2015/09/15
「行けど萩行けど薄の原広し(夏目漱石)」
「阿蘇山で道に迷いた漱石は終日あらぬ方さまよえり()」
「転びてもただで起きない物書きは『二百十日』に結実させる()」
「君にちかふ阿蘇のけむりの絶ゆるとも万葉集の歌ほろぶとも(吉井勇)」
「火の国のシンボルなりし阿蘇の山煙はきたり鎮まりたまへ()」
2015/09/15
「世阿弥作『貫之集』にある歌を下敷きにした演目なりし
(シテ:宮守
ワキ:紀貫之
ワキツレ:従者)」
「雨雲の立ち重なれる夜半なればありとほしとも思ふべきかは(貫之)」
「玉津島神社に詣る途路のこと大雨に遭い馬もたおれる()」
「宮守が現れ怒る境内に馬乗り入れるとは咎めだと言う()」
「よく見れば鳥居神殿あるを知り貫之わびる汚したことを()」
「宮守は貫之に歌を詠みたれば神も喜ぶ詠いなされと()」
「宮守に祝詞と舞を所望して踊り慰む祭神のこと()」
「それとなく宮守こくるわがことを蟻通しなる明神なりと()」
「神の加護喜び旅を続けたり馬も元気に玉津島へと()」
2015/09/13
「野うさぎの皮を剥がされ吊るさるる肉も脂も乾きてあらむ(末安美保子 歌集『北の都』より)」
「猪や野豚をとらえることあれどウサギのことは日本では聞かず(淡路島)」
「東北のマタギに聞けば兎などごちそうなるや聞いてみたけり()」
2015/09/15
「相場師の舌を閻魔はもてあまし()」
「橋下さん口では政界去るというはて閻魔さま舌を抜くかな()」
「いろいろと暴れたるけど数字にて彼の成果は現れたるか()」
「校長を外部調達する件はアイデアよくも素地なかりたり()」
「府と市とのねじれがやはり厚い壁()」
2015/09/14
「あふむきの蝉を起こせば飛びゆけりよけいなことをしたかもしれず(小島ゆかり)」
「朝日受け玄関の戸が輝けばその日いいことある気になれる()」
「蜘蛛の糸髪にひっかけ破壊せし期待はずして申し訳なし()」
「留守居なる物干しの蜘蛛巣をなせる破れば音の大きく響く()」