「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

アルバトロス Long Good-bye 2025・01・14

2025-01-14 04:54:00 | Weblog

 

  アルバトロスと聞いて 、ゴルフのすご技を想起しない

 筆者は 、スポーツとしてのゴルフとの相性が 、子供の

 頃から 、よろしくない 。ゴルフ・プレイヤーのお供を

 して 、18ホールのコースをただ散歩するのは 、気持

 ちがいいから 、好きである 。小学5年生の頃 、大人に

 連れられて歩いた 、川奈ホテルの富士コースだか大島コ

 ースだかが 、とても気持ちの良い場所だったことを 、

 66年経った今も覚えている 。

   要するに 、ゴルフが下手糞なだけでる 。

      。。(⌒∇⌒)  。。

   今日の「 お気に入り 」は 、作家の村上春樹さんが 、

 1994年か1995年頃に書かれたエッセー「 うず

 まき猫のみつけかた 」( 新潮文庫 )の中の数節 。

  ハワイに生息するアホウドリ ( 英名 albatross ) のお話 。

  引用はじめ 。

 「 アメリカ大陸の横断も終わり 、そのあと
  ハワイのカウアイ島で一カ月半を過ごした 。
  そこで東京からやってきたうちの奥さんと
  再会する ―― というほど大したものでも
  ないのだけれど 、とにかく合流する 。」

  

 「 ところでこの島にはたくさんアルバトロ
  スが生息しているが 、写真をご覧になっ
  てもわかるように 、これはなかなか かわ
  いい鳥である 。むっくりとしていて 、警
  戒心というものがほとんどなくて 、近寄
  っても逃げない 。さすがに近くに行くと
  くちばしをカタカタと鳴らして 、『 なん
  だよ 、おまえ 、なんだよ 、やる気かよ!』
  と威嚇するのだが 、そんなに怖くないし 、
  しばらくするとそれも面倒臭くなって適当
  にやめてしまう 。そしてあとは『 まあ 、
  いいか 』という感じでただそこに立って
  ぽけーっとしている 。アホウドリと呼ば
  れて 、世界的に絶滅しかけたのもまあ無
  理はないと思う 。
   アルバトロスは子供の頃には 、『 元プ
  リンス 』みたいにウェーブした黒い髪が
  ふさふさと はえている 。ところが どう
  してかはわからないが 、成長して空を飛
  べるくらいになるとこれが全部抜け落ちて
  つるっぱげ ( えーと 、これは差別用語じ
  ゃないよな 、たしか ) になってしまう 。
  そして成長したつるつるのアルバトロスは
  『 じゃあ 、そろそろ行くめやも 』と大
  きな翼を広げて空に飛び立ち 、二年ぐら
  い休みもせずに海原の上を延々と飛び続け
  ( 話によれば 、ときどき船のマストの て
  っぺんにとまって休憩する以外は 、まっ
  たく休まないらしい ) 、二年後に正確に
  同じ場所に帰ってきて交尾し 、そこに腰
  を据えて子供を産み 、育てる 。けっこう
  変わった鳥である 。」

 「 たしかに二年に一回ってのはすごいです
  ね 。でも僕の知り合いには『 女房とは閏
  年に一回 』という人もいるから 、ほんと
  うはそんなにすごくないのかもしれない 。
  僕にはよくわからないです 。」

 「 アルバトロスは図体が大きくて 、飛び立
  つのにずいぶん手間がかかる 。とくに飛
  行にまだ慣れていない子供のアルバトロス
  は風をうまく選んで 、助走をしっかり長く
  つけないと 、なかなかさっと空に浮かび上
  がることができない 。だからアルバトロス
  が子供を育てるのに適した場所は 、風の強
  い海に面した崖の上の 、開けたところとい
  うことになる 。まあどう考えても 、あん
  まり要領のいい生き物とは言えないだろう 。
   とにかくその開けた崖っぷちを 、子供ア
  ホウドリがたったったったと懸命に走って
  いって 、よろよろっと浮かび上がるわけだ 。
  これはかなりの見物である 。首尾よく浮か
  んだときにはぱちぱちぱちと盛大に拍手を
  してあげたくなる 。でも中にはうまく飛び
  立てないまま 、こてっと崖から落下して若
  い命を落としてしまう哀れなアルバトロスも
  いるらしい 。ほんとうに気の毒である 。小
  説家の運命もけっこう数奇でリスキーだが 、
  そういう面ではアルバトロスも決して負けて
  いない 。」

  引用おわり 。

 。。(⌒∇⌒);。。 

 ( ついでながらの

   筆者註:アルバトロスとは 、ゴルフ競技でパー( 基
       準の打数 )から数えて 3打少なくそのホール
       を終了すること 。特に 、パー5のホールを 2
       打で終了することを指すことが多い 。『
       ブルイーグル 』とも言う 。

       概 要
        アルバトロスという名は 、『 アホウドリ 』
       の英名(英: albatross)で 、アホウドリが
       翼と風を巧みに利用することで長距離を容易
       に飛ぶ鳥のひとつであることに由来している 。
        なお 、アホウドリ自体も現在では絶滅危惧
       種に指定されているので 、名実ともに滅多に
       お目にかかれない 。ちなみにパー(基準の打
       数)から数えて 4打少なく( パー5を1打、パー
       6を2打 で ) そのホールを終了することを コン
       ドル と呼ぶ 。

        アルバトロスの達成で考えられるのはパー4
       の第1打目(ホールインワン)、パー5の第2打
       目が挙げられる 。しかしそれを達成するのは
       パー3のホールインワンより至難の業とされて
       いる 。」

      「 英語名の albatross は 、スペイン語で大型
       の海鳥を指す alcatraz に由来し 、それはさ
       らにアラビア語でのペリカン al-qadus に由
       来する 。」

      「 アホウドリ( 信天翁 、阿房鳥 、阿呆鳥 、
       アルバトロスPhoebastria albatrus )は 、
       ミズナギドリ目アホウドリ科キタアホウドリ
       属に分類される鳥類 。

       分 布
        北太平洋に分布する 。

        夏季にはベーリング海やアラスカ湾 、アリ
       ューシャン列島周辺で暮らし 、冬季になると
       繁殖のために日本近海への渡りをおこない南
       下する 。鳥島と尖閣諸島北小島 、南小島で
       のみ繁殖が確認されていた 。

        2011年と2012年 、2014年にはミッドウェー
       環礁でも繁殖が確認されたほか 、2015年には
       小笠原諸島の媒島で戦後初となる繁殖が確認
       され 、以降は嫁島や聟島でも繁殖が確認され
       ている 。

       形 態
        全長84 - 100センチメートル 。翼開長190 -
       240センチメートル 。体重3. 3 - 5.3キログ
       ラム 。飛行できる現存の鳥類の中では最大級
       である

        全身の羽衣は白い 。後頭から後頸にかけて
       の羽衣は黄色い 。尾羽の先端が黒い 。翼上
       面の大雨覆の一部 、初列風切 、次列風切の
       一部は黒く 、三列風切の先端も黒い 。翼下
       面の色彩は白いが 、外縁は黒い 。

        嘴は淡赤色で 、先端は青灰色 。後肢は淡
       赤色 、青灰色で 、水かきの色彩は黒い 。

        雛の綿羽は黒や暗褐色、灰色 。幼鳥は全身
       の羽衣が黒褐色や暗褐色で 、成長に伴い白
       色部が大きくなる 。」

       以上全部ウィキ情報 。

 

 

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