がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

当サイトの掲載写真・イラスト等の無断転載/無断使用を禁じます

ワット・ポーの琉球人像

2019年05月22日 | ・琉球歴史/文化風景

 

 

タイ・バンコクで最も古いとされている寺院、
ワット・ポー。

ここに、琉球人の像があります。

男性像と女性像。

確かに琉球は大交易時代にシャム(タイ)と
頻繁にやり取りをしており、
シャムで琉球人が見られることも少なくなったでしょう。

 

ということは、
この像は大交易時代の琉球人の姿!?

 

 

先に結論を言うと、


否。

 

ワット・ポーはアユタヤ王朝末期の
ウラペートラチャ王代(1688~1703)の創建で、
ラーマ三世(1824~1851在位)が17年かけて改修した寺院。

ラーマ三世は、シャム(タイ)と交流のあった
諸外国人の石造を刻ませ、
それぞれに簡単な銘文をつけて
建立させたといいます。

そんなワット・ポーにあるであろう琉球人像を、
最初に調べ、著書(昭和16年)で発表したのが
東恩納寛淳。

彼によると、
この像は、近世、19世紀くらいに、
中国装束をさせられて江戸上りした
琉球人行列図を写したものではないか?

男性像の頭部は
ハチマチ+髷+簪だ、

とのこと。

 

でも、今、実際にその像の写真をみると
男性の頭部はどう見ても帽子なんだけど、

制作時に参考にした絵図の
ハチマチ+簪+髷が、
帽子的なものに解釈されて
作られてしまったりしたのでしょうか?

 

 

琉球人像の写真
こちらのブログ記事がおすすめです。

 

こちらの記事の写真を参考にして、
琉球人像をポップにアレンジして描いてみました。

 

いつかタイで、実物も見てみたいですね。

 

参/『走れ思徳』(与並岳生著)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする