高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、47年の歴史をもつ共同購入の会です。

高知にもどってきて その2 お米の花

2024-11-05 09:00:00 | 連載
> 四万十市 中村くらしを見直す会の川村瑠璃です。

【高知に戻ってきて】その2 お米の花


高知県の稲刈りは全国でも早いですね。
まだまだ暑い7月末、
学校給食へ無農薬米、減農薬米を納品される生産者さんの田んぼへ
生育状況の視察を行いました。


早生の田んぼは、あおあおとして緑が光り、
まるで草原のような夏の田んぼでした。


稲が収穫できるまでもう一か月といったところでしょうか。
生産者さんの田んぼからは、
多くのあめんぼ、かえる、げんごろう、とんぼなど。


虫たちが元気に泳ぐ田んぼの稲をよくよく覗いてみると、
2㎜ほど小さな白い粒のようなものがたくさん。
それはなんとお米の花。
とても小さくて可愛いんです!
よく晴れた天気の良い午前中だけ、
一つ一つの花が咲くのはたったの1時間ほどだそうです。
小さく咲くその花からやがて籾ができます。
貴重な瞬間を生まれて初めて見ることができました。


今年の高知は、台風被害よりも雨が降らず連日猛暑。
はたつもの(畑つ物)は枯れる問題が。
一方米どころの東北では大雨により甚大な被害がありました。
そしてこの記事を書いているのは、9月の頭。
全国の都会では令和の米不足とニュースで取り扱われており
スーパーや米屋にはお米の在庫がないとのこと。
まだ私たちの住む地方では、
新米が並び米不足を体感することがなかったと思いますが来年はどうだろうか。

農水省の発表では、お米農家の平均年齢は67.8歳となったそうです。
ベテランの米農家さんが私たちの食生活の主食を支えてくれています。
けれどあと10年したらどれくらいの米農家さんが残っているのでしょうか。
豊かな生態系が保たれた田んぼは、
「いただきます」と給食で新米を食べる子供たちの姿へとながっていく。
この小さな白い花を見て、
目の前に広がる景色を守りたいと感じました。

※ この記事は、NPO法人土といのち『土といのち通信』2024年11月号より転載しました。

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