在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Shiraz -Casale del Giglio 2001

2012-04-16 22:54:03 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
”シラー”カサーレ・デル・ジリオ -ラツィオ州

うちにはたいしたワインがあるわけではないが、ワインクーラーに入りきらないワイン、ガレージにおいてあるワイン、そして、家の隅になんとなく放ってあるワインがある。
家の隅と言っても冷暗所、発泡スチロールで管理しているので、保存が極端に悪いというわけではない。
そこに、こう言ったら失礼だが、「開けるのがちょっと恐ろしいワイン」がある。
そのほとんどが買ったワインではなく蔵出しの試飲用で余ったもので、それがなんとなく手つかずで残っている。もちろん良いワインはワインクーラーに入れているので、まあごく普通のワインがほとんどである。だから、年数がたつと、いったいどうなっているんだろう?と、つまり「開けるのがちょっと恐ろしいワイン」になってしまうのである。

しかし、そろそろ開けないと、ダメになっているのではないかと思い、いくつかを恐る恐る開けることにした。
このワインは、ちゃんとしたワインで、恐る恐るではないのだが、ヴィンテージを見たとき、2001年か~と思った。

ラツィオ州のシラー。カサーレ・デル・ジリオはかなり大きなワイナリーである。

色は、かなり暗いガーネット色で、オレンジをおび、レンガ色と言ってもいいくらい。爪はやや薄く、茶色。ぱらぱら澱が見えるので、底には結構たまっているだろう。

香りは、結構来ている。でも、決して悪くはない。アニマルと言うか、発酵臭がする。また、完全に丸くなっているので、酸味が上がってくる。ブルーベリーのコンフィ、ヴィッショラ(酸味のあるサクランボ)、腐葉土、カカオ、オリエンタルスパイスなど。持続性はあるが、変化は少ない。
タンニンはまろやか。まあ当然である。酸味と、そして、塩味がかなり残っていて、塩辛い。かなりと言ってもいい。オリエンタルスパイスが強く、クミンなど、カレーの味がある。それも福神漬けをたっぷりかけたカレー。(食べたくなってしまった・・・)持続性はまあまあで、酸味とアルコールが残るが、あとは残念ながら消えてしまう。
2001年だから仕方ないと言えば仕方ない。本当は5年くらい前に飲むんだった・・・(81点)