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大根が育たなかったため、玉葱の苗を植えた2016年晩秋から翌年の早春まで、畑の整備くらいしかすること
がなくなってしまいました。この間、動物の防御ネットの修理したり、枯れ草を燃やしたり、土を耕し直した
りしていました。
ある日、熊手で枯れ草を集めていると、畑の外の草むらから何かが地面に落ちたような「ドサッ」という音
が聞こえてきました。反射的にそちらに目を遣ったところ、褐色の毛をしたウサギと目が合ってしまったので
す。
畑の周辺にウサギが出没することは聞いていましたし、玉葱の茎を食べられた経験もあります。しかし、実
際に姿を見たのはこの時が初めてでした。ウサギはすぐに茂みへと逃げていったので、見ていた時間はほんの
数秒だったと思われます。作物を食べられたくはないですが、もう一度、今度はゆっくりと遭遇してみたいも
のです。
高知で、晩秋に植え付けをする作物の1つにウスイエンドウがあります。これは、和歌山県の特産で、西
日本全体で人気がある豆なのだそうです。高知市内では、あちこちの畑でよく見かけます。私自身は、当地に
住むまで知らなかった野菜なので、植えてみようという気持ちを持てずにいました。
この年の冬、近所のホームセンターでウスイエンドウの苗が数株だけ売れ残っているところに行き当たりま
した。それを衝動買いした私は、畑ではなく、自宅の庭のゴーヤなどを植えてあったプランターに植えてみた
のです。
※ この記事は、NPO法人土といのち『お便り・お知らせ』2017年9月号より転載しました。