去年の12月に成り行き(いわゆる“衝動買い”には該当しきらないような…?)で購入した“OHM-502kit”だが、外した時の取り扱いが少々雑だったようで自己融着テープに小さな穴が開いてしまい、補修するためシャックに持ち込んだ。
その際、「そう言えばこのアンテナ、結局長さはどんだけ有るんや?」と、一度も測っていないことに気付き、測定してみた結果、L=1414mmであった。ちなみに取り付けたエレメントはデフォルト長さのまま(切断なし)で、取り付け穴の奥まで目いっぱい突っ込んだ状態だ。
それまではパッケージに書いてあった公称長さの範囲もあり、漠然と1300mm台だと思っていた。だから「アンテナの根元には、マッチングセクション以外に数ターンの延長コイルが有る?」という可能性を感じていた。一方で「わざわざコイルを介してその程度短くしても、パフォーマンスやコスト的に無駄だよな…。」とも思い、何とも判断できない状況に陥っている。
そこで測定によって全長が明確になり、それが単純計算の1/4λである1500mmに近いということで、最近の個人的流行り?の計算をしてみた。
〔1〕50.799MHzの波長[mm](←昨年末の調整時にf0と判断した周波数)
λ=300/f
=300/50.799
=5.906[m]
=5906[mm]
〔2〕ホイップアンテナの原理的長さ[mm]
教科書どおりの単純な計算、この値が基準になる。
ℓ=λ/4
=5906/4
=1476[mm]
〔3〕アンテナ全長の短縮率(速度係数)
ネット検索してみたものの、アルファベットやギリシャ文字のみで書かれた公式が見つからなかったので、ここでは仮に“v”とする。(←記事UP以降、何か見つかれば変更します…。)
v=L/ℓ
=1414/1476
=0.958
ホイップアンテナのエレメントは、半波長ダイポールアンテナのエレメント片方分(ただし芯線側)に相当するので、当然その短縮率(速度係数)も相当するはず。そして空気中におけるその値は約0.95らしいので、今回計算して出た結果@0.958は、かなり近い値だと思う。これはアンテナ内部(根元付近)にはマッチングセクションが有るけど、延長コイルが潜んでいる可能性はゼロと断定すべきなのかと。
今回はアンテナをお釈迦にしたくないので、バラさずに外観から得られる情報を基に計算で確認を試みた。と言うことで「“OHM-502kit”を50MHz帯で使う場合は、1/4λフルサイズホイップアンテナになる。」と判断したい。
50MHzはL≒1500mmなので何とかなっているが、HF帯は波長が更に長いため合法かつ実用的(→クルマなので、装着して走行可能という条件で)なフルサイズホイップアンテナの常設は、ほぼ不可能だ。なので大半は何らかの延長コイルを用いている訳だが、それがホイップアンテナにも短縮率が有るということに気付きにくくなっている背景なんだと思う。そういう私も、今回ようやく気付くことができた。正直成り行き任せなれど「遅ればせながら…。」ということにしたい。
■2020年4月25日 19:08 誤記対応
記事タイトル“計算式でミス発見”で述べた、ミスおよび関連部位の抹消を実施した。なお、修正Ver.の記事はこちら。
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