yabanjin-soulのTシャツ魂

ロック魂を手描きで表現するyabanjin-soulのたわごと・ひとりごと

映画「ミスティック・リバー」

2010年01月13日 | 映画

Mistic_river 先週末はレンタルビデオ屋さんで借りたDVD、

クリント・イーストウッド監督の「ミスティック・リバー」を観た。

幼なじみのジミー、ショーン、デイブの3人の話で

子どもの頃、ジミーが主導して3人で歩道にラクガキをしてるときに、それをきっかけにしてデイブが変質者に連れて行かれ、性的暴行を受けたことから物語が始まる。

その事件以降、疎遠になってた3人だが、

大人になって、ショーン・ペン演じるジミーの娘が何者かに殺されたことから3人がまた急速に近づき、

忘れたかった過去の思い出が否応なく3人によみがえっていく。

ケビン・ベーコン演じるショーンが州警察でこの事件の担当になり、

ティム・ロビンス演じるデイブがその容疑者として浮かび上がる。

結局、真犯人は別にいるんだけど、

そのことを知る前にジミーはデイブに「自白」させ、彼を殺してしまう。

子どもの頃に受けた心の傷を忘れるために、一切事件のことに口をつぐんできたデイブ。

彼は、トラウマからついとっさにウソをついてしまうようになってしまってる。

結局、そのことから殺されることになってしまうんだけど。

それに対し、

仲間や家族を何よりも大事にし、裏切り者は許せない気質で、デイブに対して子どもの頃の償いをしたかったんだろうけど、それができないまま重い十字架を背負って生きてきたジミー。

そのジミーがデイブに「お前が娘を殺したんだろう!?」と自白を迫る場面がホントに切なくなる。

ホントは子どもの頃に「俺たちを恨んでるんだろ?恨んでると言ってくれ!」と聞きたかったに違いないと思うんだ。

そうすれば、償いをすることが出来るからね。

結局、何の罪もない、ホントは償うべき相手を殺してしまった罪悪感という、さらに重い十字架を抱えてこのさき生きていくことになってしまう。

一方、警察官になったショーンも罪悪感をトラウマに抱えたまま生きてきたんだけど

皮肉なことにデイブが死んで、少し重荷が降りたような気持ちがしてしまう。

こう書いてると

なんだかものすごく重くてやりきれない話なんだけど、

クリントイーストウッドにかかると、なぜかそこまで嫌な気分にはならないんだよね。

なんでなんだろう?

たぶん・・・

結末は悲劇的だけど、3人のお互いに対する愛情や思いやりの気持ちが十二分に表されてるからだと思う。

言葉やセリフではそんなのまったく出てこないんだけどね。

3人のそれぞれのキャラクターがはっきりと表現されてるから

そう思ってるんだろうっていうことが推し量られるんだよね。

結構長い映画だけど、息つかせぬ展開であっという間に終わった気がするよ。

まだ観てない方、必見ですぞ!

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