はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

ヌマガエルとツチガエルの違い

2020年08月10日 | 爬虫類・両生類のお話

 見た目が似ている「ヌマガエル」と「ツチガエル」。

 ちなみに、この子はヌマガエル。

 この子は、「ツチガエル」。

 ツチガエルの方が、いぼいぼの突起が大きいのですが、どっちが大きいかなんて、2匹同時に捕まえて、比較しないと、なかなか分からないと思います。

 そこで、ヌマガエルとツチガエルを一発で、見分ける方法をご紹介します(^_^)v。

 

 お腹が白いとヌマガエル。

 お腹に黒い斑紋があるとツチガエル。

 

 ヌマガエルかな?ツチガエルかな?

 気になったら、お腹を確認!

 白くてキレイなお腹だったら、ヌマガエル

 お腹に黒い斑紋があったら、ツチガエル


ツチガエル

2020年08月09日 | 爬虫類・両生類のお話

 体中がイボイボのカエル「ツチガエル」。

 その姿から「イボガエル」とも呼ばれていて、「触るといぼが出来る」という都市伝説がある(^_^;)。

 触ってもいぼは出来ないので、ご安心下さい。

 いぼは出来ないけど、触ると皮膚から粘液を出すので、それが、ちょっと臭います(>_<)。

 体質によっては、この粘液で皮膚がヒリヒリすると感じる人もいるかもしれないです。

 

 ツチガエルは、本州、四国、九州(大隈諸島や五島列島を含む)、国外では朝鮮半島や中国東北部などに分布しています。

 北海道では、1985年頃に初めて確認され、養殖用のコイに混じって、幼生が持ち込まれた可能性が高いと言われています。

 なので、北海道に生息するツチガエルは国内外来種という扱いになっています。

 ツチガエルの体長は、オスが30~47mm、メスが45~60mm。

 ご覧の様に、背中は灰褐色で、いぼがたくさんあって、触るとざらつく感じがあります。

 お腹にも細かい斑紋が一面にあって、黒っぽく見えることも。

 平地から山地と幅広いエリアで生育し、沼や河川、渓流など水辺に依存するタイプのカエルですね。

 

 アリやバッタなど小さな昆虫やクモを捕食します。

 「ギュー、ギュー、ギュー、ギュー」と、低音の声で鳴きます。

 

 触ってもいぼは出来ない。

 触ったときのいぼいぼ感が、ちょっと好き(^_^)v

 だけど、ちょっと臭い粘液を出すので、気をつけて下さいね!


ヌマガエル

2020年08月05日 | 爬虫類・両生類のお話

 田んぼで良く見かけるカエル。「ヌマガエル」。

 ヌマガエルは、アカガエル科のカエルで、体長約3~5cm、お腹が白く、背中に黒いまだら模様といぼっぽい突起があります。

 昆虫類、クモ、ミミズ、ダンゴムシなどを食べますが、意外とどう猛?なのか、共食いすることもあります(^_^;)

 田んぼへの依存性が高いカエルなので、田んぼにいるカエルの中でヌマガエルがダントツじゃないかな?

(若い個体Ver)

 鳴き声は「キャウ、キャウ、キャウ」と連続で鳴きます。

 本州中部以西(静岡以西)・四国・九州・沖縄県に分布していますが、1990年代になって神奈川、千葉、栃木、群馬でそれぞれ確認され、現在は、東京にも定着しています。

 自然分布は、本州中部以西(静岡以西)だったのが、人為的な移入によって、関東地方にも広がり、定着したようです。

 そのため、ヌマガエルは「国内外来種」に指定されています。

 国内でも、人為的な移入によって、自然分布域を超えると、これまでの生態系が崩れるおそれもあります。

 「在来種だからいいでしょ。」という安易な考えが、地域固有の生態系や種を損なうリスクがあることを教えてくれる、そんな身近なカエルだなー、と個人的には感じています。

 ぽっちゃりした感じの体型。めっちゃ、カワイイわ


毒ヘビ ヤマカガシ

2020年08月03日 | 爬虫類・両生類のお話

 今回は、ニホンマムシと同じくらい毒ヘビとして認知された「ヤマカガシ」についてのお話です。

 マムシと違い、ヤマカガシは、非常に愛らしい顔をした毒ヘビです・・・(^_^;)。

 

 そんな、ヤマカガシに咬まれた事例ですが、ほとんどが、ヤマカガシを捕まえた時捕まえようとした時です。

 座ろうと地面に手をついた時、山菜やキノコを採ろうとした時など、地面に手を近づけた時に咬まれたという報告は、ほとんどありません。

 僕自身も、子供の頃、川で見つけたヤマカガシを捕まえ、川の水面に叩き付けて、気絶させ、川へ放り投げ、そのまま流れるヤマカガシを見て、楽しんでいました。

 そのため、ヤマカガシに咬まれたという事例の多くが子ども (゚Д゚;).....。

 

 

 なので、ヤマカガシに咬まれないための一番の対策は「捕まえないこと」です。

 基本的には、ヤマカガシは「大人しい性格のヘビ」なので、人が近づくと、真っ先に逃げ出します。

 そんな逃げる姿を追いかけて、捕まえようとすると、咬まれてしまいます。

 なので、「捕まえないこと」が一番の対策となります。

 

 ヤマカガシに咬まれたら、絶対に毒がまわるというわけではありません。

 マムシやハブのように「前歯の牙=毒牙」ではないからです。

 ヤマカガシの上顎にある大きな奥歯があり、そこまで深くかまれると、毒にやられてしまいます。

 この奥歯に咬まれると毒にやられてしまいます。

 ヤマカガシは、マムシのように昔から有名な毒ヘビとして扱われていませんでした。

 それは、人と出会えばすぐに逃げ出す習性、奥歯まで深く咬まれないと毒にやられない、つまり、咬まれる危険性が低い・咬まれても毒にやられる可能性が低いという背景があったからではないかと思います。

 

 ヤマカガシは、小魚・カエル・ドジョウなどを好むので、水辺に生息していることが非常に多いです。

 普通に川の水面で泳ぐ姿を見かけますし、水路や田んぼでも、よく姿を見かけます。

 山の中だと、小さな小川付近にもいます。

 カエルがいそうなところは、ヤマカガシもいると考えて、いいかもしれませんね。

 

 じゃあ、山の頂上や尾根筋なら大丈夫・・・と思いたいところですが、ヤマカガシはヒキガエルが大好きなので、頂上や尾根筋でヒキガエルを見かけると、ヤマカガシもいると考えてください。

 ちなみに、奈良県の大峰山系では、大きなヤマカガシによく出会います (^_^;)。

 ヒキガエルも毒を持っているので、積極的にヒキガエルを襲う生き物は少ないのですが、ヤマカガシはヒキガエルを好んで捕食します。

 

 最近の研究で、ヤマカガシは、ヒキガエルを食べて、ヒキガエルの毒を体に蓄えるそうです。

 実際にヒキガエルが生息していないヤマカガシを調べると、毒を貯蔵する器官はあるのに毒がないそうです。

 

 そんなヤマカガシが持つ、もう1つの毒。。。

 ヤマカガシの頸部(頭?首?)を刺激すると毒液を飛ばします。(これ、ヒキガエルから蓄積した毒です)

 この毒液が眼に入ると、結膜炎など眼に障害を与えます。

 ヤマカガシを捕まえようとして、頸部を強く押さえると、毒液が飛ぶ!

 ヤマカガシを捕まえようとして、反撃に合い、深く咬まれると、毒にやられる!

 いずれにしろ、「捕まえないこと」が一番の対策です。

 

 ヤマカガシは地域によって、その模様や体色が異なると言われており、特に、関西と関東のヤマカガシは模様や体色の変異が違うようです。

 僕は関西しか知りませんが、ヤマカガシの写真をいくつか載せますので、ご参考ください。

 まずは、成蛇。

 

 次は、幼蛇。

 この幼蛇は、脱皮前なので目の色が変色しているだけです。

 

 あと、黒いタイプ(黒化型)。

 

 とは言え、いくら写真を見ても、実際に遭遇した時にm一発で見分けることは困難です。

 なので、ヤマカガシの成蛇、幼蛇、黒化型、いずれも、首とか、アゴとか、「頭周りが黄色い」ので、それで判断しましょう。

 「頭周りが黄色いヘビ」=「ヤマカガシ」。

 「頭周りが黄色いヘビ」は捕まえないよう、子供たちに伝えましょう 

 

 

 ちなみに、毒ヘビの頭は三角形と言いますが、それは、正しくありません。

 それだけでは、毒ヘビか否か、見分けることは出来ません。

 ちなみに、毒を持っていないシマヘビやアオダイショウを怒らせると、頭を三角形にします。

 

 そして、ヤマカガシの頭は三角形ではありません。

 ちなみに、ヤマカガシは威嚇するとき、首を平たく広げて、持ち上げます。

 平たい首で、ゆらゆらする姿は、少し、コブラを思わせますね。

 

※2017年8月の記事を改編


タケニグサ

2020年08月02日 | 樹木・草花のお話

 伐採跡地や道端など陽当たりの良い場所に生えるタケニグサ。

 タケニグサはケシ科の植物で、高さ1~2mにまで成長する多年草です。

 茎は中身が空洞で、全体的に粉白を帯び、茎を切断すると切り口から橙色~黄色の乳液が出てきます。

 この乳液は有毒で、プロトピン、ヘレリトリンなどの成分が含まれており、食べてしまうと嘔吐、最悪の場合は死に至るおそれもあります。

 また、この乳液が皮膚につくと、体質によってはかぶれることもあるので、身近な危険植物の1つでもあります。

 

 葉っぱは、長さ10~30cmと大きな葉を展開させます。

 7~8月に白い花を咲かせます。

 

 有毒なのでシカも食べないと思いきや、新葉をちょびちょび食べたり、地域によっては、タケニグサを丸坊主にするくらい食べるシカもいます。

 タケニグサを食べた後のシカの生死は不明ですが・・・・。たぶん、お腹は壊しているんじゃないかな?

 

 タケニグサという名前の由来は、「茎がタケに似ているから”竹似草”」、「この草と一緒にタケを煮ると軟らかくなるから”竹煮草”」という説があるそうです。

 

 粉っぽい白色の茎なところ、

 茎の中が中空ってところ、

 そういうところが、タケに似ているって、ことなのかな(^_^;)?


樹液に集まる虫達

2020年08月01日 | 昆虫類+αのお話

 今年は夏休みが少ない・・・

 子どもはがっかりだけど、意外と親としては有り難かったり・・・(^_^;)

 

 夏といえば、虫捕り

 虫捕りと言えばカブトムシ!!クワガタムシ!!

 子供からのリクエストが絶えません・・・


 ほんの少しですが、樹液に集まる虫たちをご紹介します。

 ちなみに、ここで言う樹液とは、コナラやクヌギの樹液です。

 まずは、昆虫の王様といっても過言ではないカブトムシ

 

 続いて、カブトムシのライバルとも言える存在クワガタムシ!

 孫悟空とベジータ、ナルトとサスケ、矢吹丈と力石徹、勝利マンと天才マンみたいな!?

 カブトムシの対の存在とも言えるクワガタムシ!

 

 コクワガタ。

 

 スジクワガタ。

 

ノコギリクワガタ。

 ノコギリクワガタは、やっぱりアールありの顎がカッコいいですね!

 

 ミヤマクワガタ。

 

 ヒラタクワガタ

 

そして、僕は、まだ野生の個体を見つけたことがない!オオクワガタ

 

 

 続いて、あんまり興味ないわー、見たことあるけど、名前知らないわー的な脇役のような昆虫たち・・・。

 ヨツボシケシキスイ。

 

 オオヨツボシケシキスイ。

 

 スズメバチと間違えて、無駄に怯えてしまう羽音のカナブン。

 

 アオカナブン。

 

 シラホシハナムグリ。

 

 見つけると少し嬉しいクロカナブン

 

 ウシアブ。

 

 ホシアシナガヤセバエ

 

 危険生物!スズメバチ(>_<)

 

国蝶「オオムラサキ

 

ゴマダラチョウ

 

 オオゾウムシ!

 

 あと、コナラやクヌギなどドングリの木の幹で見かける小さな穴。

 これは、カシノナガキクイムシという虫があけた孔で、「ナラ枯れ」と言われる森林被害を引き起こす小さな虫です。

 1つの孔に雄と雌が一対に住み着き、幹の中で子供を繁殖させ、育てています。

 木くずが出ていると、幹の中で、幼虫が育っています。

 

 中には、樹液が出ている孔もあります。

 そういう場合は、上手く幼虫が育っていない、親虫が死んでしまっているかも・・・。

 実は、こういう木が狙い目で、カブトムシやクワガタムシがうじゃうじゃいることも珍しくない!

 

 以上、樹液に集まる虫たちでした♪~

 今年の夏休みは短いけど、色んな虫を捕まえて、観察してみて下さい!

 そして、出来れば、捕った後は、「また来年!」と言って、逃がしてあげて下さい m(_ _)m。

 

 

 最後に、オススメ本のご紹介です。

 文一総合出版の「樹液に集まる昆虫ハンドブック」 1,400円(税抜き)円/冊。

 ポケットに入るサイズなので、夏休みの虫捕りのお共に、是非!

 

※2015年7月25日の記事を加筆