020年08月21日 14時11分08秒 | 事件・事故

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生徒や教員24人の校内の様子を、本人に無断で動画撮影したとして、静岡県教育委員会は20日、県中部の県立高校の60代男性教諭を停職1月とする処分を発表した。

教諭は20日付で依願退職したという。  

県教委によると、教諭は2018年3月から約2年間、勤務する学校の校内の様子を、私物のタブレット端末を白板や机に立てかけるなどして、撮影。勤務時間内にも動画の閲覧や編集を行い、私物のハードディスクに保存した。

今年3月25日、別の教諭が校内ネットワークで動画が見られる状態になっているのに気づいたという

。動画は40時間分あり、生徒15人と教員9人が映っていた。

更衣室やトイレなどの画像はなく、わいせつ性はないという。

 県教委は動画に犯罪性がないなどを理由に校名や教諭の年齢を明らかにしなかった。

被写体となった生徒らにも事案を告知しない方針。県教委は「臨床心理士から生徒に心理的影響を与えるおそれがあると助言を受けたため」としている。  

また、自家用車を運転中に人身事故を起こしたとして、県中部の小学校教諭(58)と県西部の県立高校教諭(59)をそれぞれ戒告処分とした。(阿久沢悦子)

朝日新聞社

 

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将棋「4強」の新時代が到来 情勢が一変する可能性も 藤井二冠誕生

2020年08月21日 14時06分34秒 | 社会・文化・政治・経済

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将棋の王位戦7番勝負第4局で木村一基王位に勝って2冠を獲得し、感想戦に臨む藤井聡太棋聖=20日午後、福岡市中央区(日本将棋連盟提供)

 藤井聡太二冠(18)の誕生で、渡辺明三冠(36)=名人、棋王、王将=、永瀬拓矢二冠(27)=叡王、王座=、豊島将之竜王(30)との4人で8大タイトルを分け合う「4強」の新時代が到来した。

【図解】将棋二冠獲得年少記録

 だが、足元では歴戦の強豪の逆襲が起きており、情勢が一変する可能性もある。  

4強は互いに壮絶なタイトル争奪戦を繰り広げている。先月16日に藤井に棋聖を奪われた渡辺は今月15日、豊島から名人を奪い、早くも三冠に復帰。一冠に後退した豊島は現在、叡王戦で永瀬に挑んでいるが、7番勝負のうち2局が持将棋(引き分け)という前代未聞の死闘となっている。  

今年度内に予定されるタイトル戦は順に王座戦、竜王戦、王将戦、棋王戦の四つ。藤井は王将戦の本戦リーグ出場が決まっているが、他の3棋戦は既に敗退している。  

代わって、王座戦と竜王戦で強烈な存在感を見せているのが、豊富なタイトル獲得経験のあるベテラン勢だ。王座戦の挑戦者決定トーナメント決勝で渡辺を破って挑戦権を手に入れたのは、久保利明九段(44)=棋王3期、王将4期獲得=。

 また現在、棋界最高位の竜王戦の挑戦者決定3番勝負を戦っているのは、決勝トーナメントで藤井と久保を相次ぎ破った丸山忠久九段(49)=名人2期、棋王1期獲得=と、前人未到のタイトル獲得通算100期を目指す将棋界の「レジェンド」羽生善治九段(49)。

 9月3日に開幕する王座戦5番勝負と、10~12月に行われる竜王戦7番勝負で、永瀬と豊島が歴戦の強豪の挑戦をねじ伏せられなければ、4強時代はたちまち過去のものになりかねない。 

 

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新型コロナウイルス 治療薬、治療法の開発

2020年08月21日 14時00分51秒 | 医科・歯科・介護

米J&J、最終治験に6万人参加へ コロナワクチンで最大(08月21日 06:03)

 【ニューヨーク時事】米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は20日までに、同社が開発する新型コロナウイルスのワクチン候補の最終段階の臨床試験(治験)に、6万人が参加する予定だと明らかにした。新型コロナワクチンの治験の規模としては最大となる見通し。

キューバもワクチン競争に名乗り 24日から治験開始(08月20日 10:01)

 【サンパウロ時事】キューバ国営通信プレンサ・ラティーナは18日、国内研究機関が開発した新型コロナウイルスのワクチン候補「ソベラナ01」について、国家医薬品医療機器管理機関が治験の第1、2段階の実施を承認したと伝えた。

 
ギリシャ、12月にもワクチン接種開始 EUが300万回分提供へ(08月18日 19:57)

 【パリ時事】ギリシャのキキリアス保健相は18日、地元テレビに出演し、新型コロナウイルスのワクチン接種を早ければ12月に開始すると明らかにした。欧州連合(EU)から計約300万回分のワクチンを入手できる見込みで、来年6月にかけて接種を行うという。

ロシアのワクチン「最初に接種」 効果保証なら―メキシコ大統領(08月18日 14:12)

メキシコのロペスオブラドール大統領=7月8日、ワシントン(EPA時事)

 【サンパウロ時事】メキシコのロペスオブラドール大統領は17日、ロシアが世界で初めて承認した新型コロナウイルスのワクチン「スプートニクV」について、効果が確かめられれば自身が真っ先に接種を受ける考えを示した。同ワクチンをめぐっては、十分な数の臨床試験が行われておらず、安全性への疑問の声も出ている。

英国でも原薬製造 コロナワクチン候補―富士フ(08月17日 19:18)

 富士フイルム子会社のフジフイルム・ダイオシンス・バイオテクノロジーズ(FDB)は17日、新型コロナウイルスのワクチン候補の原薬製造について、英国向けも受託し、2021年初めから同国拠点で製造を始めると発表した。ワクチン候補は米バイオ企業ノババックスが開発しており、英国向けでは最大6000万回分を供給する。(2020/…

 
EU、米J&Jから最大4億回分 新型コロナワクチン(08月14日 08:34)

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は13日、米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発中の新型コロナウイルスのワクチンが承認されれば、最大4億回分を購入すると発表した。EU加盟各国を代表して交渉している欧州委が、契約に向けた予備的協議を同日終えた。

ロのワクチン、国際枠組み対象外 「十分な情報ない」―WHO(08月14日 05:15)

 【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)のエイルワード上級顧問は13日にジュネーブで行った記者会見で、ロシアが世界で初めて承認した新型コロナウイルスのワクチンについて、WHOが各国際組織と立ち上げたワクチン調達の国際枠組みの対象には入っていないことを明らかにした。

 
富士フイルムHD、アビガン治験参加者の募集終了 国内向け、16日(08月13日 18:09)

 富士フイルムホールディングス(HD)は13日、傘下企業が国内で進める新型コロナウイルス治療薬候補「アビガン」の臨床試験(治験)について、参加者の募集を16日に終了すると明らかにした。感染者数の増加で、承認に必要なデータがそろうめどがたったため。(2020/08/13-18:09)

モデルナ、ワクチン供給で米政府と合意 新型コロナで1億回分(08月12日 10:31)

 【ニューヨーク時事】トランプ米大統領は11日の記者会見で、米バイオ医薬品企業モデルナが開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、米当局の承認を前提に同社と1億回分の供給契約を結んだと発表した。米政府は、米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンなど国内外の製薬企業とも同様の契約を結んでおり、ワクチンの囲い込みを進め…

 
コロナワクチンを承認 「世界初」とロシア大統領―国際基準は不透明(08月11日 20:39)

ロシアのプーチン大統領=7月17日、モスクワ郊外(EPA時事)

 【モスクワ時事】ロシアのプーチン大統領は11日、同国政府が世界で初めて新型コロナウイルスの国産ワクチンを承認したと明らかにした。ただ、国際的に承認に必要とされる臨床試験(治験)の最終段階の実施状況が不透明で、安全性を疑問視する見方も出ている。

ロシアのワクチン、安全疑問―独(08月12日 01:14)

 【ベルリンAFP時事】ドイツ保健省報道官は11日、ロシアが承認した新型コロナウイルスのワクチンについて「質、有効性、安全性、どれについてもデータがない」と述べ、疑問を表明した。ドイツのメディアに語った。

 
独バイオ医薬、米市場に上場へ コロナワクチン開発で資金調達(08月11日 06:05)

 【フランクフルト時事】ドイツのバイオ医薬品企業キュアバックは10日、米ナスダック市場での新規株式公開(IPO)により、最大約2億4500万ドル(約260億円)の調達を目指すと発表した。

米ファイザーもレムデシビル製造 ギリアド、供給懸念に対応(08月08日 07:09)

 【ニューヨーク時事】米製薬大手ファイザーは7日、米バイオ医薬品企業ギリアド・サイエンシズとの間で、ギリアドの抗ウイルス薬「レムデシビル」を複数年にわたって製造・供給する契約に合意したと発表した。レムデシビルは複数の国で新型コロナウイルスの治療薬として使われ、供給不足が懸念されている。

途上国向けにワクチン1億回分 国際組織がインド企業と協力(08月08日 05:25)

 【パリ時事】発展途上国の子供たちの予防接種普及を目指す国際組織「GAVIアライアンス」(ガビ、本部スイス・ジュネーブ)は7日、先進国が囲い込みを進める新型コロナウイルスのワクチンを発展途上国にも届けるため、インドのワクチン生産大手「セラム・インスティチュート・オブ・インディア」と協力すると発表した。2021年中に1億…

 
厚労省、ワクチン供給で英大手と合意 1.2億回分、来年初めにも―新型コロナ(08月07日 21:11)

 厚生労働省は7日、英製薬大手アストラゼネカとの間で、同社が新型コロナウイルスのワクチン開発に成功した場合、来年初めから1億2000万回分の供給を受けることで基本合意したと発表した。うち3000万回分は来年3月末までに供給される。


新型コロナウイルス 治療薬・ワクチンの開発動向まとめ【COVID-19】(8月21日UPDATE) 2020/08/21

2020年08月21日 13時55分08秒 | 医科・歯科・介護

抗ウイルス薬

現在、COVID-19に対する抗ウイルス薬の候補に挙がっている既存薬は、▽レムデシビル(米ギリアド・サイエンシズ)▽デキサメタゾン(先発品は日医工の「デカドロン」)▽ファビピラビル(富士フイルム富山化学の「アビガン」)▽シクレソニド(帝人ファーマの「オルベスコ」)▽ナファモスタット(先発品は日医工の「フサン」)▽カモスタット(先発品は小野薬品工業の「フオイパン」)――など。

 

【COVID-19に対する抗ウイルス薬として候補に挙がっている主な薬剤】(★はCOVID-19の治療薬として日本で承認された薬剤)(一般名/販売名(先発品)/製造販売元/薬効/対象疾患): レムデシビル/ベクルリー/ギリアド/抗ウイルス薬/エボラ出血熱* |デキサメタゾン/デカドロン/日医工など/ステロイド/重症感染症など |ファビピラビル/アビガン/富士フイルム富山化学/抗ウイルス薬/新型・再興インフルエンザ感染症 |シクレソニド/オルベスコ/帝人ファーマ/ステロイド/気管支喘息 |ナファモスタット/フサン/日医工など/タンパク分解酵素阻害薬/急性膵炎など |カモスタット/フオイパン/小野薬品工業など/タンパク分解酵素阻害薬/急性膵炎など |イベルメクチン/ストロメクトール/MSD/駆虫薬/腸管糞線虫症など |※*は開発中の疾患。臨床試験登録サイトに掲載されている情報やWHO(世界保健機関)の情報、企業の発表情報などをもとに作成

 

このうちレムデシビルは、5月7日に日本で新型コロナウイルス感染症治療薬として承認(製品名・ベクルリー)。デキサメタゾンはCOVID-19治療薬としての承認は取得していませんが、厚生労働省の「診療の手引き」に標準的な治療法として掲載されています。

 

レムデシビル(米ギリアド)

レムデシビルはもともとエボラ出血熱の治療薬として開発されていた抗ウイルス薬。コロナウイルスを含む一本鎖RNAウイルスに抗ウイルス活性を示します。

 

米FDA(食品医薬品局)は5月1日、レムデシビルについて、COVID-19の重症入院患者を対象に緊急時使用許可を与えました。許可の根拠となったのは、米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)主導で中等症から重症の患者を対象に行われた臨床第3相(P3)試験と、ギリアドが行っている重症患者対象のP3試験。NIAID主導の試験では、回復までの期間をプラセボに比べて31%早めることが示され(レムデシビル群11日、プラセボ群15日)、死亡率も有意差はつかなかったものの改善傾向が示されました(レムデシビル群8.0%、プラセボ群11.6%)。

 

日本では、FDAによる使用許可を受けて特例承認を適用する方針が示され、ギリアドが5月4日に承認申請。同7日に開かれた厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会が特例承認を了承し、厚労省は即日承認しました。

 

【ベクルリー(レムデシビル)の概要】 販売名/ベクルリー点滴静注液100mg/同点滴静注用100mg |一般名/レムデシビル |作用機序/RNAポリメラーゼ阻害薬/ |適応/SARS-CoV-2による感染症臨床試験等における主な投与経験を踏まえ、現時点では原則として、酸素飽和度94%(室内気)以下、または酸素吸入を要する、または体外式膜型人工肺(ECMO)導入、または侵襲的人工呼吸器管理を要する重症患者を対象に投与を行うこと。 |用法・用量/成人および体重40kg以上の小児には、投与初日に200mgを、投与2日目以降は100mgを1日1回点滴静注する。体重3.5kg以上40kg未満の小児には、投与初日に5mg/kgを、投与2日目以降は2.5mg/kgを1日1回点滴静注する。総投与期間は10日までとする。/ |重大な副作用/急性腎障害、肝機能障害、Infusion Reaction |申請/承認/2020年5月4日/2020年5月7日(特例承認) |製造販売元/ギリアド・サイエンシズ |※ベクルリーの添付文書をもとに作成

 

ギリアドは2本のP3試験を行っており、4月末に公表された重症患者対象の試験の主要結果(対象患者約6000人のうち397人分の解析結果)では、5日間の投与で10日間投与と同等の効果が得られる可能性が示されました。中等症患者1600人を対象としたもう1本の試験は、6月1日に初期の結果(584人分の解析結果)が発表。レムデシビルを5日間投与した患者は、標準治療のみの患者に比べて投与11日目に臨床症状の改善が見られた患者の割合が有意に高かった一方、10日間投与した患者と標準治療のみの患者では有意差はありませんでした。

 

現在使われているレムデシビルは点滴薬ですが、ギリアドは吸入薬の開発にも着手しています。P1試験に入っており、安全性が確認されれば8月にCOVID-19患者を対象とした試験を開始する予定。成功すれば、軽症患者にも外来や自宅で投与しやすくなり、同社のダニエル・オデイCEOは「パンデミックを食い止めるのに重要な意味を持つ」とコメントしています。

 

デキサメタゾン(日医工など)

デキサメタゾンは重症感染症や間質性肺炎などの治療薬として承認されているステロイド薬。先発医薬品「デカドロン」(日医工)のほか、複数の後発医薬品が販売されています。英国で行われた大規模臨床研究で重症患者の死亡を減少させたと報告され、厚生労働省の「診療の手引き」にレムデシビルとともに標準的な治療法として掲載されています。

 

英国の臨床研究では、人工呼吸器を装着した患者と酸素投与が必要な患者で死亡率を有意に低下させた一方、酸素投与の必要ない患者では効果が見られませんでした。米NIHのガイドラインでも、人工呼吸器や酸素投与を必要とする患者に対する治療薬として推奨されています。

 

ファビピラビル(富士フイルム富山化学)

ファビピラビルは2014年に日本で承認された抗インフルエンザウイルス薬。新型インフルエンザが発生した場合にしか使用できないため、市場には流通していませんが、新型インフルエンザに備えて国が備蓄しています。

 

ファビピラビルは、インフルエンザウイルスの遺伝子複製酵素であるRNAポリメラーゼを阻害することでウイルスの増殖を抑制する薬剤。COVID-19を引き起こす新型コロナウイルスもインフルエンザウイルスと同じRNAウイルスであることから、効果を示す可能性があると期待されています。ただし、動物実験で催奇形性が確認されているため、妊婦や妊娠している可能性がある人には使うことができず、妊娠する可能性がある場合は男女ともに避妊を確実に行う必要があります。

 

藤田医科大は7月10日、新型コロナウイルス感染症の無症状・軽症患者を対象に全国47医療機関で行った多施設非盲検ランダム化試験の結果を発表。患者89人を、1~10日目にアビガンを投与する群(通常投与群)と6~15日目に投与する群(遅延投与群)に割り付け、評価を行った結果、通常投与群は遅延投与群に比べて、ウイルスの消失や解熱に至りやすい傾向が見られたものの、統計学的な有意差は示されませんでした。これとは別に、富士フイルム富山化学が3月から国内で臨床試験を行っており、米国でも4月からP2試験を実施中です。

 

シクレソニド(帝人ファーマ)

シクレソニドは、日本では2007年に気管支喘息治療薬として承認された吸入ステロイド薬。国立感染症研究所による実験で強いウイルス活性を持つことが示され、実際に患者に投与したところ肺炎が改善した症例も報告されています。

 

国内では、無症候または軽症のCOVID-19患者を対象に、対症療法と肺炎の発症または増悪の割合を比較する多施設共同の臨床試験が国立国際医療研究センターを中心に行われています。

 

その他

タンパク分解酵素阻害薬ナファモスタットや同カモスタットは、COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2の細胞内への侵入を阻止する可能性があるとされ、日本では東京大付属病院などでファビピラビルとナファモスタットの併用療法を検討する臨床研究が進行中です。

 

ナファモスタットをめぐっては、先発医薬品「フサン」の製造販売元である日医工に、第一三共、東京大、理化学研究所を加えた4者が、共同で吸入製剤の開発に着手。7月から非臨床試験を始め、来年3月までの臨床試験開始を目指しています。カモスタットの先発医薬品「フオイパン」を製造販売する小野薬品も、6月5日からCOVID-19を対象とした臨床試験を開始しました。

 

腸管糞線虫症と疥癬の治療薬として承認されている駆虫薬イベルメクチン(MSDの「ストロメクトール」)もウイルスの増殖を阻害する可能性があるとされており、日本では北里大病院が医師主導治験の実施を検討しています。

 

一方、一時、治療薬の候補として期待された抗HIV薬ロピナビル/リトナビル(米アッヴィの「カレトラ」)は、中国の研究グループが3月に有効性が認められなかったとする臨床試験結果を米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンで報告。同じく治療薬候補として注目された抗マラリア薬のクロロキンとヒドロキシクロロキンも、治療効果が乏しいとして米FDAが緊急使用許可を取り消し、WHO(世界保健機関)も臨床試験を中止すると発表しました。

 

重症患者に対する治療薬

COVID-19が重症化すると、サイトカインストームと呼ばれる過剰な免疫反応に重篤な臓器障害を起こしたり、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)という重度の呼吸不全を起こしたりすることが知られています。

 

こうした重症患者に対する治療薬としては、サイトカインの一種であるIL-6(インターロイキン-6)の働きを抑える抗体医薬や、サイトカインによる刺激を伝えるJAK(ヤヌスキナーゼ)を阻害する薬剤が候補に挙げられています。

 

【COVID-19による重症肺炎や急性呼吸窮迫症候群の治療薬として候補に挙がっている主な薬剤】(一般名/販売名/社名/作用機序/対象疾患) |トシリズマブ/アクテムラ/中外製薬/スイス・ロシュ/抗IL-6R抗体/関節リウマチなど |サリルマブ/ケブザラ/仏サノフィ/米リジェネロン/抗IL-6R抗体/関節リウマチ |トファシチニブ/ゼルヤンツ/米ファイザー/JAK阻害薬/関節リウマチなど |バリシチニブ/オルミエント/米イーライリリー/JAK阻害薬/関節リウマチ |ルキソリチニブ/ジャカビ/スイス・ノバルティス/JAK阻害薬/骨髄線維症など |アカラブルチニブ/国内未承認/英アストラゼネカ/BTK阻害薬/白血病 |ラブリズマブ/ユルトミリス/米アレクシオン/抗補体(C5)抗体/発作性夜間ヘモグロビン尿症 |エリトラン/未承認/エーザイ/TLR4拮抗薬/重症敗血症*(開発中止) |イブジラスト/(ケタス)/米メディシノバ/PDE阻害薬/多発性硬化症など* |LY3127804/未承認/米イーライリリー/抗Ang2抗体/がんなど* |オチリマブ/未承認/英グラクソ・スミスクライン/抗GM-CSF抗体/関節リウマチ* |HLCM051/未承認/ヘリオス/米アサシス/体性幹細胞/脳梗塞など* |ADR-001/未承認/ロート製薬/間葉系幹細胞/肝硬変* |イカチバント/フィラジル/武田薬品工業/ブラジキニンB2受容体拮抗薬/遺伝性血管性浮腫 |アプレミラスト/オテズラ/米アムジェン/PDE4阻害薬/乾癬 |cenicriviroc/未承認/米アッヴィ/CCR2/5拮抗薬/非アルコール性脂肪肝炎など* |※*は開発中の疾患。臨床試験登録サイトに掲載されている情報やWHO(世界保健機関)の情報、企業の発表情報などをもとに作成

 

抗IL-6受容体抗体

スイス・ロシュは4月から、中外製薬が創製した抗IL-6受容体抗体トシリズマブ(製品名「アクテムラ」)のP3試験を米国、カナダ、欧州などで実施していましたが、7月29日、有効性を示すことができなかったと発表しました。ロシュは進行中のレムデシビルとの併用療法のP3試験を含め、抗ウイルス薬との併用の可能性を探る方針。日本では中外が重症患者を対象にP3試験を行っています。

 

米リジェネロン・ファーマシューティカルズと仏サノフィも、共同開発した抗IL-6受容体抗体サリルマブ(同「ケブザラ」)の臨床試験を行っていますが、ジェネロン主導で行われた米国P3試験は、有効性を示せず中止となりました。サノフィ主導で行われている米国外での試験は続いており、今年9月までに結果が明らかになる見込みです。

 

JAK阻害薬

JAK阻害薬では、関節リウマチ治療薬バリシチニブ(米イーライリリーの「オルミエント」)が米NIAID主導のアダプティブデザイン試験の一部としてレムデシビルとの併用療法に関する国際共同臨床試験を開始。同試験には日本も参加しています。6月15日からは、リリー主導で単剤療法のP3試験も行われています。

 

JAK阻害薬ではこのほか、トファシチニブ(米ファイザーの「ゼルヤンツ」)も欧州で医師主導臨床試験が行われているほか、スイス・ノバルティスも骨髄線維症などの適応で承認されているルキソリチニブ(製品名「ジャカビ」)のP3試験を準備していることを明らかにしています。

 

日本新薬は、骨髄線維症を対象に開発中のJAK阻害薬NS-018をCOVID-19による重症肺炎やARDSの治療薬に転用することを検討。同社は、肺動脈性肺高血圧症治療薬セレキシパグ(製品名「ウプトラビ」)をCOVI-D19で生じる血栓症の治療薬として開発することも検討しています。

 

その他

エーザイは、かつて重症敗血症を対象に開発していたものの、P3試験で主要評価項目を達成できずに開発を中止したTLR4拮抗薬エリトランの臨床試験を開始。試験は、Global Coalition for Adaptive Researchによる国際共同治験「REMAP-COVID」として行われ、米国で開始したあと、日本を含むグローバルへと拡大する予定です。エリトランは、サイトカイン産生の最上流に位置するTLR4(Toll様受容体4)の活性化を阻害する薬剤で、サイトカインストームの抑制を狙います。

 

イーライリリーは、がんなどを対象に開発中の抗アンジオポエチン2(Ang2)抗体LY3127804について、ARDSを発症するリスクの高いCOVID-19入院患者を対象とするP2試験を開始。Ang2はARDSを呈する患者で増加することがわかっており、試験ではAng2を阻害することでARDSの発症や人工呼吸器の使用を減らせるかどうかを検証しています。

 

英アストラゼネカは海外で白血病治療薬として承認されているBTK(ブルトン型キナーゼ)阻害薬アカラブルチニブの臨床試験を実施中。このほかにも、糖尿病治療薬のSGLT-2阻害薬ダパグリフロジン(製品名「フォシーガ」)について、米セントルーク・ミッドアメリカ・ハートインスティチュートと臓器不全などの重度の合併症を発症する危険性のある患者を対象としたP3試験を行っています。

 

武田薬品工業と米アッヴィ、米アムジェンは8月3日から、武田の遺伝性血管性浮腫治療薬イカチバント(製品名「フィラジル」)とアムジェンの乾癬治療薬アプレミラスト(同「オテズラ)、アッヴィが非アルコール性脂肪肝炎などを対象に開発中のcenicrivirocの3つの薬剤について、重症入院患者を対象とした臨床試験を始めました。

 

新規抗ウイルス薬の開発

既存薬を転用するアプローチで治療薬の開発が進む一方で、新規の薬剤を開発しようとする動きも広がっています。

 

【COVID-19を対象に新規抗ウイルスを開発している主な企業】(社名/開発中の薬剤): 米イーライリリー/カナダ・アブセラ/抗体医薬「LY-CoV555」。米国でP3試験 |米イーライリリー/中国ジュンシー・バイオサイエンシズ/抗体医薬「JS016」。中国でP1試験、近く米国でも開始 |米リジェネロン・ファーマシューティカルズ/カクテル抗体「REGI-COV2」。米国でP1試験 |米メルク/米リッジバック・バイオセラピューティクス/抗ウイルス薬「MK-4482」。米国でP2試験 |武田薬品工業/米CSLベーリングなど/高度免疫グロブリン製剤 |英グラクソ・スミスクライン/米ビル・バイオテクノロジー/抗体医薬。「VIR-7831」「VIR-7832」 |米アルナイラム・ファーマシューティカルズ/米ビル・バイオテクノロジー/siRNA核酸医薬。「VIR-2703(ALN-COV)」 |米アッヴィ/米ハーバーバイオメド/オランダ・ユトレヒト大/同エラスムス医療センター/抗体医薬 |米ファイザー/抗ウイルス薬 |塩野義製薬/抗ウイルス薬 |オンコリスバイオファーマ/抗ウイルス薬 |※各社の発表をもとに作成

 

武田薬品工業は、米CSLベーリングなど血漿分画製剤を手掛ける海外の製薬企業9社と提携し、原因ウイルスSARS-CoV-2に対する高度免疫グロブリン製剤の開発を進めています。10社は、原料となる血漿の採取から臨床試験の企画・実施、製造まで幅広く協力し、ノーブランドの抗SARS-CoV-2高度免疫グロブリン製剤を共同で開発・供給する計画。今夏にも、NIAIDと協力して成人患者を対象としたグローバル試験を始める予定です。

 

イーライリリーは6月1日から、カナダのアブセレラと共同開発しているSARS-CoV-2に対する抗体医薬「LY-CoV555」のP3試験を米国で開始しました。LY-CoV555はCOVID-19の回復者の血液から同定された中和抗体で、P3試験はCOVID-19が広がりやすく、重症化しやすい高齢者がいる介護施設で実施。リリーは中国・上海のジュンシー・バイオサイエンシズとも抗体医薬の開発で提携しており、6月からP1試験を行っています(開発コードは「JS016」)。

 

リジェネロンも6月から、2つの中和抗体を混合したカクテル抗体「REGI-COV2」の臨床試験を開始。米ビル・バイオテクノロジーは2つの抗ウイルス抗体(VIR-7831とVIR-7832)の開発で英グラクソ・スミスクライン(GSK)と提携し、今夏にP2試験を始める予定です。米アッヴィは、米ハーバーバイオメドやオランダ・ユトレヒト大などと抗体医薬の開発で提携しています。

 

ビルは米アルナイラム・ファーマシューティカルズと共同でSARS-CoV-2を標的とするsiRNA核酸医薬も開発しており、開発候補として吸入型のsiRNA「VIR-2703(ALN-COV)」を特定。今年の末をメドに臨床試験を始める見込みです。今年5月、国産初の核酸医薬となるデュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬「ビルテプソ」(ビルトラルセン)を発売した日本新薬も、新型コロナウイルスに対する核酸医薬の開発を検討。バイオベンチャーのボナックもCOVID-19向け核酸医薬の研究を進めています。

 

米メルクは米リッジバック・バイオセラピューティクスと提携し、抗ウイルス薬「MK-4482」のP2試験を実施中。ファイザーはSARS-CoV-2に対する抗ウイルス活性を示すプロテアーゼ阻害薬候補を特定しており、今夏にも臨床試験を始める予定です。塩野義製薬も北海道大との共同研究でCOVID-19に対する抗ウイルス薬の候補を特定。今年度中の臨床試験開始を目指して研究を進めています。

 

オンコリスバイオファーマは鹿児島大と契約を結び、同大が見出した抗ウイルス薬の開発に着手。カネカは国立感染症研究所と共同で治療用抗体を開発しており、製薬会社と組んで21年度中に臨床試験を始めたいとしています。

 

ワクチン

WHOの8月13日時点のまとめによると、現在、臨床試験に入っているCOVID-19ワクチン候補は29種類。このほかに138種類が前臨床の段階にあります。ロシア保健省は8月11日、国立ガマレヤ研究所(モスクワ)が開発したCOVID-19に対するウイルスベクターワクチン「スプートニクV」を承認したと発表。COVID-19ワクチンの承認は世界初ですが、同ワクチンはまだ臨床試験を実施している段階で、安全性や有効性には疑問の声も上がっています。

 

【臨床試験が行われている主なCOVID-19向けワクチン】(社名・研究機関名/開発品/開発状況) 英オックスフォード大/英アストラゼネカ/ウイルスベクターワクチンChAdOx1-S/AZD1222。/P3 |中国シノバック/不活化ワクチン/P3 |米モデルナ/米国立アレルギー・感染症研究所/mRNAワクチン。mRNA-1237/P3 |独ビオンテック/米ファイザー/mRNAワクチン。BNT162b2/P2/3 |中国シノファーム/武漢生物製品研究所/不活化ワクチン/P3 |中国シノファーム/北京生物製品研究所/不活化ワクチン/P3 |中国カンシノ/北京バイテクノロジー研究所オ/ウイルスベクターワクチン/P2。晩夏~初秋にP3開始予定 |米ノババックス/組換えタンパクワクチン。NVX-CoV2373/P1/2 |米イノビオ/DNAワクチン。INO-4800/P1/2。夏にP2/3開始予定 |米ジョンソン・エンド・ジョンソン/ウイルスベクターワクチン。Ad26.COV2.S/P1/2 |中国医学科学院医学生物学研究所/不活化ワクチン/P1 |中国クローバーバイオ/英グラクソ・スミスクライン/組換えタンパクワクチン。SCB-2019/P1 |英インペリアル・カレッジ・ロンドン/RNAワクチン/P1 |独キュアバック/mRNAワクチン/P1 |カナダ・メディカゴ/植物由来VLPワクチン「MT-2766」/P1 |※WHO(世界保健機関)や各社の発表情報などをもとに作成

 

アストラゼネカやモデルナなど先行

開発が先行しているのは、英オックスフォード大と英アストラゼネカのアデノウイルスベクターワクチン「ChAdOx1-S/AZD1222」など。ChAdOx1-S/AZD1222は英国でP3試験が行われており、米国での開発では米IQVIAと提携。バーチャルトライアルを活用し、開発を急ぎます。

 

米モデルナのmRNAワクチン「mRNA-1237」も7月27日にP3試験を開始。独ビオンテックと米ファイザーのmRNAワクチン「BNT162b2」も、同日からP2/3試験を始めました。中国のシノバックやシノファームの不活化ワクチンもP3試験に入っており、米イノビオも今夏にDNAワクチン「INO-4800」のP2/3試験を始める予定です。

 

ワクチン開発には欧米の大手製薬企業も参入しています。米ジョンソン・エンド・ジョンソンは、ウイルスベクターワクチン「Ad26.COV2.S」のP1/2a試験を7月30日に米国とベルギーで開始。日本や欧州のほかの国でも試験を計画しており、9月のP3試験開始を目指しています。米メルクはオーストリア・テミスの買収で獲得した麻疹ウイルスベクターワクチンの臨床試験を今年7~9月期に始める予定です。IAVI(国際エイズワクチン推進構想)とも別のワクチンを開発しており、年内の臨床試験開始を目指しています。

 

サノフィとグラクソ・スミスクラインは、共同開発中の組換えタンパクワクチンについて9月P1試験を開始する予定です。サノフィは米トランスレート・バイオともmRNAワクチンの開発で提携しており、GSKも抗ウイルス抗の開発で提携するビル・バイオテクノロジーとワクチン開発でも協力しています。

 

【COVID-19向けワクチンを前臨床段階で開発中の主な企業】(社名・研究機関名/開発状況): 仏サノフィ/英グラクソ・スミスクライン/組換えタンパクワクチンを開発 。今年9月にP1試験開始予定 |米メルク/ウイルスベクターワクチンを開発。今夏に臨床試験開始予定/ウイルスベクターワクチンをIAVIと共同開発。年内に臨床試験開始予定 |仏サノフィ/米トランスレート・バイオ/mRNAワクチンを開発 |英グラクソ・スミスクライン/米ビル・バイオテクノロジー/― |塩野義製薬(子会社UMNファーマ)/組換えタンパクワクチンを開発。年内に臨床試験開始予定 |KMバイオロジクス/不活化ワクチンを開発。最短で11月の臨床試験開始を予定 |第一三共/mRNAワクチンを開発。21年3月ごろの臨床試験開始が目標 |IDファーマ/ウイルスベクターワクチンを開発。最短で21年3~5月の臨床試験開始を予定 |※WHO(世界保健機関)や厚生労働省、各社の発表情報などをもとに作成

 

国内ではアンジェスが治験開始

国内では、大阪大とアンジェスが共同開発するDNAワクチン「AG0301-COVID19」が、6月30日からP1/2試験を行っています。対象は20~65歳の健康成人で、目標症例数は30例(低用量群15例、高用量群15例)。アジュバントを含む同ワクチンを2週間間隔で2回、筋肉内注射し、安全性と免疫原性を評価します。

 

塩野義製薬は、グループ会社のUMNファーマで組換えタンパクワクチンの開発を進めており、年内の臨床試験開始に向けて厚生労働省などと協議を進めています。KMバイオロジクスも不活化ワクチンの開発に着手しており、最短で11月に臨床試験を開始する意向。第一三共は、mRNAワクチンについて来年3月の臨床試験開始を目指しており、アイロムグープのIDファーマもセンダイウイルスベクターを使ったワクチンの臨床試験を来年3~5月に始める見込みです。

田辺三菱製薬はカナダ子会社メディカゴで植物由来ウイルス様粒子を使ったワクチンを開発中。グラクソ・スミスクラインと提携し、7月13日にカナダでP1試験を始めました。

 

(前田雄樹)

(公開:2020年2月28日/最終更新:2020年8月21日)

 

茨城県内 新型コロナウイルス感染症例発生状況 累計感染者数:479名

2020年08月21日 03時58分18秒 | 社会・文化・政治・経済

茨城県内における新型コロナウイルス感染症例発生状況

累計感染者数:479名 茨城版コロナNext(対策指針):Stage3

8月20日(木曜日)、県内で新たに新型コロナウイルス感染症患者(3名)が確認されました。

0820新型コロナウイルス感染患者発生の推移

新型コロナウイルス感染症陽性者一覧新型コロナウイルス感染症患者の退院等について
国の定める「退院に関する基準」に基づき,新型コロナウイルス感染症患者
5名の方が本日までに退院し,また,2名の方が昨日自宅療養を終えましたの
で,お知らせします。
さらに,昨日,1名(8月 19 日水戸市発表分)の方が軽症者等宿泊療養施設
を退所し,2名(8月 19 日水戸市発表分)の方が自宅療養を終えましたので,
あわせてお知らせします。
(参考1)
項目 8月 20 日公表分 8月 19 日
水戸市公表分 累計(県計)
退院・退所等 7名 3名 380名
(注)「退院・退所等」には,入院中の陰性化確認により新型コロナウイルス感染症の
治療を終えた方や自宅療養中の陰性化確認により療養を終えた方等を含みます。
(参考2)水戸市「PCR検査ローラー作戦」の実施状況(8月 20 日現在)
 ・受付人数 1,110名 検体採取済人数 1,071名
(参考3)PCR検査数 県衛生研究所で 108 名実施

新型コロナウイルス感染症患者でお亡くなりになられた方:11名

茨城県内の新型コロナウイルス感染症の陽性者の状況

0820陽性者の状況

新型コロナウイルス感染症患者の死亡(1名)について(PDF:108KB):8月19日発表

新型コロナウイルス感染症患者の死亡(1名)について(PDF:57KB):5月26日発表

新型コロナウイルス感染症患者の死亡(1名)について(PDF:100KB):5月4日発表

新型コロナウイルス感染症患者の死亡(1名)について(PDF:49KB):5月1日発表

新型コロナウイルス感染症患者の死亡(1名)について(PDF:49KB):4月30日発表

新型コロナウイルス感染症患者の死亡(1名)について(PDF:100KB):4月21日発表

新型コロナウイルス感染症患者の死亡(2名)について(PDF:49KB):4月11日発表

新型コロナウイルス感染症患者の死亡(1名)について(PDF:49KB):4月10日発表

新型コロナウイルス感染症患者の死亡(2名)について(PDF:19KB):4月1日発表


現在の流行「7月末がピークの可能性」

2020年08月21日 03時56分23秒 | 医科・歯科・介護

配信

新型コロナウイルスの現在の流行について、東北大学押谷仁教授は、「7月末がピークの可能性がある」という見方を示しました。
都内で開かれている日本感染症学会で、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の構成員でもある東北大学の押谷教授は、現在の流行を分析し、新たな感染者は、「多くの都道府県で、7月末がピークの可能性がある」という見方を示しました。
これは、感染者が「発症」した日をもとに分析したもので、検査を受けたり入院したりして、感染者数として表れるには、数日のずれがあるということです。
押谷教授は、「今後の推移をみる必要がある」と慎重な姿勢を示した上で、「このウイルスとは、しばらくつきあうことになる。高齢者をいかに守っていくか考える必要がある」と強調しました。
 

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【一問一答】木村王位の敗因「分かりません。家に帰って反省」

2020年08月21日 03時47分42秒 | 社会・文化・政治・経済

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藤井聡太棋聖に敗れた木村一基王位

 将棋の最年少タイトルホルダーで高校生棋士、藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に挑む第61期王位戦七番勝負第4局の2日目が20日、福岡市で指され、藤井棋聖が80手で木村王位を下し、王位を獲得した。棋聖位に次ぐタイトル奪取となり、最年少の18歳1カ月で2冠と八段昇段を決めた。

【写真】木村王位の今日の勝負メシ  

--勝負の感想は

 「ストレート負けは恥ずかしい限りで、また一からやり直します」

 --藤井棋聖とはやりにくくはなかったか

 「いつも通り指すように心がけていた。特に何かを意識したことはない」  --負けた要因は  

「分かりません。家に帰って反省します」  

--家族にはどう伝える  

「もう伝わっているでしょう。明日、家に帰ってから言いますけど」

 --封じ手について  

「(8七同飛成と2六飛の)半分半分と思っていた。昨日ホテルに戻って、2通りの手を考えていた」  

--最年長でのタイトルだったが1期で失った  

「実力のものですから、仕方がない。またやり直せということでしょう」

 --藤井棋聖と戦う前と後での印象は

 「ミスが少ないということを感じた。対して私のほうがミスが多かったので、そういうところが反省に材料になりました」  

--シリーズとおして大きかったところは  

「藤井棋聖も2局目を挙げられていたが、私もしいて言えばそうですかね。力が足りなかったと感じているので、実力が出たのかなと思っている」

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藤井聡太新王位が見せた驚きの封じ手『8七同飛成』 師匠・杉本八段も「普通はあまり考えない」 

2020年08月21日 03時15分54秒 | 社会・文化・政治・経済

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メ~テレの番組『アップ!』に電話生出演した杉本昌隆八段(20日午後4時ごろ)

 王位戦七番勝負をストレートで制し、棋聖と合わせて、史上最年少で二冠となった藤井聡太新王位。第4局の封じ手8七同飛成」があっと驚くような手だったと話題になっています。

 王位戦の決着がつく約1時間前の20日午後4時ごろ、番組に生電話出演をしていただいた藤井新王位の師匠、杉本昌隆八段に、その凄さを聞いていました。

Q.「8七同飛成」「同飛車大学」とはー

「『同飛車』というのは同じくと言う意味で、前に木村さんの指した駒を取ったんですよ。だから『同』という表現をするんですね」(杉本八段) 「飛車でとったから『同飛車』で、それを京都の.同志社大学にかけてダジャレや親父ギャグのようなもので『同飛車大学』という言葉がトレンドになっているようで…」

Q.将棋界ではよく使われる言葉なのですかー

「まぁ業界用語と言いますか…私はちょっと使うのは苦手なんですけど(笑)。得意とされている棋士の方がいらっしゃいますね」

お金で例えると「5千円を2千円と交換するような…」

同志社大学とかけた「同飛車大学」がトレンドワードに

Q.常識破りの一手だったー

「一番強い駒の飛車を叩き切って攻めるから、すごく勇気のある決断をした一手ですね」(杉本八段)

Q.将棋を知らない人のためにわかりやすく例えるとー

「お金に換算すると飛車って5千円ぐらいだと思うんですけど、それを価値の低い駒、まぁ2千円ぐらいかな、の銀と交換してしまって、あえて自分から損をしていく手なんですね。どう考えても損なので普通はあまり考えないんですよ」 「ただここで損をしても後々取り返してさらにお釣りがくるというか、成果を得られるという先を読んだ手でしたね」

師匠が贈った羽織…白く見えるが実は「うす緑」

杉本八段が贈った羽織で会場入りする藤井棋聖

Q.藤井棋聖の着ていた羽織はー

「実は白く見えますが『うす緑』なんですね。きのう(19日)ときょう(20日)着ているものは同じだと思うのですが、私が王位戦第4局用に贈ったものです」(杉本八段)

Q.どんな思いを込めて贈られたー

「第4局に間に合うか結構微妙ではあったんですけど間に合って。タイトルが決まるかもしれない勝負なので新しい羽織で戦ってほしいなという思いがありました」 (8月20日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)

 

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全国で1184人感染 「合唱」クラスターも 都内の重症者はさらに増加 8/21(金) 0:01配信

2020年08月21日 03時10分31秒 | 社会・文化・政治・経済

全国では20日、新たに1,184人が新型コロナウイルスに感染していることが確認された。 東京都では20日、新たに339人の感染が確認され、5日ぶりに300人を超えた。

このうち、121人がすでに感染が確認された人の濃厚接触者で、218人は感染経路がわかっていない。

また、重症者は19日から4人増えて36人となり、5日続けて増加している。 一方、福島県では新たに7人の感染が確認され、このうち5人は郡山市の「合唱サークル」に参加していた女子中学生など。

この合唱サークル関連の感染者はこれまでに7人となり、クラスターとなった。

合唱サークルには、地元の中学校の合唱部の生徒や教師30人も参加していて、この30人は全員マスクとフェイスガードをつけ、対策をしていたという。

このほか、首都圏では神奈川県で104人、埼玉県で73人、また、大阪府で132人、愛知県で82人、福岡県で70人など、大都市圏を中心に多くの感染者が確認され、全国の新規感染者数は1,184人となった。

 

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藤井二冠 驚きの「封じ手」を解説…「自信のない局面、何とか強く踏み込もうと」

2020年08月21日 02時35分56秒 | 社会・文化・政治・経済

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「二冠」と記した色紙を手にほほえむ藤井聡太新王位=福岡市内

将棋の藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に挑戦する第61期王位戦第4局の2日目が20日、福岡市の「大濠公園 能楽堂」で指され、藤井棋聖が勝利。

無傷の4連勝で七番勝負を制して王位を奪取し、史上最年少となる18歳1カ月での二冠保持&八段昇段を達成した。

【写真】封じ手を指す藤井棋聖

 藤井棋聖は、前日に規定時刻からさらに20分間の考慮で決めた封じ手8七同飛成」が強烈な一手で、徐々にリードを拡大。

昼食休憩後には一気に差を広げた。最後は“千駄ヶ谷の受け師”の異名を取る木村王位に、粘る余地を与えず、80手で押しきった。

 自身の飛車を捨て、相手の銀を取る驚きの封じ手「8七同飛成」について、対局後の会見で質問され、「自信のない局面だったので、なんとか強く踏み込もうと思いました」と心境を説明。

 「封じ手の局面で、どちらが良かったか分からないですけど、積極的にいったのが結果的によかったのかな、と」と振り返った。

 

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