そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

百人一首のパロディ歌

2014年12月19日 |  / 百人一首

2014/12/19

つい先日『百人一首の構造』というテーマで考えて、気持ちの整理をしようとしたが、昨日気持ちが揺さぶるいい本に出会った。『解説 百人一首~橋本武著』である。著者も言っているが授業では一度も講義はしなかったらしい。代わりにカルタ会をしていたというのを聞き付けて出版社から本を執筆しませんかと来たらしい。ご自由にという言葉と、全歌に気心に知れたイラストレーターが歌に関わる挿絵を描くという方針のもと、編集者の熱心な口説きによって出来上がったらしい。ときは1974年の実に41年前のことである。あの頃は、故・遠藤周作氏も元気で教え子として序を飾っている。解説としては平明で分かりやすい。その辺はともかく絵の方では橋本先生にとっては片腕とまで言わしめる永井文明さんが健筆をふるっている。よくわかるものもあるが、分からないものもある。橋本先生も絵の内容を嫌うかと思いきや、歓迎していそうなのでよほど気心が知れているのだろう。第一番の天智天皇の歌のイラストは、バッタが天智天皇とポーカーをしていて大分勝っていそうである。手持ちのカードもエースとキングのフルハウスの手である。そこで一首


「苫屋にてバッタとカードする人は負けにぞ負けて袖はぬれつつ(#001 秋の田のかりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ 天智天皇)」

イラストを歌にしたのであるが、イラストがパロディであるから、歌もパロディである。イラストには情報が多いので歌にするのも難しい。
いつになるか、この作業を百首全部にやってみたいと思っている。

 

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