在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Franciacorta Sanseve' Saten -Monterossa Pasta e bollicine 2

2012-04-14 22:06:57 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
“フランチャコルタ・サンセヴェ・サテン”モンテロッサ -ロンバルディア州

フランチャコルタと言えばザネッラかベッラヴィスタというのにもそろそろ飽きてきたかというころ、モンテロッサが優雅に登場した。
まず、ラベルがきれい。(ラベルでワインを判断してはいけないのだが、ラベルはワインの顔でもある)
そして、優雅さと力強さを兼ねている。今は星の数ほどフランチャコルタのワイナリーはあるが、モンテロッサの地位は揺らがないだろうと思う。

サテンなので品種はシャルドネ100%。そして、気圧が少し抑えてあって優しく女性的。

優雅な花と優しく香る柑橘、白桃、ゴッチェ・ドーロ(プルーン)、ほのかにパイナップル、緑の香りがアクセントに、そして、クロワッサン風の香ばしいトーストの香りが奥にある。広がりと複雑性は文句なし。
味わいは、しっかり主張があり、インパクトがきれい。泡が口の中ではじけ、ナッツ、トーストのほろ苦さがとても心地よく、PAIが長い。まあきれいにまとまっていること、と感心。(90点)


Paasta e bollicine 1: Fripon (Valle'd'Aosta) e Prosecco (Carpene')

2012-04-14 21:00:45 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
ひいきにしているエノテカでの今日の試飲会はパスタとスプマンテだった。
パスタとスプマンテ?こういう企画は始めてである。
なぜパスタなのかというと、ローマに大変美味しいPastificioがあるから。
Pastificio Secondi、ローマの南東にある。
と言っても、食べたのは初めてである。
非常に美味しかった。

シンプルパスタはしっかりアルデンテで、風味があって美味しいが、ラビオリがまた素晴らしい。
ラビオリの中の詰め物がバター(風味)とアンチョビ。最高。昔懐かしい味。イタリア人が、昔はパンにバターを塗って、アンチョビを乗せて食べたものだ、と語って盛り上がっていたが、なるほど、そんな味を思い出す。シンプルが一番、という代表の味。
もうひとつ、素晴らしいラビオリはカタラーナ。中に、香草、松の実、干しレーズン、そして、チンタ・セネーゼなどなどが詰まっている。チンタは、トスカーナ、シエナ周辺、ごく一部の地域だけで飼育されている月の輪グマのようなかわいらしい豚で、このハム、サラミは大変な美味。しかし、生産量が少ないので地元を離れるとなかなか手に入らないし、また、地元でもニセモノが出回っているくらいである。
そういえば、だいぶ前だか、チンタの飼育を見に行ったことがあるのでそんなときの写真もアップしようかな。

さて、スプマンテは6種。試飲会なのに、すっかりご馳走になりました。

Fripon Extra Dry Quatremillemetres Vins d’Altitude – Valle d’Aosta
いたってシンプルなヴァッレ・ダオスタのスプマンテ。
品種はprie blanc 50%、muller thurgau50%というちょっと変わったブレンド。
高山の小さな花、柑橘系など控えめに出る感じで、強さはない。
泡がやさしく、酸味がさわやかで、ほんとうにわずかの甘さとバランスが良く取れている。
ただ、香りと味の両方に、わずか煙たい感じが奥にあるのが残念。
持続性があるわけではないが、値段がとても良心的なのと、軽くシンプル、決して邪魔をしないので、夏にきんきんに冷やして、気軽に飲む食前酒にはぴったり。(81点)

Prosecco di Conegliano Valdobbiadene SUperiore Cuvee Storica Extra Dry Carpene’ Malvolti – Veneto
おなじみカルペネのプロセッコ。しかし、上のクラスのもの。
なかなか良い。柑橘がかなりはっきり主張している。黄色の花束、レモンの花、ミネラル、白桃など。
泡もよく、活気がある。ボディも良い。ややほろ苦さがあるが、それも心地よい。PAIも悪くない。大手なので生産量も多いわけだが、良く出来ています、と言っていいかも。そして、値段がさらに良心的。カルペネを買うことは普通ないが、たまには悪くないかもと思った。(85点)




Rose' di Gosset, Bourgone e Brugogne, Balocchi di Testamatta・・・

2012-04-14 08:58:08 | vini stranieri イタリア外のワイン
バローロとバルバレスコの夕べについでブルゴーニュの夕べ

ただし、4人なのであけた数は前回に劣る。
それでも自然派中心の素敵な夕べだった。

Grand Rose' Gosset
たまねぎ色の、一瞬のロゼ?と思う色。全体の色合いは濃くしっかりしている。ロゼシャンパンは大好物だが、こういう色合いが好き。シチュエーション的には(!)ロマンチックなピンクがいいかと思うが、この手のものは白に赤ワインを混ぜて色を出していることが多い。そうではなくて、自然な色のほうが個人的に好み。結構しっかりしたボディを感じる。また飲みたいと思ったジャンパン。


Morey-Saint-Denis Domaine Dujac 2008
アンチ・シャルドネだが、ブルゴーニュの白は当然好き。第一印象が素晴らしくミネラルで、柑橘、緑の印象もあり、一瞬ステンレスのみ?と疑ってしまう。甘さやまろやかさ、バターっぽさは探すとあるが、白こしょうなどのスパイスのさわやかな風味のほうが勝っている。しかし、飲むと疑いもなく樽が広がる。嫌味でない程度の樽。それが、ミネラルに隠れてしまうなんて、なんて素晴らしいミネラル。イタリアのシャルドネではそうは行かない。最初から樽、次に樽、飲んでも樽、となるのが落ちだろう。(もちろんモノによります・・・)


Bourgogne Francois Mikulski 2009
かなりフレンドリーなブルゴーニュの赤。ビオ風味がそれほどきつくない。フレッシュなフルーツの香りと味わいで、軽く飲むにはとても良い。ラベルからわかるように当然ビオ。


Nuis-Saint-Georges 1er Cru Domaine Prieure' Roch 2008
素晴らしいブルゴーニュ。以前飲んだことがあって、素晴らしいと思っていたワイン。ビオのよさが出ている。マーケティングに流されているのではない、マーケティングに狙いではないビオ。小さなかわいらしい花、小さな森の木のみ、サクランボ、(日本人にはわかるだろうが)ちょっと奈良漬風の香り、スパイスをふりかけた感じ。最初はアニマルが少し出ていたがやがて消え、香りの変化がうれしい。タンニンがかわいらしく優雅で、PAIよく、大変心地よい。


Balocchi di Testamatta Selezione N.1 La Pergola Testamatta 2003
ここで突然ビービー。提供者はビービーのお友達。そこでただのビービーではない。
突然世界が変わった感じで、今回はノーコメント。


Pedro Xmenez Alvear 2006
最後、チョコにはペドロだよね。とペドロ・ヒメネツ。