在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Enoteca Buozoni e Porta del Vento MIra - Marco Sferlazzo

2012-04-19 11:22:50 | Sicilia シチリア
ローマのエノテカでどこが一番良いかと言われると、私はBulzoniだと思っている。
個人的にひいきのところもあるし、大きなところ、品揃えの良いところ、市中心で便利なところ、超有名どころを中心(ほぼ、のみ(笑))に揃えているところなどいろいろあるが、とにかく個人的に一番だと思っている。
Alessandro氏は3代目ということで、今は兄弟で経営しているが、とにかくbravoである。そして、彼のテイスティング能力が素晴らしいのは有名である。
彼もすっかり落ち着いて、風格が出てきたような気がするが、初めて、ワインを購入にではなく「飲みに」行った。


こういった老舗のエノテカは、カステッリ・ロマーニあたりから大樽で運ばれてくるワインを大きなガラス容器(ダミジャーノ)に入れて売っていた。容器はその場で買ってもいいし、家から持ってきてもいい。3リットルとか5リットルなどの大きなもので、家族消費用、1週間もあればすっかりなくなってしまうような時代だった。よき、懐かしい時代。
さて、以前は、ちょっといいワイン、有名どころ、または面白いワインを探したければBulzoniに行けばあるよ、と言われたものだが、今は、すっかり自然派ワインを中心に揃えている。
以前は、小さなカウンターで立ち飲みができるだけだったが、今は、店内にいくつかテーブルを置いて、座って飲んでつまめるようになっている。
ワインに囲まれ、美味しいワインを飲む幸せなひと時ほど好きなものはない。どんなに高級なレストラン、エレガントなレストランより、ワインに取り囲まれているだけで幸せ・・・(素敵な人と一緒ならもっといいのだが・・・はぁ~ため息・・・)
店内のボトルも飲めるが、グラスでも飲める。グラスのセレクションは、全て自然派ワインである。そして1杯の値段がとても安い。自然派ワインを少しでも飲んで親しんでもらいたい、というコンセプトなのだそうである。
さて、スプマンテ2種の中からシチリアのものを選んだ。ついこの前、シチリアのスプマンテってあったっけ?と疑問に思ったが、ここで解決。シャルマー6ヶ月以上だそうである。
品種はカタラット。

写真のようにかなり濃い目の色。琥珀色をしている。
熟したフルーツを超えて、ドライ、そしてナッツなどが出ている。自然派です、というインパクト。普通の人には、すっぱい香りだね~となるかもしれない。すっかりドライになっている花、藁、ミネラル、スパイスなど。
酸味がきれい。しかし、添加されたワインにあるきつい酸味ではなく、やさしい、心地よい酸味。タンニンを感じるくらいで、スパイス、タロッコの皮、何故かほんのりサーディンなどがほろ苦さと共に残るのでした。そう長くはないが、そんなことはどうでもいい。(ビオ好き85点、ビオ嫌い81点)