赤いウィンナーの様な実を付ける植物「ツチアケビ」。(ちなみに実をつけるのは秋です(^_^;))。
ツチアケビは、森林の中に生えるラン科の植物です。
名前の由来は、ご覧のとおり「実がアケビに似ている」からです。
←アケビ
日本固有種の植物で、北海道から九州まで幅広く分布しています。
ツチアケビはギンリョウソウと同じく「葉緑素を持たない腐生植物」です。
腐正植物は光合成を行わない植物なので、植物体には一切の緑色がありません。
ちなみに、腐正植物は「菌従属栄養植物(きんじゅうぞくえいようしょくぶつ)」とも言われています。
詳しくは知りませんが、最近は、後者で呼ぶ方が正しいのかな?
ツチアケビは、光合成をしない代わりに、ラン菌根を作り、ナラタケと共生(寄生?)することで養分を得ています。
光合成をしないと言うことは、光を必要としないので、森林内の日陰によく生えています。
常緑広葉樹林やスギ・ヒノキの人工林の下にも生え、比較的、よく出会える植物です。
6~7月頃に花が咲きます。
開花する前は、黄金色のアスパラガスって、感じです。
開花すると、こんな感じ。
花茎は30~100cmと、結構、立派です。
ツチアケビは、花よりも実の方が目立つし、有名なので、花は見落としやすいかも。
10月頃、赤いウィンナーの様な実をつけます。
ちなみに、食べられません。(^_^;)
実は熟しても、アケビの様に裂けることはありません。
アケビと言うより、バナナに似ている。と僕は思う。。
中身はこんな感じ。
秋の森林の中を歩いていると、遠目でも分かるくらい赤い実が目立つツチアケビ。
食べられるわけでもないし、とりわけ美しいというわけでもないんですけど、見つけると、何か嬉しい気持ちになる植物です。
個人的な所感ですけど・・・(^_^;)。