東京の友人から頂き物をし、そのお礼に何を送ろうかと考えていた時、
やはり連日の米不足のニュースが気になった。
「お米だったらあっても困らないだろう。」と思い、静岡の新米を送った。
こちらも、スーパーのお米の棚はガラガラだが、
JAの直売所には新米が続々と入荷している。
その新米を送った時の彼女の返事が、今日の記事のタイトル、
「食糧支援ありがとうございます!!」
彼女から聞いた東京の状況は、
・スーパーのお米の棚は空っぽ
・生協の配達でもお米は抽選になってしまい、ハズレ続き
・開店前のスーパーに並んで、やっと2kgの袋をひとつだけ買うことができた。
断っておくが、
彼女は、別に大家族でもなく、育ち盛りの子供がいるわけでもない。
彼女とお嬢さんだけだったら、パンでも麺でも何とかなると言っている。
しかし彼女は、自宅で要介護5のお母様のお世話をしている。
そのお母様の命を支えているものが、お粥ゼリー(誤嚥防止のためゼリー加工したお粥)。
だから、彼女にとってこのお米は、「お礼の品」とか「ギフト」ではなく、
「食糧支援」だったのである。
【静岡県遠州地方の新米】
このお粥ゼリーに関して、ちょっと不思議なエピソードがある。
彼女のお母様は、アイスクリームしか食べなくなった時期があり、
甘い介護食などを食べさせても、どんどん体重が落ちていった。
35kgくらいまで落ちてしまったらしい。
ところが、このお粥ゼリーを食べ始めてからは体重が増え、
今は46kgもあると言う。
カロリーで言ったら、アイスクリームや介護食の方が高く、
栄養バランスで言ったら、介護食の方が優れている。
それなのに、お母様にとって身についたのはお粥だった。
90代のお母様にとって、大切なのは何よりもお米の力。
「栄養」というのは、「栄養価」とか「カロリー」と言った数値を超えた何かが
働いているのかなと不思議な気持ちになった。
「お米は命の綱、何よりもありがたいです。」
本当にお米を必要としているところに、普通に届くようになってほしい。