著者の乙部順子さんといえば、
小松左京ファンの間では有名な方だ。
小松さんに僕が担当するラジオ番組にご出演して頂いた際、
乙部さんにもお会いし、
失礼ながら内心、
「これがあの有名なオニ秘書の乙部さんか!」
と、妙な感動をしたものです
。
番組では僕が聞き役を務めたのですが、
谷甲州さんによって『日本沈没・第二部』を読むことが出来た驚きと喜び、
『虚無回廊』の続きを小松さんが書かれることはもう難しい悲しみ、
そんな複雑な小松左京ファンとしての思いを
『すぺるむ・さぴえんすの冒険』という作品になぞらえて口走った時、
ブースの向こうで「そう!そう!」と笑顔で大きく頷かれていた姿を、
今でもよく覚えています。