アルバトロスと聞いて 、ゴルフのすご技を想起しない
筆者は 、スポーツとしてのゴルフとの相性が 、子供の
頃から 、よろしくない 。ゴルフ・プレイヤーのお供を
して 、18ホールのコースをただ散歩するのは 、気持
ちがいいから 、好きである 。小学5年生の頃 、大人に
連れられて歩いた 、川奈ホテルの富士コースだか大島コ
ースだかが 、とても気持ちの良い場所だったことを 、
66年経った今も覚えている 。
要するに 、ゴルフが下手糞なだけである 。
。。(⌒∇⌒) 。。
今日の「 お気に入り 」は 、作家の村上春樹さんが 、
1994年か1995年頃に書かれたエッセー「 うず
まき猫のみつけかた 」( 新潮文庫 )の中の数節 。
ハワイに生息するアホウドリ ( 英名 albatross ) のお話 。
引用はじめ 。
「 アメリカ大陸の横断も終わり 、そのあと
ハワイのカウアイ島で一カ月半を過ごした 。
そこで東京からやってきたうちの奥さんと
再会する ―― というほど大したものでも
ないのだけれど 、とにかく合流する 。」
「 ところでこの島にはたくさんアルバトロ
スが生息しているが 、写真をご覧になっ
てもわかるように 、これはなかなか かわ
いい鳥である 。むっくりとしていて 、警
戒心というものがほとんどなくて 、近寄
っても逃げない 。さすがに近くに行くと
くちばしをカタカタと鳴らして 、『 なん
だよ 、おまえ 、なんだよ 、やる気かよ!』
と威嚇するのだが 、そんなに怖くないし 、
しばらくするとそれも面倒臭くなって適当
にやめてしまう 。そしてあとは『 まあ 、
いいか 』という感じでただそこに立って
ぽけーっとしている 。アホウドリと呼ば
れて 、世界的に絶滅しかけたのもまあ無
理はないと思う 。
アルバトロスは子供の頃には 、『 元プ
リンス 』みたいにウェーブした黒い髪が
ふさふさと はえている 。ところが どう
してかはわからないが 、成長して空を飛
べるくらいになるとこれが全部抜け落ちて
つるっぱげ ( えーと 、これは差別用語じ
ゃないよな 、たしか ) になってしまう 。
そして成長したつるつるのアルバトロスは
『 じゃあ 、そろそろ行くめやも 』と大
きな翼を広げて空に飛び立ち 、二年ぐら
い休みもせずに海原の上を延々と飛び続け
( 話によれば 、ときどき船のマストの て
っぺんにとまって休憩する以外は 、まっ
たく休まないらしい ) 、二年後に正確に
同じ場所に帰ってきて交尾し 、そこに腰
を据えて子供を産み 、育てる 。けっこう
変わった鳥である 。」
「 たしかに二年に一回ってのはすごいです
ね 。でも僕の知り合いには『 女房とは閏
年に一回 』という人もいるから 、ほんと
うはそんなにすごくないのかもしれない 。
僕にはよくわからないです 。」
「 アルバトロスは図体が大きくて 、飛び立
つのにずいぶん手間がかかる 。とくに飛
行にまだ慣れていない子供のアルバトロス
は風をうまく選んで 、助走をしっかり長く
つけないと 、なかなかさっと空に浮かび上
がることができない 。だからアルバトロス
が子供を育てるのに適した場所は 、風の強
い海に面した崖の上の 、開けたところとい
うことになる 。まあどう考えても 、あん
まり要領のいい生き物とは言えないだろう 。
とにかくその開けた崖っぷちを 、子供ア
ホウドリがたったったったと懸命に走って
いって 、よろよろっと浮かび上がるわけだ 。
これはかなりの見物である 。首尾よく浮か
んだときにはぱちぱちぱちと盛大に拍手を
してあげたくなる 。でも中にはうまく飛び
立てないまま 、こてっと崖から落下して若
い命を落としてしまう哀れなアルバトロスも
いるらしい 。ほんとうに気の毒である 。小
説家の運命もけっこう数奇でリスキーだが 、
そういう面ではアルバトロスも決して負けて
いない 。」
引用おわり 。
。。(⌒∇⌒);。。
( ついでながらの
筆者註:「 アルバトロスとは 、ゴルフ競技でパー( 基
準の打数 )から数えて 3打少なくそのホール
を終了すること 。特に 、パー5のホールを 2
打で終了することを指すことが多い 。『 ダ
ブルイーグル 』とも言う 。
概 要
アルバトロスという名は 、『 アホウドリ 』
の英名(英: albatross)で 、アホウドリが
翼と風を巧みに利用することで長距離を容易
に飛ぶ鳥のひとつであることに由来している 。
なお 、アホウドリ自体も現在では絶滅危惧
種に指定されているので 、名実ともに滅多に
お目にかかれない 。ちなみにパー(基準の打
数)から数えて 4打少なく( パー5を1打、パー
6を2打 で ) そのホールを終了することを コン
ドル と呼ぶ 。
アルバトロスの達成で考えられるのはパー4
の第1打目(ホールインワン)、パー5の第2打
目が挙げられる 。しかしそれを達成するのは
パー3のホールインワンより至難の業とされて
いる 。」
「 英語名の albatross は 、スペイン語で大型
の海鳥を指す alcatraz に由来し 、それはさ
らにアラビア語でのペリカン al-qadus に由
来する 。」
「 アホウドリ( 信天翁 、阿房鳥 、阿呆鳥 、
アルバトロス 、Phoebastria albatrus )は 、
ミズナギドリ目アホウドリ科キタアホウドリ
属に分類される鳥類 。
分 布
北太平洋に分布する 。
夏季にはベーリング海やアラスカ湾 、アリ
ューシャン列島周辺で暮らし 、冬季になると
繁殖のために日本近海への渡りをおこない南
下する 。鳥島と尖閣諸島北小島 、南小島で
のみ繁殖が確認されていた 。
2011年と2012年 、2014年にはミッドウェー
環礁でも繁殖が確認されたほか 、2015年には
小笠原諸島の媒島で戦後初となる繁殖が確認
され 、以降は嫁島や聟島でも繁殖が確認され
ている 。
形 態
全長84 - 100センチメートル 。翼開長190 -
240センチメートル 。体重3. 3 - 5.3キログ
ラム 。飛行できる現存の鳥類の中では最大級
である 。
全身の羽衣は白い 。後頭から後頸にかけて
の羽衣は黄色い 。尾羽の先端が黒い 。翼上
面の大雨覆の一部 、初列風切 、次列風切の
一部は黒く 、三列風切の先端も黒い 。翼下
面の色彩は白いが 、外縁は黒い 。
嘴は淡赤色で 、先端は青灰色 。後肢は淡
赤色 、青灰色で 、水かきの色彩は黒い 。
雛の綿羽は黒や暗褐色、灰色 。幼鳥は全身
の羽衣が黒褐色や暗褐色で 、成長に伴い白
色部が大きくなる 。」
以上全部ウィキ情報 。)