高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、47年の歴史をもつ共同購入の会です。

宇和島の石けん屋だより 2月27日記

2015-04-15 09:00:00 | 生産者からのメッセージ
愛媛県宇和島市 八坂石鹸 増田明宏です。

《 リサイクル石けんは 》


お世話になります。

石けんもいろんな種類があり、焚き方も色々あります。
今、流行りのコールドプレスや
私がやっている鹸化塩析法、
大手がやっている中和法等です。

その中でも、水を使わなかったり、
苛性ソーダーの濃度を薄くしたり、
色々工場によって違っています。
どこも良い石けんを作るため
工夫された焚き方ではないかと思います。

八坂石鹸の場合、リサイクル石けんは、
汚れやにおいが残っていますので、
通常よりひと手間かけて焚きます。
汚れを取るための工夫をするのです。
今廃油もきれいになり、
リサイクル石けんもおのずときれいな色になります。
私の場合は、水を使って、廃油を精製する方法を取っています。

通常 リサイクル石けんの場合、あまり水を使わなく、
苛性ソーダーをぬるめにして焚く、焚き込法と呼ばれています。
廃油の中に入っている汚れ
(ろ過しても取れないような)も焚き込みます。
匂いが残ったり、色が茶色がかったりします。
一か月ほど置いときますと、
原料の大豆や菜種油は、不飽和脂肪酸ですから、
空気と反応して、白くなります。
ですが洗濯機で使うと独特のにおいがします。

八坂石鹸では、その点を考慮して、
苛性ソーダーで精製する方法を取ります。
出来上がった石けんに
水と苛性ソーダーを入れ加熱し、保温します。
そうすると、汚れが下に降り、
上のニートソープ(良質な石けん)の部分と分かれます。
上の部分だけを使粉石けんにし、
残りは次の釜の乳化剤として使います。

出来上がった石けんは、匂いの薄い粉石けんになります。
鹸化塩析法に似たやり方をしています。
廃油自体を精製する方法もありますが、
経費がかかりすぎ、施設もいりますので、
簡単なやり方ですが、そんな方法で焚いています。

リサイクル石けんは、植物性の油ですから、
溶けやすいのですが匂いがどれも良くないので、
リサイクル石けんの課題でしょうね。

八坂石鹸では、植物のエキスを混ぜたりして
使いやすい粉石けんを作っていますので、
お使いください。
よろしくお願いいたします。

管理人記
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八坂さんの石鹸類がお安く手に入りますよ。

コメント
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