大阪松竹座二月花形歌舞伎
平成21年2月1日(日)~25日(水) 昼の部
三、女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)
河内屋与兵衛 愛之助
豊嶋屋七左衛門 獅 童
小栗八弥 勘太郎
芸者小菊 七之助
妹おかち 壱太郎
父徳兵衛 橘三郎
兄太兵衛 亀 鶴
叔父森右衛門 男女蔵
母おさわ 竹三郎
女房お吉 亀治郎
二月吉日。
大阪松竹座二月花形歌舞伎 昼の部を楽しむ。
今回は家族が演目に興味を持って、観たいといいだしたもの。
しかしながら、今回観に行った家族三人。
全員が前夜になって、ぐずりはじめた。
揃いもそろって、面倒くさいという。
芝居好きの家族にとっては、珍しいことだ。
さて、会場に着くと、熱気むんむん。
集客力がすごい。
誰に人気があるのだろうか・・・。
いつもに比べて、観客の年齢層もぐっと低い。
歌舞伎界存続において、好ましいことである。
やんごとなく一幕目は幕を閉じる。
感動に二幕目は、心に響いた。
そして待ってましたの『女殺油地獄』
この芝居は 仁左衛門丈で三回観てもえた。
また、テレビで高麗屋息子の『女殺油地獄』を何度も観て、あまりの仁左衛門に対する忠実ぶりに感心。
さすが、幸四郎丈の息子。
顔も良いが、芝居もここのところめっきり力が付いてきたと喜んでいる。
彼の名は染五郎丈。
彼の古典歌舞伎は、上手な役者のいいとこ取りを試みていて、最近では好感が持てる。
たまたま 朝に名古屋の御園座横でであったが、彼は明るい青年で、付き人はいなくて一人で歩かれており、明るく挨拶して行かれた。
幸四郎丈の息子として、立派である。
話を今回の芝居に戻そう。
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ここまで書いて、また一週間放置。
書けないな^^;;
手短に記録しておこう。
茶屋の前に夫がきて、妻子を連れて去る。
河内屋与兵衛に向かって、
「シィイィイ~!」
会場爆笑。
たたみ込んで、豊嶋屋七左衛門は
「シィイィイイィイ~!!!」
もうこうなれば ○○屋○○衛門の顔ではなく、一人の人気芸(能)人の一人舞台である。
会場は先にもまして、大爆笑。
爆笑はとまらない・・・。
その笑いは 油屋での徳兵衛とおさわの涙ながらの場面でも、巻き起こる。
おさわが金を落として、会場は大爆笑。
倅の馬鹿ぶりを泣いて、爆笑・・・。
爆笑は殺しの場でも同様。
いっときますが、ころんでも、いや違った、間違っても演目は『女殺油地獄』!!!ですよ。
油がこぼれて、爆笑。
河内屋与兵衛が女房お吉をつかんで 失敗して、爆笑。
滑って爆笑・・・。
爆笑、爆笑、爆笑・・・。
会場は爆笑爆笑の渦で、泣いている観客との温度差は大きい。
こんな油地獄は想像だにしてなかった。
これ!坊ちゃま!
歌舞伎を踏んで下さいまし。
よちよち、かちこいねぇ。
かちこいから、おちばい、勉強しいや^^;;
松竹株式会社 歌舞伎美人から ↓
三、女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)
油を商う河内屋の次男・与兵衛は、放蕩三昧で喧嘩沙汰ばかり起こしています。また、借金の返済に困り親から金を巻き上げようとしますが、とうとう家を追い出されてしまいます。
そこで与兵衛は、同業の豊嶋屋の女房、お吉に頼ろうと店を訪れたところ、偶然お吉を訪れていた自分の両親の慈愛あふれる心を知ります。もう親に迷惑はかけられないと思った与兵衛は、お吉に不義になって金を貸して欲しいと迫りますが、断られてしまい・・・。
近松門左衛門が描く、現代にも通じる若者の心理や親の情、殺しの場面など見どころの多い世話物の名作で、愛之助が与兵衛を、お吉を亀治郎が勤める舞台です。
最後に
他の役者さんたちは、それぞれ、頑張っておられました。
そして、愛之助丈と亀治郎さんと橘三郎さんと竹三郎丈がお気の毒に感じた。
特に 父徳兵衛役の橘三郎さんと、母おさわ役の竹三郎丈の油屋での場面などは、涙がとまりません。
その時の感動は今も心のひだにしっかりと残っております。
橘三郎さんもすばらしいです。
竹三郎丈の重厚な演じ方は、わたしは好きです。
わたしは歌舞伎鑑賞の素人で、歌舞伎のことは何も知りません。
好き勝手に感じたままに記録しています。
間違いやお気づきの点がございますれば、お教え下さいましたら、嬉しいです。
本日は ご来場、ありがとうございました。