本記事は、7/13にUPした“移動局”と“移動する局”の続き?後半?である。それで、なるべく本記事単独でも内容が成立するよう作成してみたものの、前記事も含めることで内容がよりご理解いただけると思っている。いずれも記事ボリュームが大きいので恐縮だが、時間が許す方にはお付き合いいただきたい。
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前回は“移動局”と“移動する局”について記事をUPした。ご存知or想像がつくかもしれないが、電波法施行規則に定義されている無線局の種別には“固定局”というものも有る。
これも私の周囲では“移動局”ほどの頻度ではないものの、度々アマチュア無線関係者から出てくる表現だ。要するに設置場所のみから運用する移動しない局や、常置場所から運用中の移動する局を指しているようだが…。う~ん、やはり“移動局”の時と同じく「国語的にはOKかもしれんけど、行政的には違うんだよな…。」となってしまう。
そこで「この際“固定局”と“移動しない局”もハッキリさせよう。」と思い、少し調べてみた。なお“移動局”と同様に、詳細は本家本元(→各数字は、全て算用数字表記とさせていただいた。)を参照いただきたく、前記事@“移動局”と“移動する局”に引き続き我流の翻訳?をやってみた。
■行政(総務省、他)が言う“固定局”とは?
陸上移動中継局との間以外で、一定の固定地点の間の無線通信業務を行う局。この中に“アマチュア局”が対象外である旨の直接的記述は無いが、“一定の固定地点の間”という表現から、移動する局を含めた無数の局とQSOを行うアマチュア局の性格とは一致しない。このためアマチュア局は、移動の有無&可否に関わらず“固定局”と呼ぶ対象ではないと解釈できる。【参照元:電波法施行規則第4条第1項第1号、同第3条第1項第1号】
また“移動しない局”という表現に対して定義付けしたものは現時点で未発見だが、“移動しない~”という表現は、関係法令中に度々登場している。だたし遭遇した限り、アマチュア局に直接関係が有る内容は無かった。(→もしも有ったら、是非教えてください。追って勉強させていただきます。)
それにしても、有るものを「有る!」と確認するのであれば検索等が有効だが、無いものを「無い!」と確認するのって難しいな…、今回つくづく感じてしまった。
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ここまで“移動局”と“固定局”の定義について調べ、我流の翻訳?込みで結果を述べて来た。各位には「その呼称(移動局や固定局)は、法的にアマチュア局でない別の無線局を意味するよ~。」と。で、「それらを踏まえた適切な表現でないと、本当に伝えたい内容で誰にでもしっかり伝わるとは限らないし、逆に誤った表現を広めているよ~。」と思う。
個人的な推測だが、アマチュア無線活動の下での“移動局”や“固定局”という表現は、その発言者等が勝手に省略しただけor国語的発想のみで思いついたネーミングだと思う。しかし無線界?電波界?で既に別物の定義付けに使われている訳だから、それを踏まえないのは面白くない状況だろう。
それでも上記を知らない方同士だと、不幸にも?結果的に意味が通じるかもしれないけど、「せめて1つのコールサインで“移動する局”と“移動しない局”両方の開設が可能な立場で、無線従事者免許証の発給者が総務大臣(旧郵政大臣)である上級ハムの方からは、誤った意味で発信して欲しくないな~。」と思う次第である。
これに対してそういう立場でない方は、そもそもアマチュア局を移動の可否で呼び分ける必要性は皆無だろうから、あまり気にする必要は無いのかもしれない。それでも知らないよりは知っている方が損は無いと思う。如何かな?
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