在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Sauvignon -Movia 2007 Slovenia TRIPLE A

2012-04-20 22:20:56 | vini stranieri イタリア外のワイン
スロヴェニアのワインである。そして、TRIPLE “A”。(裏のラベルに書いてある)
私はこのワイナリーは知らないのだが、友人の希望で選んだ。ソーヴィニオンとある。
しかし・・・こんなソーヴィニオンは初めてだった。
色はかなり濃い目だが、グリーンの色合いが混じっている。
香りは、ライチとバラ。…と来ると普通はゲヴルツになる。似ている。でも、ゲヴルツの、その他はあまり感じない香りとは違って(もちろんいろいろなゲヴルツがあるので一概に言えないが)奥には実にたくさんの香りがある。ミネラル、木、白のコショウ、香草、ドライフルーツなど。スキンコンタクトが30日以上のせいだと思うが、ソーヴィニオンのフレッシュな緑の香りがほとんどない。そして、バリック熟成のソーヴィニオンとも違う・・・かなり不思議なワインでした。
味は、さすがにフレッシュさがあるが、かなり抑えられている。その分、30日のスキンコンタクトなのでタンニンを感じる。目をつぶれば赤!と答えるかもしれない。持続性は悪くない。点数を付けたくないワインでした。
さすが、TRIPLE “A”。



Sassicaia 2009 e Guidalberto 2010 -Tenuta San Guido

2012-04-20 01:10:05 | Toscana トスカーナ
“サッシカイア2009”“グイダルベルト2010”テヌータ・サン・グイド -トスカーナ州

日本人は話題とか有名であることとかが好きなので、たとえば、ルーチェが話題になったときは、みんながルーチェを探していた。
サッシカイアはさらに以前の話なので、まだそのころは猫も杓子をワインを飲む時代ではなかったため、ルーチェほどではなかったように思うが、これも、85年が欲しいんです、などとよく言われた。
今思い出すと、85年は持っていた。これ何?重たいからいらない、という人に、いいんですか?と、有難くいただいた。
ああ、でも、しばらくして飲んでしまったのである・・・。(あっても、当時は保存状態が悪かっただろうから、文句は言わないが)
さて、サッシカイアも以前ほどではないと思うが、まだ十分後光は差していると思う。
それに、イタリアのワインの歴史を作ったことを考えると、敬意を表したいワインである。

Difese 2010
サッシカイアのサードワイン、というより、サン・グイドのサードワインのほうが正しいかも?
この前飲んだばかりなのでパス。ただ、この前よりはかなり印象がよい。


Guidalberto 2010
こちらはこの前2009年を飲んだ。
深みのあるルビー色。
何故かすぐにショウガの香り。よく熟したブラックチェリーにコショウの香りが鼻をくすぐる。タバコ、バルサム臭、香草風、ユーカリの緑の香りがきれいで、かなり複雑、魅力的。
アタックに主張があり、まろやか、タンニンは繊細で柔らかく、良くできているなぁ、と感心。PAIはスパイス、緑の香りと心地よいほろ苦さが続く。
この前は、サン・レオナルドと一緒だったので分が悪かったか、ヴィンテージも違うが、ずっと良い印象。(90点)

Sassicaia 2009
こちらはこの前は2006年だった。
つやのあるガーネット色。バニラの香りが甘く、女性的。美人で魅力的なグラツィアーナ女史らしい。しかし、甘いだけではなく、ミント、ユーカリの緑の香りがアクセントとなり、パイプタバコ、リコリースなどのしっかりした香りも加わる。香りの広がりは当然よく、印象がとても良い。
当然まだ若いのだが、タンニンはビロードのように繊細で(これも女性的)甘いスパイスが見事に続く。(93点)
この前の2006年は澱が多く、香りが出てこないというか、全体の印象がややぼけていて、良いワインであることはわかるのだが、際立った個性がなかった。(サン・レオナルドと一緒もまずかった・・・)それに比べると大変良いのだが、全体が甘い印象、すでに華やかで良い味なので、そう長くは持たないような気がする。うちに90年代前半がまだ1本あるが、「ちょっと怖いワイン」に入っているような気もしてきた・・・早く開けなきゃ。でも、いつ?そして、誰と?(後者が大きな問題である・・・)