在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”バローロ 2001” バルトロ・マスカレッロ

2007-12-09 08:37:33 | Piemonte ピエモンテ
“Barolo 2001” Bartolo Mascarello –Piemonte
単一畑ではないので、シンプルに「バローロ」である。単一畑がどこでも(イタリア中)流行っているが、ブレンドすることで、単一畑にはない良さが出せると信じて造っているワイナリーもある。(ガヤもそうであるが。。)嬉しいことである。ブレンドは4つの畑から。
久しぶりにマスカレッロを飲んだ。今回はボルゴーニョが一緒だったので、やや控えめな態度(?)となったが、やはりマスカレッロらしい良さがある。
色は、クラシカルなバローロの色。薄めのガーネット色で、爪にはオレンジ色がかった感じが見える。
香りもクラシカルなバローロらしい。やや臭みがあるが、これが心地よい。革、ドライのスミレ、鶏のブロード、ポルチーニなどのキノコ、ミント、血の香り、つまり鉄分、腐葉土など。かなり複雑で良い。香りの変化も十分ある。
味は、インパクトが優しい。自然のワインに多く感じられる優しさ、心地良さである。そして、酸+塩味がとてもきれに出る。後味もエレガントで、とても魅力的である。
熟成は、この場合(正統派伝統的バローロとして)当然、スロヴェニア産の樫の大樽を使用し、32か月。なお、発酵にはセメントタンクを使用している。

”バローロ ・カンヌビ2003” キアラ・ボスキス‐ピーラ&フィーリ

2007-12-09 08:29:51 | Piemonte ピエモンテ
“Barolo Cannubi 2003” Chiara Boschis-Pira & Figli -Piemonte
100年以上の歴史を持つワイナリーだが、バローロボーイズ、つまりモダン派バローロである。しかし、行き過ぎていないところ、モダンにエレガントが加わるところが良い。
品種は、当然ネッビオーロ100%。カンヌビの畑はバローロ村にある。
色は、バローロが普通ガーネット色を帯びているのに、全体がルビー色で、爪にほんのりガーネットが出ているくらい。
香りは、やはりモダン。バローロらしい控え目な華やかさがある。花の香りが強く、バラ、スミレなど。甘く、心地良い。他、ミネラル臭、スパイス臭、リコリース、丁子、コショウなど。フルーツは柑橘もあり、シチリア産ブラッド・オレンジ風か。新樽バリックで24ヵ月の熟成の割には木がそれほど強くなく、バランスが良い。香りの変化、程よくあり。
味は、インパクトがやはりきれい。柔らかさがあり、さすがモダンバローロ、すぐにも飲める。タンニンは柔らかく、バニラ香が感じられる。味わいも全体にモダンな感じが出る。
モダンバローロでも、これくらい木のバランスが良いものは早くから美味しく飲めるし、嬉しい。おお、Duemiolaviniで5グラッポリ(ぶどう5房)を取っている。確かに、この若さでこの味を出していれば、評価にはかなり有利である。