博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『封神榜続集 武王伐紂』その2

2009年09月13日 | 中国古典小説ドラマ
『封神榜続集』第3~9話まで鑑賞。

申公豹にスカウトされて九公のもとにやって来た土行孫。持ち前の地行術と、師の懼留孫のもとから盗み出してきた梱仙縄を駆使して周軍の哪と黄天化を捉えるという大金星を挙げます。「武王と姜子牙を捉えてきたら娘の嬋玉をお前に嫁がせよう。」という九公の言葉を信じた土行孫は周軍の陣営に潜り込みますが、姜子牙のもとにやって来ていた師匠の懼留孫にとっ捕まってしまいます。本来ならここで目から手が伸びる楊任の出番なんですけどね……

土行孫は師の計らいにより周の将となり、素知らぬ顔をして九公の陣に舞い戻って哪と黄天化を解放したうえに嬋玉を拉致。これと同時に姜子牙らも九公を騙し討ちして周へと投降させます。

で、姜子牙・懼留孫は土行孫と嬋玉との婚姻を取り持ってやることに。「あれは酒の席の戯言で……」と結婚の約束を反故にしようとする九公も九公ですが、「この2人には縁があるから」と分かったような分からないような理由で結婚を強行させる姜子牙らも姜子牙らだと思います(^^;) 嬋玉は土行孫のことは憎からず思っているもののこんな形でムリヤリ結婚させられたくないということで、「こんな背の低い新郎なんてイヤ!」とゴネ始めます。(土行孫は矮人という設定になっています。)

しかしそんな複雑な乙女心を介さぬ懼留孫ら爺どもは「土行孫の背が高くなれば結婚するんだね?じゃ、今から伸ばすから。」と、法術でホントに土行孫の身長を人並みに伸ばしてしまい、結婚を成就させてしまいます。

九公の投降後、紂王は改めて孔雀の化身孔宣を征西元帥に任命。そしてその孔宣のもとに紂王の長男殷郊がやって来ます。かつて父の命で処刑されかけ、昆侖十二仙の広成子に引き取られた彼ですが、殷の太子として父を助けるため、師のもとから番天印などの宝物を盗み出して参戦。黄天化を死に追いやり、また周に与するよう説得にやって来た弟の殷洪を監禁してしまいます。

更にその殷郊のもとに「瘟神」呂岳一党が助太刀に現れ、事態はますます面倒に…… 色々と悪あがきした末に結局呂岳は前線から逃亡してしまい、殷郊もかつて師の広成子に誓った通り、裏切りの代償として頭を天の犂で鋤かれることに。監禁されていた弟の殷洪も兄の後を追って自害してしまいます。殷郊・殷洪兄弟の死は原典で最も無残な場面ですが、ドラマ版では殷洪が太極図で焼かれるシーンが無いだけまだ救いがありますかね……

ということでここまで非常にサクサク話が進んでおり、なおかつそれなりに面白く見れているわけですが、前作みたいに後半でそのひずみが来ないかどうか不安です…… で、今回のツッコミ所。

○自分の容貌が化け物のようになってしまったことに今頃になって気付いて慌てる雷震子。(雷震子の容貌が変わった経緯についてはこちらを参照。)

○殷郊戦と前後して武王がいきなり申公豹に攫われて山村に放置されますが、これはどうやら武王が村娘の子魚と出会うためのイベントだった模様(^^;) この子魚が今作のヒロインのようで、武王が周の陣営に戻った後も彼と行動をともにすることになりますが……

○何だか唐突に龍吉公主が登場。しかも西王母の娘だったのが赤ん坊の頃に下界に捨てられ、文王に拾われて現在は武王の義妹という、雷震子の二番煎じみたいな設定になってます……
コメント
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