以前、掛川産の「よこすかしろ」というお砂糖を使ったタルトを食べ、
このような記事を書いておりました。
この記事の最後に、
「よこすかしろのことは、またじっくりご紹介させていただきます。」
と書いておきながら、もう2年経とうとしています。
決して忘れていたわけではないのです。
でも、ずっとこのよこすかしろと黒糖の違いがわからず、
記事にすることができなかったのです。
でも、今回、よこすかしろをいただいたので、
後回しにせずに、しっかり調べてみようと思います。
まず、よこすかしろの製法ですが、
サトウキビの搾り汁を、丁寧に灰汁を取り除きながら、
時間をかけて煮詰めて結晶化させる伝統製法で作ります。
ん? これって黒糖の作り方でしょ?
でも、よこすかしろの説明を読むと、
「『よこすかしろ』は、高級和菓子「和三盆」の原料等となる白下糖で・・・」
と、あります。
ということは、和三盆づくりから調べてみなきゃ!!
和三盆は香川や徳島など四国東部で伝統的に作られている砂糖の一種です。
和三盆に使われるのは、沖縄などで栽培されるサトウキビよりも細い、
竹糖と呼ばれる在来種サトウキビ。
これを砕いて圧搾し、煮詰めて結晶化させたものが白下糖と呼ばれます。
さらに、この白下糖から糖蜜を抜く「研ぎ」と呼ばれる作業が加わると
和三盆が出来上がります。
四国という言葉が出てきましたね。
実は、遠州の横須賀地区でサトウキビ栽培が始められたのは
四国土佐からいただいた苗と技術のおかげだからなのです。
そう、白下糖と黒糖は製法は同じ。
ただ、使われるサトウキビの種類が違います。
沖縄や九州の離島のサトウキビで作られたものが黒糖。
それよりも細い竹糖のような四国在来のサトウキビで作られたものが白下糖。
サトウキビの品種が違うので風味も異なります。
白下糖であるよこすかしろは、沖縄黒糖に比べると甘味は控えめで
口の中ですぅーっと消えていくような印象があります。
そして、上品なコクを感じます。
さあ、長年の疑問が解消したので、
よこすかしろを使ってお菓子でも作りましょうか? (*^-^*)