タイ・バンコクで最も古いとされている寺院、
ワット・ポー。
ここに、琉球人の像があります。
男性像と女性像。
確かに琉球は大交易時代にシャム(タイ)と
頻繁にやり取りをしており、
シャムで琉球人が見られることも少なくなったでしょう。
ということは、
この像は大交易時代の琉球人の姿!?
先に結論を言うと、
否。
ワット・ポーはアユタヤ王朝末期の
ウラペートラチャ王代(1688~1703)の創建で、
ラーマ三世(1824~1851在位)が17年かけて改修した寺院。
ラーマ三世は、シャム(タイ)と交流のあった
諸外国人の石造を刻ませ、
それぞれに簡単な銘文をつけて
建立させたといいます。
そんなワット・ポーにあるであろう琉球人像を、
最初に調べ、著書(昭和16年)で発表したのが
東恩納寛淳。
彼によると、
この像は、近世、19世紀くらいに、
中国装束をさせられて江戸上りした
琉球人行列図を写したものではないか?
男性像の頭部は
ハチマチ+髷+簪だ、
とのこと。
でも、今、実際にその像の写真をみると
男性の頭部はどう見ても帽子なんだけど、
制作時に参考にした絵図の
ハチマチ+簪+髷が、
帽子的なものに解釈されて
作られてしまったりしたのでしょうか?
琉球人像の写真は
こちらのブログ記事がおすすめです。
こちらの記事の写真を参考にして、
琉球人像をポップにアレンジして描いてみました。
いつかタイで、実物も見てみたいですね。
参/『走れ思徳』(与並岳生著)