『沖縄のまじない』
(山里純一著/ボーダーインク/2017)
署名の通り、沖縄の様々なまじない(ものや行為)について書かれた本です。
くしゃみをした時に言う「クスケー」から「チョーチカ」などの呪文の類、
石敢當、サン(ゲ―ン)、フーフダなどの物(=ムンヌキムン)、
雨乞いなどの儀式etc…
沖縄にはこれほどまじない行為に溢れていたのか!
と再認識させられます。
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本に書いてあるまじないについて
ブログで書いてあるもの、ざっと思い出せる分を
ピックアップしてみました。
写真クリックで記事にジャンプします。
↑浦添にある経塚。
「チョーチカ(チョウチカ)」の呪文はこちらに由来。
↑お守りのような道具、サン(大きいのはゲ―ン)。
所有の印としても使われていたそう。
↑シャコ貝などの貝も魔除けとして使われていた。
↑久米島・君南風殿内の雨乞い石。
左苗(ヒジャイナー)とアマフイカンダという植物を巻いた石。
ワタシが訪問した少し前に、実際に雨乞いの儀式が行われたのでした。
↑は首里の雨乞い御嶽。
干ばつが続いてどうしようもない時(危険指数が上がりに上がった時)に
王様が直接祈願をする御嶽。
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私自身この類の事にはすごく疎いもんで
(サンや火ヌ神を知ったのも大人になってからだし)
まさにネタの宝庫!!と感じました。
この本を読んでからキラキラ制作できてれば
またちょっと変わったかもしれないな、
あー!もっと早く読んでいれば!!
と後悔…。
今後に活かしたいと思います…。
そんなワタシでも幼いころから馴染みがあったのが
あちらこちらにある「石敢當」
これまでも何度か石敢當関係の記事も書いています。
歩いていて「おや?」と目につくと
今でもちょこちょこ撮ってしまいますね。
ではまだブログに載せてない「おや?」な石敢當をば。
糸満市にあったもの。
「石敢當」とはありませんが、
おそらく設置の意味合いは同じ。
T字路突き当りにありました。
今帰仁の人型石敢當にも似ています。
本来は石そのものに力があるとされていて
「石敢當」などの文字のないものも
同じように置かれているのだそう。
ただ、そもそもは石信仰によるものというのは忘れられ
今は石じゃない石敢當も多い、とのことでした。
だからねー。
これは北中城村。
石の左半分が丸々削れているのですが…。
アップでも読めません。
石敢當…なのかもしれないけど、
石敢當とは別の字に見えるのは私だけ…?
最後も北中城村。
ブロック塀とブロックにはさまれた……
おそらくこれも石敢當だと思われますが…。
謎です。
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ところで「石敢當」って人の名前(力士や中国の強い武士)に
由来するっていうのが多いみたいですね。
(が、石が悪霊に敢えて当たるという石信仰に由来するものだろう、
というのは本書の趣旨)
それは知らなんだ。
中国では石敢當の前に香炉を置いて、線香を焚き、
石敢當そのものが信仰の対象になっている
っていうのは面白かったです。
あと、移民した人が諸外国で作った石敢當も紹介されています。
(効果は抜群だったとのこと…!)