青山円形劇場プロデュース『夕空はれて~よくかきくううきゃく~』観劇。
この劇場で芝居を観るのも、これが最後になるはずだ。
円形劇場ではじめて芝居を観たのは、遊◎機械/全自動シアターの『僕の時間の深呼吸』の再演だった。
劇場を時計に見立て、上の回廊から数字が出てくるラストに感動したものだ。
あれからここで、何本の芝居を観ただろうか。
僕自身、円形劇場で上演された作品にも多数携わってきた。
ウチの事務所に入ったその年に『古舘伊知郎トーキングブルース4th・ラジオブースから愛を込めて』を青山円形劇場で上演した。
僕たち若手も、作品中で使うリスナーからのハガキの案を出した。
僕の案も1つ採用されて、嬉しかったことを覚えている。
その後、『トーキングブルース』は円形劇場で7回ほど上演したが、
僕が深く携わったのは、8回目の『1965年の通知表』と9回目の『スタンダップコメディアンの朝食』の2本。
松尾(貴史)さんの舞台も、何度か青山円形劇場でやった。
AGAPE Storeの旗揚げ公演『超老伝』、そして第2回公演の『D/J』。
さらにその前身となる『人格懐疑室』なるユニットの公演も円形劇場でやった。
『人格懐疑室』は、松尾さんのほぼ独り舞台だった。
この12月にAGAPE Storeが復活するが、またあのようなほぼ独り舞台の松尾さんも観てみたいものだ。
関西の劇団、MOTHERの公演も少しだけ手伝った。
『ジャンキースクエア』の何度目かの再演に、短い脚本を提供させて頂いた。
「葬儀ジャンキー」というネタの中に森繁に関するギャグがあったのだが、
「ウチには森繁に似た役者がいない」という理由でカットされて驚いた。
これをきっかけに、MOTHERの役者の皆さんとは、一時期親しくさせてもらった。
みなさん、お元気だろうか。
遊園地再生事業団の『スチャダラ2011』も青山円形劇場だった。
最初の打ち合わせは今はなき四ツ谷の文化放送でやった。
みんなのネタをコピーしに行った高橋洋二さんがなかなか戻って来ないので見に行くと、コピーしながら自分のネタをその場で書いていた。
やっぱり高橋さんスゲ~!と妙な感心をしたものだ。この公演は戯曲が出ている。もう絶版だとは思うが。
そして、現在に戻る。
『夕空はれて』だ。
スゴい戯曲である。
特に1幕。怒涛のナンセンス。これがずっと続いたらどうなるだろうと不安になる。
下手な役者がやったら5分で観劇意欲が失せるはずだ。
だが、今回の出演者でその心配は無用。役へのこのハマり方は、役者の技量と巧みな演出のなせるワザか。
そして2幕は1幕とは打って変わって・・・以下、ぜひ自分の目でご覧ください。
それにしても、15分の休憩を挟んでも90分。正味75分という短い芝居だ。
しかしこの時間で十分満足。これが2時間あったら、逆に大変なことになっている。
と、Facebookに書いたら、出演者の山崎一さんから返信が。「120分あったら役者がもちません」