いつのまにかベジタリアンからの パスタのおはなし by原崎道彦
土といのちではあつかっていないパスタのお話しばかりになっちゃいますが。
パスタは【小麦粉のパスタ】と【グルテンフリーのパスタ】とにわかれます。
小麦粉のパスタは小麦粉でつくられたパスタですが、グルテンフリーのパスタは、たいていトウモロコ
シか玄米でつくられています。グルテンというのは、小麦粉にふくまれるタンパク質です。小麦アレルギ
ーのひとは、このグルテンに反応することになるわけですが、最近になって、グルテンによってからだの
具合がわるくなるひとがすごくたくさんいる、といいうことが気づかれるようになりました。実は僕もそ
のひとり。小麦のパスタだけを食べていたときには気づかなかったのですが、グルテンフリーのパスタも
食べるようになったとき、確かに、小麦のパスタを食べると、おなかがずしんと重くなるし、うんちのほ
うもちょっとゆるくなるということがわかりました。
ちかごろでは、あちこちのスーパーマーケットもグルテンフリーのパスタを見かけるようになりました。
ただ、パスタのちゅるちゅるくにゅくにゅとした食感をつくりだしているのはグルテンなので、グルテン
フリーのパスタにはそれは期待できません。ぜんぜん別のヌードルと思って食べたほうがいいかもしれま
せん。ちなみに、トウモロコシのスパゲティは、こしのある太いラーメンという感じ。玄米のスパゲティ
は、細くてこしがあってもちもちしたうどんという感じ。僕の場合、トウモロコシのスパゲティをやわら
かくゆでて、グルテンフリー・ラーメンとして食べたり、玄米のスパゲティをやわらかくゆでて、グルテ
ンフリーうどんとして食べちゃったりします。
小麦粉のパスタでは、おおきく【デュラム小麦のパスタ】と【古代小麦のパスタ】にわかれます。
デュラム小麦のパスタは、ふつうに食べられているパスタです。これにも、【精製した小麦粉のパスタ】
と【精製してない全粒小麦粉のパスタ】にわかれます。さらにそのそれぞれに【ノン・オーガニックのパス
タ】と【オーガニックのパスタ】があります。ちかごろでは、スーパーマーケットでも全粒粉のパスタを見
かけるようになりました。茶色したパスタです。ちゅるちゅるくにゅくにゅしません。パスタのちゅるちゅ
るくにゅくにゅが好きなひとには、ぜんぜんおしくないです。ちなみに、玄米を精製するときよりも、玄麦
を精製するときのほうが、削りおとす部分が大きいのです。つまり、玄米と白米との差よりも、精製した小
麦と精製しない小麦との差が大きいのです。全粒粉パスタはぼそぼそします。が、よく言われるように、そ
こに十割そばのような味わい深さがあります。これに慣れてくると、精製した小麦粉のパスタが、なんとも
味わいがなくて、ただ、ちゅるちゅるくにゅくにゅしているだけのように感じられてきます。
古代小麦のパスタには【スペルト小麦のパスタ】と【カムット小麦のパスタ】があります。
ふつうに流通しているデュラム小麦は、とりわけ20世紀になってから多収穫をめざして品種改良に品種改
良をかさねたものですが、スペルト小麦は、小麦の原種にちかい昔のままの小麦です。カムット小麦は、エ
ジプトの古代遺跡のなかから見つかったとか言われている古代小麦です。そのほかにも古代小麦と呼ばれて
いるものがありますが、この2つが古代小麦の代表です。ふつうにでまわっているのはイタリアのアルチェ
ネロ社のものですが、お店で見かけることはまずありません。ネットのショップで買うしかありません。
古代小麦も小麦なのでグルテンを含みますが、よく言われように、グルテンの量が少ないので、おなか
にとてもやさしい食べごたえです。僕も、古代小麦だと、おなかがずしんと重くなったり、うんちがちょ
っとゆるくなったりということがまったくありません。もちろん、グルテンをまったく含まないわけでは
ないので、小麦アレルギーのかたが食べるとリスクはあるようです。僕は古代小麦のパスタのファンです。
味わいが深いです。パスタそのものが、パスタそのものがもっていたはずのさまざまな味について語りか
けてくるかのようです。時間がとまり過去にさかのぼりはじめるよう深い味わい。
おしまいに、お値段について。
「精製した小麦粉のパスタ < 全粒粉のパスタ」、「ノン・オーガニックのパスタ < オーガニックのパ
スタ」、「デュラム小麦のパスタ < スペルト小麦のパスタ < カムット小麦のパスタ」という順番になり
ます。「精製したデュラム小麦からつくられたノン・オーガニックのパスタ」だと、スーパーマーケット
の特売コーナーに500gで100円ほどのものが並んでいたりします。かたや「精製しないカムット小麦
でつくられたオーガニックのパスタ」だと、250gで700円ほどの値段で売られていたりします(スペ
ルト小麦のパスタだともうちょっと値段がさがりますが)。値段に10倍以上の差があることになります。
古代小麦のパスタのファンで、ほとんど古代小麦の全粒粉パスタしか食べていない僕にとって、パスタ
そのものがたまに食べるちょっと贅沢なごちそうです。
土といのちではあつかっていないパスタのお話しばかりになっちゃいますが。
パスタは【小麦粉のパスタ】と【グルテンフリーのパスタ】とにわかれます。
小麦粉のパスタは小麦粉でつくられたパスタですが、グルテンフリーのパスタは、たいていトウモロコ
シか玄米でつくられています。グルテンというのは、小麦粉にふくまれるタンパク質です。小麦アレルギ
ーのひとは、このグルテンに反応することになるわけですが、最近になって、グルテンによってからだの
具合がわるくなるひとがすごくたくさんいる、といいうことが気づかれるようになりました。実は僕もそ
のひとり。小麦のパスタだけを食べていたときには気づかなかったのですが、グルテンフリーのパスタも
食べるようになったとき、確かに、小麦のパスタを食べると、おなかがずしんと重くなるし、うんちのほ
うもちょっとゆるくなるということがわかりました。
ちかごろでは、あちこちのスーパーマーケットもグルテンフリーのパスタを見かけるようになりました。
ただ、パスタのちゅるちゅるくにゅくにゅとした食感をつくりだしているのはグルテンなので、グルテン
フリーのパスタにはそれは期待できません。ぜんぜん別のヌードルと思って食べたほうがいいかもしれま
せん。ちなみに、トウモロコシのスパゲティは、こしのある太いラーメンという感じ。玄米のスパゲティ
は、細くてこしがあってもちもちしたうどんという感じ。僕の場合、トウモロコシのスパゲティをやわら
かくゆでて、グルテンフリー・ラーメンとして食べたり、玄米のスパゲティをやわらかくゆでて、グルテ
ンフリーうどんとして食べちゃったりします。
小麦粉のパスタでは、おおきく【デュラム小麦のパスタ】と【古代小麦のパスタ】にわかれます。
デュラム小麦のパスタは、ふつうに食べられているパスタです。これにも、【精製した小麦粉のパスタ】
と【精製してない全粒小麦粉のパスタ】にわかれます。さらにそのそれぞれに【ノン・オーガニックのパス
タ】と【オーガニックのパスタ】があります。ちかごろでは、スーパーマーケットでも全粒粉のパスタを見
かけるようになりました。茶色したパスタです。ちゅるちゅるくにゅくにゅしません。パスタのちゅるちゅ
るくにゅくにゅが好きなひとには、ぜんぜんおしくないです。ちなみに、玄米を精製するときよりも、玄麦
を精製するときのほうが、削りおとす部分が大きいのです。つまり、玄米と白米との差よりも、精製した小
麦と精製しない小麦との差が大きいのです。全粒粉パスタはぼそぼそします。が、よく言われるように、そ
こに十割そばのような味わい深さがあります。これに慣れてくると、精製した小麦粉のパスタが、なんとも
味わいがなくて、ただ、ちゅるちゅるくにゅくにゅしているだけのように感じられてきます。
古代小麦のパスタには【スペルト小麦のパスタ】と【カムット小麦のパスタ】があります。
ふつうに流通しているデュラム小麦は、とりわけ20世紀になってから多収穫をめざして品種改良に品種改
良をかさねたものですが、スペルト小麦は、小麦の原種にちかい昔のままの小麦です。カムット小麦は、エ
ジプトの古代遺跡のなかから見つかったとか言われている古代小麦です。そのほかにも古代小麦と呼ばれて
いるものがありますが、この2つが古代小麦の代表です。ふつうにでまわっているのはイタリアのアルチェ
ネロ社のものですが、お店で見かけることはまずありません。ネットのショップで買うしかありません。
古代小麦も小麦なのでグルテンを含みますが、よく言われように、グルテンの量が少ないので、おなか
にとてもやさしい食べごたえです。僕も、古代小麦だと、おなかがずしんと重くなったり、うんちがちょ
っとゆるくなったりということがまったくありません。もちろん、グルテンをまったく含まないわけでは
ないので、小麦アレルギーのかたが食べるとリスクはあるようです。僕は古代小麦のパスタのファンです。
味わいが深いです。パスタそのものが、パスタそのものがもっていたはずのさまざまな味について語りか
けてくるかのようです。時間がとまり過去にさかのぼりはじめるよう深い味わい。
おしまいに、お値段について。
「精製した小麦粉のパスタ < 全粒粉のパスタ」、「ノン・オーガニックのパスタ < オーガニックのパ
スタ」、「デュラム小麦のパスタ < スペルト小麦のパスタ < カムット小麦のパスタ」という順番になり
ます。「精製したデュラム小麦からつくられたノン・オーガニックのパスタ」だと、スーパーマーケット
の特売コーナーに500gで100円ほどのものが並んでいたりします。かたや「精製しないカムット小麦
でつくられたオーガニックのパスタ」だと、250gで700円ほどの値段で売られていたりします(スペ
ルト小麦のパスタだともうちょっと値段がさがりますが)。値段に10倍以上の差があることになります。
古代小麦のパスタのファンで、ほとんど古代小麦の全粒粉パスタしか食べていない僕にとって、パスタ
そのものがたまに食べるちょっと贅沢なごちそうです。
※ この記事は、NPO法人土といのち『お便り・お知らせ』2019年5月号より転載しました。