在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

“アシリア 2005” リブランディ

2007-08-24 07:51:39 | Calabria, Basilicata カラブリア他
“Asylia 2005” Librandi –Calabria
このところカラブリアづいている。カラブリアにいるのだから当たり前か。カラブリアのワインを他の都市で飲むのも良いが、やはりカラブリアのワインはカラブリアの海と空と空気が一番合う。しかし、そう言い始めたら、他のワインも全てそうである。しかし、やはりカラブリアにはカラブリアの、少し田舎っぽさが残るが、素直でまっすぐに情熱を語るようなワインが似合うと思う。
カラブリアでは最も知られたワイナリーであるリブランディの赤。DOCメリッサ・アシリア。品種はカラブリア土着のガリオッポ。
色はかなり薄い。ルビー色だが、さくら色に近い。南のワインだから、赤だから、色は濃いはずだ、重たいはずだ、と思うと間違いである。南のワインでも色の薄い品種はあるし、必ずしもボディがドーンとしているとは限らない。そして、ガリオッポは、色が薄いのだ。
香りは、ネギの香りがほんのりある。カラブリアにはトロペア産の甘くてとても美味しい赤玉ネギがあるが、そんな感じと長ネギ風の香り。そして、明るい色のサクランボ(ラヴェンナのサクランボ)、レッドベリー、野いちご、ブルーベリーなどの小さな森の木の実の香り、そして、ややメタリックな香りもある。メタリックなミネラル臭は緑の香りと混ざり、ミントの香りにもなり、サンブーカ(ニワトコ)の香り、しばらくすると馬の汗風の香りも出てくる。と書くとなんだか大変なワインと言う気がするが決してそうではない。これがこのワインの個性であって、否定するつもりは全くない。むしろ、とても好ましい。
味は、タンニンの渋みが少し残るのが気になる。南のワインなのに、酸はきれい。アルコールがやや強く感じ過ぎだが、ボディがあり、味の強さも良い。後味は最後消える感があるが、最後に残る渋みは決して嫌味ではない。

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