博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『封神榜続集 武王伐紂』その3

2009年09月17日 | 中国古典小説ドラマ
『封神榜続集』第10~16話まで見ました。

殷郊が死に、他の部下や助っ人もあらかた戦死したことでいよいよ本気を出す孔宣。「五色神光」で黄飛虎・崇黒虎・哪三兄弟らをバタバタと捉えていきます。そんな力があるなら最初から本気出せよとツッコまざるを得ない(^^;) しかしそんな孔宣も西方からやって来た接引道人に正体を暴かれたうえ、極楽浄土に拉致られることに。

孔宣に替わって洪錦が元帥に任命されますが、どう見ても孔宣の方が強そうだと思ったら、案の定龍吉公主に生け捕りされ、何が何だか分からないまま彼女に惚れて結婚することになります。

次のターゲットは佳夢関・青龍関・水関の三関ということで姜子牙は兵を三路に分けることに。佳夢関では火霊聖母、青龍関では陳奇といった旁門左道に悩まされつつも何とか陥落。青龍関では互いに息を吐いて相手を昏倒させる道術を使う鄭倫対陳奇という黄金対決が再現されています。

しかし青龍関の総兵丘引は命からがら周軍の追っ手から逃れたと思ったら、田舎で隠棲していた李靖夫妻にとっ捕まってしまうとは何とも不憫な(^^;)

で、最後に残った水関総兵韓栄のもとに義弟の余化が助っ人に駆けつけ、化血神刀で哪・雷震子に重傷を負わせるものの、結局楊戩に討ち取られることに。そして今度は余化の師一気大師が助っ人に駆けつけ……

ということで今回のポイント&ツッコミ所。

○女媧娘娘の弟子・広寒仙子が武王のもとに助っ人に駆けつけますが、これがどうやら蘇護の娘・妲己の転生であるらしく、(ただし范氷氷とは別の女優さんが演じています。)彼女に惹かれる武王。そしてそんな彼の態度に激怒して故郷に帰る子魚。視聴者的には武王の恋愛なんてどうでもいいのだから、もうそんなに2人の仲をこじれさせなくてもいいじゃないかという気が……

○そして故郷に戻った子魚は父の墓前で円銭型の紙銭を播いて弔いますが、この時代、紙も円銭もまだ存在していなかったはず…… ここまで扁額とか旗など文字が出て来る場面では甲骨文字風の書体を用いたりと、それなりに時代考証に気を使うそぶりを見せてきたこのドラマですが、「水関」の扁額が思い切り楷書で書かれていたりして、ボチボチと考証に力尽きた模様(^^;)
コメント
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