前記事の続き
「三ヶ寺参詣行幸」の、3つのお寺、
今回は天界寺について。
天界寺は、玉陵の隣にありました。
その敷地は現在の
首里城公園管理センターから首里杜館のあたるようです。
とはいえ、
玉陵、それから円覚寺も
第二尚氏、尚真の時代に作られたもの。
天界寺はその前の時代、
第一尚氏の、尚泰久~尚徳の代にかけて建てられました。
(尚泰久代に着工され、完成を見ずに尚泰久死去。
次王の尚徳が引き継いで仏殿を建て完成させた、と考えられている)
尚泰久は在位中に数々のお寺を建て、
多くの梵鐘をつくりましたが、
天界寺はその集大成として着工されたのでしょう。
本格的な伽藍も備えた広大で壮麗な、
当時琉球一のお寺でした。
後の冊封使・郭汝霖も
天界寺と円覚寺を琉球で最も大きい寺だ
と記録しています。
初代住職は渓隠。
万国津梁の鐘の銘文を作ったあの彼です。
そんな天界寺ですが、
現在はその面影は見ることができず、
ただ、井戸が残っているのみです。
こちらがそれ。
道沿いにあるので
これも知らないと見過ごすポイントかもしれませんね。
拝みの人がきているようでした。