在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”ネポムチェーノ 2003” カントリーナ

2007-12-28 06:17:56 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
"Nepomuceno 2003" Cantrina -Lombardia
ピノ・ネーロのデザートワインを造っているワイナリー、カントリーナのワインをもう1本紹介する。
これも、面白い。
品種はメルロー100%だが、このうち50%のブドウを30日間陰干しする。メルローを何も陰干ししなくても。。と思うのだが、ロンバルディアのブレッシャ近辺では、えー、この品種を陰干し??とびっくりすることが結構ある(ので、驚かないが。。。)。お隣の州で造られているアマローネにあやかっての造りなのかは知らない。。。
色は当然かなり濃い目のルビー色。ドライのバラ、赤と黒のコショウ、トウガラシ、プルーン、マラスカmarascaのコンフィ、タバコ(黒)、ナツメヤシが少し、トースト臭、燻製、インク、辛口チョコ、と結構複雑。
味は、ボディがどーんとあり、インパクトがある。アルコール15%だしで、結構熱い。タンニンもどーんと。そして、後味はトウガラシ風。

”エレティコ 2003” カントリーナ

2007-12-28 05:57:46 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
“Eretico 2003”Cantrina -Lombardia
世の中には変なワインが存在する。
いったい何を理由にそんなワインを造るのだろう?と思われるものが。
昔、日本の某ワイナリーが造っている(まだ造っているのだろうか?)メルローの白を飲んだ時にもちょっとびっくりしたが(これ、造るの結構大変なんですよ!と言っていた)、このワインほどではなかったと思う。
このワインは赤のデザートワインである。デザートワインは白が多いので、赤であることでまあまあ珍しいわけだが、品種がなんとピノ・ネーロ。
何も、ピノ・ネーロを使って甘いワインを造らなくても。。。と思うのは私だけではないと思う。。(そうでもない??)
でも、(幸い、と言っていいのか。。)そう悪くはない。
アルコール度は15%。
色は、ルビー色でかなり色が濃い。
香りは、アルコール度15%でもあるし、すぐに除光液の香り。その他の香りはちょっと閉じている。フルーツが出てくると、スミノミザクラvisciole、レッドベリー、ブルーベリーなどのコンフィ、緑の香りは草、木の香り、そこから生木風の香りのもある。
甘さは、そこほどきつくはない。そして、酸味はきれい。ボディがあり、アルコールが熱い。後味に、革、チョコなど。
ぶどう陰干し1か月半で醸造。リリースは2007年。だから、かなりの熟成期間を経ての発売となる。生産数はたったの1000ボトル。裏のラベルに、実験的生産、とある。
もう造られることがなければ、幻のワインとなるのかも。。。