冬になって、葉が落ちた痕跡のことを「葉痕(ようこん)」といいます。
冬になると、ほとんどの生き物は冬眠をしたり、植物は落葉や地上部が枯れたりと、寂しい感じになります・・・・。
そんな時、樹木の葉痕を観察すると、寂しい感じが一転して、楽しい気持ちに変わることがあります。
今回は、そんな面白い葉痕の一例をご紹介します。
葉痕は、枝に着いていた葉の柄が落ちた痕跡なので、葉が大きいほど、葉痕も大きくなります。
そのため、葉痕の大きさや形は、樹種によって、大きく異なるので、それぞれの違いを観察しても面白いかなと思います。
さて、枝に着いた葉は、枝と葉の間で水分・養分のやり取りを行っています。
この水分・養分をやり取りする器官を「維管束(いかんそく)」といい、葉が落ちた後も、この維管束の痕が残ります。
この痕跡は、点や線のような形で残るので、それが目や鼻、口に見えたりするので、動物の顔や笑っている顔に見える、そんな面白い葉痕に出会えます。
ネジキの葉痕。
飛行中のムササビを、真上から見下ろしたような葉痕。
僕には、気持ちよさそうに滑空しているムササビの後ろ姿に見えてきます !(^^)! 。
オニグルミの葉痕。
オニグルミの葉痕は、「サルの顔」に似ているので、とても有名です。
個人的には、この写真の葉痕は「ヒツジの顔」に見えます (^_^;) 。
同じ樹種でも、縦に長い葉痕があったりするので、また表情が違ってきます。
トゲトゲが多くて、林業の造林地でとても迷惑な樹木の1つカラスザンショウの葉痕。
刺々しいのに、めっちゃ笑ってる (゚Д゚;)。。。
こっちは、愛想笑い・・・か?
なんか、悪いことを考えてそうな笑み・・・(^_^;)
という感じで、同じ樹種でも葉痕に現れる表情が違います。
葉が大きいと、葉痕も大きくなります。
なので、葉が大きい樹木の葉痕を観察すると、面白い葉痕たちに出会えるかも・・・。
ホオノキ、キリ、アカメガシワなども大きな葉をもっています。
ちなみに、オニグルミやカラスザンショウなどのように「複葉」というタイプの樹木も、大きな葉痕をもつものが多いです。
ウルシ、ネムノキ、センダンなども葉が複葉の樹木ですし、身近に生えていることも多いので、是非、どんな葉痕なのか、観察してみて下さい。
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