がじゅまるの樹の下で。

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那覇センセイション~語り継ぐ平和の詩~

2018年08月21日 | ・現代版組踊レポ

諸事情でかなりの時差ができてしまいましたが……
書ける分だけ書いてみます。


那覇センセイション

2018年8月4日(土)

てぃるるホール

那覇青少年舞台プログラム

 

那覇チームの代表作と言えばコレ。

『琉球伝信録』よりも歴史ある舞台です。

 

サントラCDも持ってるし
アトラクションなどは何度か見たことある

…のですが、実は、舞台は今回が初見でした。


なぜかセンセイションの公演は
仕事や別の用事と重なっていたり
台風で公演中止になったりと
タイミングがなかなか合わず、
流れ流れて今になった、という感じです。

 

古琉球がテーマが多い県内チームの現代版組踊の中で
那覇センセイションは現代と沖縄戦が舞台。

(沖縄戦が舞台…というと
『風の声がきこえる』や『綾庭の宴』も思い出しますね)

 

戦争や平和をテーマに舞台発表することになった
那覇の小中高の先生たちと、
その演技指導をすることになったニートの若者たちが
最初は反発し合いながらも次第に手を取り合って
戦争や平和を考え、より良い作品作りに向けて奮闘する物語。

戦争を知らない世代の先生たちが
なにをどう表現し伝えればいいのか苦悩し、
「心のひらめき」を求めてガマを訪れた際、
沖縄戦の時代にタイムスリップしてしまい……

というもの。

 

とはいえ、タイムスリップしたシーンはそれほど長くはなく、
あくまでもメインは「現代」の私たち。

戦争の悲惨さやむごさだけではなく、
沖縄戦の時代と現代の、
命や、想いや、心の繋がりというものを描いているなと感じました。

 

沖縄戦でも古琉球でもなんでもそうですが、
時代(歴史)というものは点(単独)で存在しているのではなく
全て、今、現在につながっている線なのであって。

その線の上に私たちも生きている。

そして、これからの未来もその線上にある。

 

ガマで出会った母親と、
現代に戻ったときの再開のシーンには
ぐっとくるものがありました。

 

さとうきび視点の「舞台発表」は
とても興味深かったです。
(ここだけ単独でも見応えありそう!)

 

主人公の普天間先生(高校教師)は、
私の知り合い(職業:中学教師)に
服装も雰囲気も口調も仕草も性格もすっっごくそっくりで
びっくりしました。

先生感のリアルさ

ニートたちはダンスで世界を目指す
ハチャメチャ元気な子たちでした。

やりたいこと、夢中になれることがあること、
それで人と繋がれていることはいいことだー。

 

対立する教頭先生とその一派もいい味出してました。

最後の、発表に感激し改心した教頭先生Sによる
肝高の阿麻和利オマージュには
めっちゃ笑えました。
(こういう現代版組踊つながりの小ネタ、いいね★)

 

そして貴重な現役メンバーによる生バンド。

前回の『琉球伝信録』の時も感じたけど、
すごくノリノリで元気のいいチームです。

センセイションは現代が舞台だから
楽曲の雰囲気もラップが入ってたりと他とちょっと違うのです。

サントラにはない、クライマックスの演舞(新曲)もかっこよかったです。

 

 

 

ところで、会場では
『琉球歴女の琉球戦国キャラクター図鑑』も
委託販売させてもらいました。
(現代版組踊特集ページに
那覇チームからも二人が参加していることもあり)

公演前や休憩アナウンスなどでも
色々と宣伝してくださって恐縮です

今回は澪之助がメインで2日間対応しましたが
目標数を上回る方が購入してくれたと聞き
感謝感激です。

会長の玉城さんをはじめ、
那覇群星の会の皆様にも
大変お世話になりました。

改めてお礼申し上げます


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