前回に続いてケヤキのお話を・・・今回は、ケヤキの種子の散布方法について。
樹木は動くことができないので、風や動物などを利用して、種子を遠くへ散布します。
ケヤキは、風を利用して種子を散布するタイプ(風散布)の樹木です。
風で散布するタイプの種子として、代表的なのがマツやモミジで、共通点は、風で運んでもらうための羽根がついているところです。
実際、マツやモミジの種子を、高いところから落とすと、ヘリコプターのようにクルクル回ります。
で、これがケヤキの種子(左は未熟、右が完熟)。
風で散布するタイプの種子ですが、羽根がついていません。
どうやって、風で種子を飛ばすのかというと・・・
種と一緒に付いている「小さい葉」を羽根代わりにして、種子を風で飛ばします。
なので、ケヤキの種子は枝葉と一緒になって、落ちています。
←熟した種子を付けた葉は、真っ先に茶色くなります。枯れているわけではありません。
街中に植えられているケヤキの中には、強剪定をされたケヤキがあり、たまに長さ10cm以上もある大きな葉を付けている(作る)場合があります。
山の中に生えているケヤキでは絶対に見られない大きな葉を付けたケヤキも、種子がついた葉だけは、風で飛びやすいように葉は小さくなっています。
なので、街中にあるケヤキを観察していると、時々、異様に大きい葉と種子を付けた小さい葉の両方を備えたアンバランスなケヤキを見つけることができます。
普段、何気なく通り過ぎている街路樹のケヤキをじっくり観察して見ると、もしかしたら、見つけることができるかもしれませんよ~
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