コメの価格 向こう3か月の見通し示す指数 過去最高に
7日発表された向こう3か月のコメの価格の見通しを示す指数は調査をはじめて以降、最も高くなりました。
公益社団法人の「米穀安定供給確保支援機構」は全国180の生産者や卸売業者などを対象にコメの需給や価格の見方などを毎月調べています。
7日発表された先月の調査結果では1月時点のコメの価格について、100に近づくほど前の月より「高い」という見方が強いことを表す指数で前の月と同じ92となり、2012年3月に調査を初めて以降、最も高い状態が続いています。
向こう3か月の価格の見通しを示す指数は77となり、前の月を1上回ってこちらも調査を初めて以降、最も高くなりました。
実際コメの価格は高値が続いていて、農林水産省がまとめた全国およそ1000のスーパーの平均店頭価格は去年9月以降、5キロ当たり3000円を上回る水準で推移しています。
直近、先月26日までの1週間では5キロ当たりの平均で3650円と前の年の同じ時期に比べて1619円、率にして79.7%値上がりしてこれまでで最も高くなっています。
生産者や卸売業者の間ではコメの価格はこの先も高止まりするという見方が強くなっていますが、今後、予定されている政府の備蓄米の放出がコメの価格にどのような影響を与えるのか注目されます。
コメ相対取引価格 前年同月より60%↑ 4か月連続で最高値更新
先月のコメの相対取引価格はすべての銘柄の平均で前の年の同じ月より60%上昇し、4か月連続で最高値を更新しました。
農林水産省によりますと、JAグループなどの集荷業者が卸売業者にコメを販売した際の相対取引価格は、先月はすべての銘柄の平均で60キロ当たり2万4665円となりました。
前の年の同じ月から60%上昇し、2006年の調査開始以来の最高値を4か月連続で更新しました。
銘柄別に見ると、北海道産の「ななつぼし」が68%、宮城産の「ひとめぼれ」が41%、新潟 魚沼産の「コシヒカリ」が25%、それぞれ上昇しました。
農林水産省は、集荷業者の間でコメの確保に向けた競争が激しくなっていることや、生産コストの上昇分を転嫁する動きが広がっていることが、価格上昇につながっているとしています。
一方、卸売業者の間で比較的、小さい単位で必要なコメを調達しあう「スポット」と呼ばれる取り引きではさらに高値となっていて、取り引きの場を開いている会社によりますと、先月後半の「関東 銘柄米」の価格は60キロ当たり3万4665円でした。
コメの値上がりを受けて外食チェーンの間では一部のメニューを値上げする動きも出るなど、影響が広がっていて、今後の価格動向が注目されます。
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