「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

木通 あけび 行行子 よしきり Long Good-bye 2024・03・15

2024-03-15 05:20:00 | Weblog

 

  今日の「 お気に入り 」は 、時代小説「 高瀬庄左衛門

 御留 ( たかせしょうざえもんおとどめがき ) 」に出

 てく難読漢字 。神山藩 郡方 ( こおりかた ) 郷村廻り

 の主人公は 、各村の庄屋から申告された収穫高や 、み

 ずからおこなった田圃 ( たんぼ ) の検見 ( けみ )  、見

 聞きした現地のようすなどを 御留書 と呼ばれる帳面に

 しるし 、上司に提出する 。この主人公は 、描画を嗜む

 微禄の武士で 、小説の中の随所に自然描写の他 、鳥 や

 花木の名称も  沢山でてくる 。例えば 、

 鳥なら

  行行子 ( よしきり )  瑠璃鶲 ( るりびたき )
  野鶲 ( のびたき ) 寒雀 ( かんすずめ )
  山雀 ( やまがら ) 時鳥 ( ほととぎす )
  海鵜 ( うみう )  椋鳥 ( むくどり )
  鵯 ( ひよどり ) ・・・ 。

  花木なら

  秋海棠( しゅうかいどう ) 百合 ( ゆり )
  桔梗 ( ききょう )  葛 ( くず )
  竜胆 ( りんどう )    柊 ( ひいらぎ ) 
  烏瓜 ( からすうり )  木通 ( あけび )
  百日紅 ( さるすべり )  金木犀 ( きんもくせい ) ・・・ 。

  この小説の場合 、ルビ付きだから難なく読めるが 、ビが

 なければそうはいかない 。筆者のような後期高齢者でも読め

 ない名称がいくつかある 。総ルビだと煩わしいが 、漢和辞典

 片手に読書する時代でもなかろうから 、時代小説でなくとも 、

 ほどほどにはフリガナをふってほしい 。難読漢字だらけの小

 説は 、今どきの若者には 、ちときつかろうと存ずる 。この

 時代小説の場合は 、作家の癖か 、意図的にかわからぬが 、

 仮名書きを多用している観がある 。

  作者は 、時代小説「 いのちがけ 」と同じ 砂原浩太朗さん

  ( ´_ゝ`)

  よしきり は 、「 アシの中にすみ、『 ギョギョシ 』とやか

 ましく鳴く 。 ギョウギョウシ 。 ヨシワラスズメ 。『 葭切 』

 とも書く 。」そうな 。 

 

コメント
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