ジュリエットオスカー634受信ブログ

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放送歴史の面白そうな資料を見つけました

2017年08月14日 10時57分39秒 | その他
テレビ放送局の免許までの道のりで、「一本化調整」と呼ばれる作業が
あるのだが、
その一本化調整について記述してある資料があったので取り上げる。

その資料はNHKの「放送研究と調査」というもので
一部はPDF化されていて閲覧できる。
今回は2012年12月号にあった記事からです。

こちらです。
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/report/2012_12/20121201.pdf

まずは「一本化調整」とは

テレビの放送免許は「基幹放送用周波数使用計画」によって
周波数が割り当てられる。
そこに放送局を開局させたい者(申請者)が開局申請するわけだが、
当然、複数の人たちが開局申請をするため競合を起こす。
テレビ放送初期は競合を起こしたとしても数者だったのが、
テレビ放送普及が進むと、競合が100を超えたりする。
そこで、申請者内で話し合い、免許の申請を1つにまとめることを
「一本化調整」と呼ぶ。

この資料では一本化調整の展開をいくつかの時期に分けて
書かれてある。

まずは田中角栄時代。
郵政大臣自ら資本関係をさばいていく。(ラテ兼営局など)

UHF免許時代。
県知事や県の実力者が一本化の調整をしていく。(埼玉など)

テレビと新聞の系列時代。
キー局や新聞社の思惑が絡み、ダミーの申請が増える。(静岡など)

まあ、詳しくは資料を読んでもらうと面白いですよ。

この資料で知ったが、東京MXテレビも
開局時に裁判沙汰になっている。
競合し、免許拒否処分を受けた申請者が行政訴訟を
起こしています。

ネットによる情報発信ができるようになった今は
新規に無線のテレビ局が開局するということはもう無いでしょうね。


ちなみにコミュニティーFM局免許は周波数が空いていれば、
先願順ということになっています。
なので、90~95MHzとテレビアナログ1ch時代のガードバンドで
使えなかった86MHzあたりから上の周波数が地デジ化で空いたため
コミュニティーFM開局の動きが活発になっています。

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