在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”サン・レオナルド” テヌータ・サン・レオナルド その1

2007-12-14 23:17:53 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
"San Leonardo" Tenuta San Leonardo -Trentino
トレンティーノの有名ワイン、「神話的ワインmito」とも言われるサン・レオナルドを1985年から2004年まで16ヴィンテージ、縦に飲んだ。
もう7~8年前に一度、10ヴィンテージ位を飲んだことあるので、これで2度目である。
サン・レオナルドの初リリースは1982年。2000年までは、サッシカイアのエノロゴ(醸造家)ジャコモ・タキス氏が造っていた。その後は、やはり高名醸造家のカルロ・フェリーニ氏にバトンタッチされている。
品種は、カベルネ・ソーヴィニオン60%、カベルネ・フラン30%、メルロー10%のボルドータイプ。
いくつかのヴィンテージを紹介。
1985年ヴィンテージから。色はガーネット色で、爪がオレンジがかる。凝縮感、つやがあり、とてもきれいな色。香りは、良く熟成している感じが出ている。葉巻たばこ、キーナchinaにミント(サン・レオナルドの特徴的な香り)が加わる。タンニンはほとんど感じず、すっぱいくらいの酸味と、塩味。細くエレガントな感じ。
1986年。澱がかなりある。全体に堅い香り。味は果肉polpaの手ごたえ(歯ごたえ)があるが、持続性はやや短め。
1988年。サン・レオナルドらしいスタイルのヴィンテージ。確かに、これを飲むと、熟したサン・レオナルドはこうあるべき、というイメージが見えてくる。色はきれいなガーネット。とても良い複雑性があり、バルサム臭balsamicoにフルーツのコンフィの甘さが加わる。まだ若さが残っている感じ。味は、酸、塩味とタンニンのバランスがとても良い。ボディとエレガントさの両方を持つ。後味にまだフルーツが残るくらい。
1989年、1992年、1998年、2002年は生産していない。
1992年。最初から評価が低かったヴィンテージ。天候もあまり良くはなかった。でも、こういうヴィンテージこそどんな感じになっているか興味がある。色は、暗めのガーネット。香りは、全体に細いsnello感じ。ミネラル臭、アニマル臭(馬という感じ)、タバコなどで、エレガント言えばそうだが、香りは長くない。味も細めで力がない。後味も消えてしまう。