在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”サン・レオナルド” テヌータ・サン・レオナルド その2

2007-12-16 04:06:13 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
1993年ヴィンテージ。これもまたサン・レオナルドらしいヴィンテージ。色はとても奇麗なガーネット色。ほんのわずか、爪にオレンジ色が見える。香りに凝縮感compattoあり、複雑で、かなり良い。バルサム臭、キーナ、ミント、ユーカリ、香草、そして、柑橘系の香りが混じる。味は、やわらかく、ボディがあり、タンニンのまろやかさが良い。後味は期待通り。
1997年。神話的ヴィンテージ。でも、必ずしも良いとは限らない。また、長期熟成向きとは限らないので注意。色は、かなり凝縮感がある。濃いめのガーネット色。香りは、ユーカリがはっきり、それにフルーツの甘さがプラスされている。果肉carnisita’を感じるくらい。+バニラ、スパイス。味は、かなり複雑で、ボディとエレガントさの両方を兼ね備える。後味にフルーツが残り、とてもきれい。
2000年。色に凝縮感あり。ルビーとガーネットの中間色。香りは、なかなか良い複雑性が出ている。スミレ、プルーン、ブルーベリー、バニラ、香草など。味には広がりがあり、タンニンがエレガントで、後味も長い。
2001年。完全にフェリーニ氏に移行してからのヴィンテージ。色はかなり濃い目のルビー色。香りは、バニラとフルーツの甘さに、ユーカリ風の香りがほのかに感じる。スミレ、ラベンダー、カカオなど。味は、塩味がかなりあり、タンニンがきれい。
2004年。アンテプリマ(発売前)。色がかなり濃い。暗めのルビー色。香りは、まだ若過ぎ。ミネラル、熟したフルーツ、バルサム臭など。しかし、馬の汗風の香りもよぎる。味はボディあり、フレッシュ感ありで、若いのにタンニンに柔らかさがある。まあ、良くできている。
2000年、2001年を境に、エノロゴの交代と共にやはり変化が見られる。タキス氏が造っていた時もモダンだったが、フェニーニ氏になりさらにモダンになった感じ。また、国際色が増した感もある。まだワインが若いせいもあるとは思うが、タキス氏の時代の方が面白みがあったように思うのは間違いか。